●図1 アップルはiPhoneにどのように付加価値を付けたか
今がピークだが、ひと通り行き渡ったらスマートフォンも白物家電と同じ運命になることは明らかだろう。
次はなにか?
それを探すべくアップルは日本に開発基地を設置しようとしている。
「ポスト スマホ」
を巡ってこれから熾烈な戦いが始まる。
その時の消費者動向を調査するのに、日本は最も適しているということだろう。
「安価大量」というダイエー時代が終わって、
町のホットステーション化しているコンビニ時代に消費者は何を求めるか、である。
『
JB Press 2014.12.04(木) 湯之上 隆
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42350
スマホの心臓を握る者は誰だ?
アプリケーションプロセッサを巡る終わりなきバトルロイヤル
世界はスマホを中心に回っている
スマホの販売台数は、2013年に10億台、今年2014年には12億台を超えるという。
2007年の「iPhone」発売以来、スマホの累計販売台数は、おそらく30億台程度になるのではないか。
今やスマホは、世界70億人に必要な生活と仕事のツールになりつつある。
今後、普及が予想されるウエアラブル端末やモノのインターネット(Internet of Things : IoT)においても、スマホはそれらのハブとなるため、その重要性はより大きくなる。
スマホは、「常時ON」「常時センシング」「常時接続」に向けて機能が進化しし続けるだろう。
このスマホの最も重要な部品は、すべての機能の中心となる半導体集積回路、いわゆる「アプリケーションプロセッサ」(AP)である。
したがって、APを制するものがスマホを制すると言っても過言ではない。
本稿では、このAPを巡って、どのようなバトルが繰り広げられ、どのような主役の交代が起きてきたか、また起きそうかについて論じる。
■スティーブ・ジョブズの慧眼
「スマホの付加価値は、APが握っている」。
このことにいち早く気づいたジョブズは、iPhoneに強力な付加価値をつけるために、自前のAPを持つしかないとの結論に至った。
しかし、当初アップルにはプロセッサを設計する能力はなかった。
そこで、2008年4月、アップルは米P.A.Semiを2億7800万ドルで買収した。
P.A.Semiは2003年に創業した半導体設計専門のファブレスで、その中心人物は創業者の1人、ダン・ドバーパルという設計者である(図1)。
ダン・ドバーパルのチームは、2007年2月に、通信や軍事、航空宇宙などの分野で使用されるネットワーク機器用に、デュアルコア64ビット・プロセッサ「PA6T-1682M PWRficient」をリリースした。
このプロセッサはわずか5~13Wの消費電力、2GHzで動作し、同等のプロセッサより電力効率が300~400%高かった。
ジョブズは、このような“とんがった”プロセッサを設計してきたドパーパルのチームに、iPhoneのAPを設計させたのである。
その期待に応えて、ドバーパルのチームは、「iPhone 4S」のプロセッサ「A5」を開発した。
そして、これがアップルの躍進に一役買ったわけである。
■インテル史上最大のミスジャッジ
スマホのAPの設計も重要だが、その製造もこれと同様に重要である。
しかし、アップルは半導体の開発センターも量産工場も持っていない。
したがって、どこかの半導体メーカーにAPを生産委託する必要があった。
アップルは、(おそらく)初代iPhone発売の2~3年前に、APの生産委託を米インテルに打診した。
ところが、当時インテルのCEOだったポール・オッテリーニは、これを断ってしまったのである。
これは、「インテル史上最大のミスジャッジ」と言われ、そのせいで、オッテリーニはCEOの座を追われる羽目に陥った。
なぜ、オッテリーニは、iPhone用APの生産委託を断ってしまったのか?
