2014年12月28日日曜日

中国シロウト外交の行き着く結末(8):後退する中国の東シナ海防空識別圏、国際常識を知らなかった中国政府ならびに解放軍空軍のミス

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●中国東シナ海防空識別圏


 簡単に言うと、
中国政府独自の特殊な「防空識別圏」
を無理やり東シナ海に設定したのだが、
その措置内容を解放軍空軍は守れない
ことが分かってきたということだろう。
 つまり、
 特殊な設定をしたのはいいが、それを運用できないでいる、
ということが明白になってしまった、ということである。
 逆に、
 空自の実戦を想定した正確なスクランブルに苛立ちを隠せないでいる、
というのがどうも本当のところのようだ。
 もしかしたら、日本側から過去1年間における中国識別圏への日本機の侵入回数とそれに対する中国軍のスクランブルの回数など精密なデータが公表されることにもなりかねない。
 そんなことでもされたら、少々やっかいなことになる。
 このまま出来もしない内容の識別圏を保持していると、
 「政府は一体何をしているのだ!」
と突っ込まれ、火種になる可能性もある。
 よって、
 特殊な中国固有の条項は削除して国際規範に見合うような形に修正
してしまおう、ということなのだろう。
 中国傲慢さの勇み足、というところだ。
 まだまだ、中国はシロウト外交 しかできない
という、少々みっともない結末となった。
 かっこ良く設定してはみたが、たった1年で
 中国メンツの丸潰れ
の結果となってしまった。


china (c)朝日新聞社 朝日新聞デジタル  |  執筆者: 朝日新聞社提供
投稿日: 2014年12月28日 10時12分 JST 更新: 2時間前
http://www.huffingtonpost.jp/2014/12/27/china_n_6385528.html?utm_hp_ref=japan

中国、防空識別圏の「警告」削除 国際摩擦を懸念か



中国国防省が尖閣諸島上空を含む東シナ海に設定している防空識別圏で、
 指示に従わない全ての航空機に
 「軍当局が防御的緊急措置をとる」
とした運用規則を、航空当局が各国向けに通知した航空情報から削除していたことがわかった。
 外交筋の間では、規則を実際に運用すれば国際的な摩擦を助長しかねないとの中国側の懸念があったとの見方が強い。

 国防省は昨年11月に防空識別圏を設けた際、全ての航空機に
①:中国当局に飛行計画の提出を義務づける
②:規則や指示に従わない場合は軍当局が防御的緊急措置
をとる、などの規則を公表。
 中国民用航空局も臨時航空情報で同規則を海外の航空関係者に通知した。
 北京の外交筋によると、
 中国当局は防御的緊急措置の内容について明らかにしていない。

 日米両政府は「飛行の自由を不当に侵害する」と反発して規則に従わない意向を表明したが、航空各社は中国側に飛行計画を提出するなど対応が混乱した。



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 資料
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レコードチャイナ 配信日時:2014年11月25日 21時6分
http://www.recordchina.co.jp/a97998.html

<ボイス>世界から総すかんの中国・防空識別圏、「みんなまだ覚えてる?」
―中国ネットユーザー

 2014年11月25日、中国のネットユーザーは、
 「防空識別圏を覚えている人はいるのか?」
と題して、中国が2013年11月に尖閣周辺を含む東シナ海上空に設定した防空識別圏について意見を寄せた。

 ネットユーザーは、
 「防空識別圏、みんなまだ覚えてる?
 中国が東シナ海に設定した防空識別圏の範囲は広く、日本や韓国の航空機の多くが通る航路も含まれている。
 識別圏の設定で、尖閣問題で受け身の局面を好転させられると期待したが、
  日米は中国が識別圏を設定した当初から戦闘機を含む航空機を飛ばすなど、相手にしていない。
 世界で中国の防空識別圏を支持する国もない。
 今はどうなったのかも分からないうやむやの状態だ。
 こんなことだったら、設定なんかしなければよかったのに」
と中国の防空識別圏に実質的な効果がなかったと指摘した。



ロイター 2014年 10月 30日 19:00 JST
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPKBN0IJ0XF20141030

中国、自衛隊機の緊急発進やめるよう日本に要求

[北京 30日 ロイター] -
 中国は30日、自衛隊機による中国機に向けた緊急発進(スクランブル)を止めるよう、日本に求めた。
 国防省報道官が記者会見で述べた。
 防衛省の今月の発表によると、自衛隊機による中国機向け緊急発進は7─9月は103回
 全体の半分超を占めたことが明らかになった。
 中国国防省の報道官は
 「中日間の航空の安全性に問題が生じかねない。
 このような誤った手法を停止するよう日本に要求する」
と述べた。


 「ちょっかい出すことによって日本をいらだたせる」
というのが、中国の目的であろう。
 だが、おそらくは
 あまりに正確に反応して、
 かつそれが常態化しているような日本の動きに逆に中国が苛立ちはじめてきた
というところだろう。
★.スクランブルが職人芸になり、
★.模擬実践訓練となり、
★.空自の緊張感と士気を高め、
★.その回数の多さに日本国民の中国への反感を増加
させる結果を生んでいる。

 通常なら多数の航空機を一気に侵犯させ、混乱を狙って日本の動きを見るという作戦もある
のだが、どうもそこまではいかれないようである。
 日本政府はスクランブルを掛けねばならぬ状況を過大にアピールできるというメリットを持つ。
★.スクランブルを掛けさせることによって、日本を疲弊に追い込んでいく
といった発想があるなら、日本政府はシメたもので、それにうまく乗っかろうと思うだろう。
 中国としては当初の目論見通りにいかなかったことで、逆に焦ってきたところか。
★.内容がズサンな防空識別圏を設定したはいいが、
 自衛隊のスクランブルに文句を言うようではみっともなくもまずい。
 中国としては自らスクランブルをかけて、その回数を誇り、大掛かりに宣伝できるようでないといけない。
 そうでないと解放軍の空軍力のひ弱さが世界に伝播されてしまう。
  
 空自としては実践さながらの訓練ができ、擬似戦闘もシュミレーションしているだろう。
 こういうのは苛立った方が負けになる。
 シコシコ経験を積み重ねることは圧倒的な軍事データの集積につながる。


 



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