米雑誌社“The Atlantic”が行ったオッテリーニへのインタビューによれば、アップルは(おそらくジョブズが)、APの生産委託を打診する際、「それに一定の金額(約10ドル)を払うが、その金額以上はびた一文も出す意思がないと伝えたのだという(ジョブズが言いそうなことだ)」
(「スマホへの勝算なき執着、インテルも『UFOが来る』と信じているのか」 2014年10月7日)。
インテルはこれに基づいて利益を出すにはどのくらい生産すれば良いか、つまりiPhoneがどのくらい売れるかを予想した
(まだスマホの市場がまったくないときに!)。
インテルはiPhoneがフィーバーを起こすほど売れるとは思わなかった。
したがって、1個10ドルのAPを作っても利益は出ないと判断した
(ちなみにインテルのPC用プロセッサは1個5000~2万円)。
こうして、当時CEOだったオッテリーニは、アップルの生産委託を断ったわけである。
しかし、蓋を開けてみると、インテルの予測は間違っていた。
なぜならば、iPhoneの生産量はあらゆる人が考えていた量の100倍以上だったからだ。
インタビューの最後にオッテリーニは、「私の本能はアップルの申し出を受け入れろと私に告げていた」と言い訳じみた言葉を付け加えたが、後の祭りであることは言うまでもない。
逃がした魚はあまりにも大きかった。
こうして、オッテリーニはCEOを退任させられることになった。
■漁夫の利を得たサムスン電子
インテルに断られたiPhone用APは、韓国のサムスン電子が製造することになった。
サムスン電子は、DRAMやNANDフラッシュメモリで世界シェア1位である。
しかし、これらのメモリは好不況の波を受けやすいため、サムスン電子は随分前からファンドリーに進出しようとしていた。
ところが、鳴かず飛ばずの状態が続いていた。
そのようなときにサムスン電子はiPhone用APの生産を受託し、ファンドリービジネスを開花させ、その利益を享受することになった。
このiPhone効果により、サムスン電子は3年の間にファンドリー部門で10位から3位に大躍進した。
さらにサムスン電子は、このiPhone用APの受託で、もっと大きな果実を手に入れた。
サムスン電子は、自他ともに認める“ファーストフォロワー”である。つまり、模倣者である。
その模倣者に、アップル社は、スマホの付加価値の源泉ともいうべきAPを生産委託したわけである。
サムスン電子のスマホ「GALAXY」は出荷台数でiPhoneを抜いて世界一となり、サムスン電子の営業利益の約7割を稼ぎ出すまでになった。
このGALAXYの開発・製造に、iPhone用AP製造で知り得たノウハウが生かされていることは間違いない
アップルとサムスン電子は、2012年から世界各国で、スマホに関する訴訟合戦を繰り広げている。
これについては、アップルは墓穴を掘ったとしか言いようがない。
アップルは、“泥棒に追い銭を与えた”ようなものだろう。
■インテル史上最大の痛恨のミスジャッジ
アップルのiPhone用APの生産を受託するか、しないか?
インテルのその判断は、半導体業界の歴史の転換点になった。
もし、インテルがアップルの生産委託を引き受けていたら、歴史が変わっていた。
インテルはスマホ用APで確固たる地位を築いており、したがって、インテル史上最大の危機などに直面することはなかっただろう。
そして、オッテリーニは新事業を成功させたCEOとしてその功績を称えられ、今もなお、CEOとして君臨していたであろう。
逆に、サムスン電子が漁夫の利を得ることもなかった。
鳴かず飛ばずだったファンドリービジネスで躍進することはなかっただろうし、現在のサムスン電子のドル箱となっているGALAXYをつくることもできなかったかもしれない。
1つの判断が、これほど大きなインパクトを与えることになるとは驚くばかりだ。
未来を予測することは、かように難しいのである。
まったくもってオッテリーニ元CEOは、インテル史上最大の、痛恨のミスジャッジをしでかしてしまったとしか言いようがない。
■GALAXYの売れ行きが急降下したサムスン電子
スマホ出荷台数で世界シェア1位となり、iPhone用APの生産も委託され、サムスン電子はこの世の春を謳歌していた。
ところが、それも長くは続かない。
2014年に入って、GALAXYの売れ行きに急ブレーキがかかったからだ。
この原因は、100ドルスマホなど、低価格スマホが急速に普及したことによる。
特に、2013年に4.5億台と世界最大のスマホ市場となった中国で、低価格化の進行が激しい。
この低価格スマホの仕掛け人は、台湾のファブレス、メディアテックである。
工場を持たず、半導体の設計だけを行うファブレスが、なぜ、低価格スマホを牛耳ることができたのか?
米国のエレクトロニクス誌“EE Times”の主任国際特派員として中国の半導体を取材している吉田順子氏によれば、
★.その第一の要因は、「ソフトウエアの開発に注力したことだ」という
(“EE Times”2012年10月25日)。
冒頭で述べた通り、APはスマホにとって最も重要なハードウエアであるが、そのAPを制御しているソフトウエアがさらに重要である。
そのソフトウエアの出来如何によって、スマホの使い勝手などが大きく左右されるからだ。
ところが台湾では、優秀なソフトウエアエンジニアが不足していた。
そこで、メディアテックは中国本土に目をつけ、優秀なソフトウエアエンジニアを片っ端から雇っていったという。
後からエンジニアを探しに来た日本メーカーは、「メディアテックの通った後はぺんぺん草も生えていない」と言ったという。
■靴屋でも明日からスマホメーカーに
こうして開発した制御ソフトウエアとAPをセットにして、メディアテックは、スマホ端末メーカーに提供している。
さらに、メディアテックは、そこに、スマホの設計図である「レファレンス」をつける。
その上、推奨部品リストまで添付する。
つまり、
★.スマホ端末メーカーは、メディアテックからAPさえ買えば、
★.制御ソフトウエアはついてくるし、
★.設計図は手に入るし、
★.あとは推奨部品リストに従って部品をかき集め、組み立てるだけ
なのだ。
その結果、中国では、「靴屋でも明日からスマホメーカーになれる」と言われている。
こうして、中国では、大した開発費もかけずに、そこそこの性能のスマホを、極めて安価につくれるようになった。
そして、中国の地場メーカーが台頭し、格安スマホが急速に普及したのである。
図2に、2012年1~3月期および2014年1~3月期の中国市場におけるスマホの企業別シェアを示す。独自にAPを開発しているサムスンがシェア1位である。
しかし、この2年間で24.9%から18.1%に大きくシェアを落とした。
●図2 中国市場におけるスマホの企業別シェア
(出所:易観国際の調査結果)
一方、メディアテックからAPを調達するようになった中国メーカーのレノボ、クールパッド、ファーウエイ、シャオミが、シェア2位から4位までを独占した。
2012~13年の中国市場におけるスマホ用AP出荷個数のシェアを見てみると、2012年は米クアルコムが52%のトップシェアを獲得していた(図3)。
ところが、2013年に、メディアテックがクアルコムを逆転し、シェア47%でトップに躍り出た。
●図3 中国市場におけるスマホ用プロセッサの企業別シェア
(出所:台湾の拓撲産業研究所調べ、出荷数量ベース)
このように、スマホ用APでメディアテックが主役に躍り出た。
2014年以降もメディアテックのこの勢いは続くだろうと予測していた。
だが、その矢先に思わぬところから伏兵が現れた。
■驚異的な低価格で躍進する中国シャオミ
2014年4~6月期に、スマホの中国市場では、中国シャオミがサムスン電子を抜いて、シェアトップに躍り出た(図4)。
サムスン電子は、レノボにも抜かれて3位に後退した。
また、シャオミは、同年7~9月期に、世界シェアにおいても、サムスン電子とアップルに次いで3位に進出した。
●図4 中国市場における企業別スマホシェア
(出所:IDCおよびCanalysのデータを基に作成 )
この躍進の背景には、メディアテックのAPの恩恵もあっただろう。
しかし、それだけではない。シャオミにはいくつかの特徴的なビジネスモデルがある。
まず、マーケテイングはオンラインでの口コミに頼り、販売経路もオンラインに限定している。
こうして、製品に流通や販促費が加算されないようにし、コストを削減している。
また、端末は原価に近い価格で売りさばき、利益はアクセサリやオンラインストアで稼いでいる。
この結果、驚異的な低価格化が実現している。
例えば、iPhone6の中国での販売価格は800ドル強だが、小米の人気機種「Redmi(紅米)」はその約4分の1である。
このような低価格もあって、オンラインで販売すると一瞬にして売り切れることも多いという。
この低価格化について、2013年8月下旬に、Googleからスカウトされたヒューゴ・バラ副社長は、
「イノベーションはぜいたく品ではなく、万人のためのものだ」
「200ドルのコストで作れるものを600ドルで販売すべきではない」
と述べている(「ウオールストリートジャーナル」2014年10月29日)。
ただし、シャオミのスマホは「安かろう悪かろう」ではない。
サムスン電子やアップルに比べると小回りがきくシャオミは、
「先端技術の採用が世界大手よりも早いケースもある」。
また、
「サムスン電子もアップルも『問題ない』と言っているのに、なぜシャオミはけちをつけるのか」
というほど部品の品質にこだわりを見せるという(「日本経済新聞」2014年11月12日)。
つまり、シャオミは、可能な限り高性能・高品質なスマホを、可能な限りの低価格で提供しているのである。
シャオミの躍進の秘訣はここにある。
■APの主役はシャオミへ
中国市場でシェアトップに立ったシャオミは、次のステージへの移行を目指している。
まず、中国以外に販路を拡大し始めた。
前出の吉田氏によれば、シャオミは既に香港、台湾、シンガポールに製品を提供し、今後はインド、マレーシア、さらにアジアの数カ国、その他、イタリアにも進出を検討しているという(“EE Times”、2014年11月28日)。
また、シャオミは、中国の動画サイト最大手の「優酷土豆」(北京市)と資本業務提携を発表した(「日本経済新聞」2014年11月14日)。
1000万ドルを出資して専用の動画コンテンツや動画アプリを共同開発する。
加えてシャオミは、中国インターネット検索最大手である百度傘下の動画サイト大手「愛奇芸」と資本業務提携をすると発表した(「日本経済新聞」2014年11月20日)。
18億元(約340億円)出資し、愛奇芸ともスマホ用の動画コンテンツを共同開発する。
立て続けに発表された2つの資本業務提携は、「ソフトで稼ぐ」ビジネスモデルをより強化することに狙いがある。
そして、シャオミは、中国ファブレスのリードコアと組んで、APの内製化を始めると発表した(「半導体産業新聞」2014年11月19日)。
これには驚いた!
シャオミもアップルのジョブズと同じように、スマホの付加価値を最大化するためには、APを自前でつくるしかないという結論に至ったわけだ。
シャオミは、2015年には1億台以上のスマホを出荷する。
APの内製化が実現すれば、1億個以上のシャオミ製APが世に出ることになる。
今後、スマホ用APの主役は、メディアテックからシャオミに交代するのかもしれない。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年12月11日 21時20分
http://www.recordchina.co.jp/a98854.html
スマホ世界シェア、中国9社が韓国サムスン・LG合計を上回る
=14年第2四半期―中国メディア
2014年12月9日、韓国全国経済人連合会のリポートによると、今年第2四半期の中国の主要スマートフォンメーカー9社による世界市場シェア(販売台数基準)の合計が、韓国のサムスン電子・LG電子の合計を上回った。
環球時報(電子版)が伝えた。
中国の主要9社は華為(ファーウェイ)、聯想(レノボ)、小米(シャオミ)、酷派(クールパッド)、中興(ZTE)、TCL、Vivo、Oppo、金立(Gionee)で、世界市場シェアは31.3%だった。
韓国のサムスン電子・LG電子のシェアの合計は30.1%。サムスンのシェアは25.5%、販売台数は7400万台を超えた。
12年第2四半期の中国のスマホメーカーのシェアは14.6%で、世界展開しているメーカーも5社にすぎなかった。
同時期の韓国メーカーのシェアは中国の2倍強の34.8%だった。
中国メーカーのうち、上位3社(華為、聯想、小米)のシェアの合計は17.3%で、世界2位の米アップルを5.4ポイント上回った。
全国経済人連合会は
「iPhone6ブームと中国製スマホの価格優位性が、韓国メーカーの直近2年のシェア減少を招いた要因だ」
とし、韓国メーカーに対し
「新規分野を開拓し、この損失を補てんすべきだ」
強く求めた。
』
『
2014年12月16日18時01分 [ⓒ 中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/113/194113.html?servcode=300§code=310
サムスン電子から離れる外国人…4日連続で売り越し
韓国株価KOSPI(韓国総合株価指数)が取引中に1900ラインを割るなか、外国人の売り越しの半分近くがサムスン電子に集中していたことが分かった。
16日、韓国取引所によると、外国人は今月10日から15日(午後3時基準)までの4取引日連続で売り越しの動きをみせた。
この期間における外国人の売り越し規模は合計1兆3906億ウォン(約1494億円)だ。
同じ期間、外国人が最も多く売り越しに転じた種目を調べると、1位と3位にそれぞれサムスン電子普通株とサムスン電子優先株が入っていた。
外国人は最近4日間、サムスン電子普通株(5823億ウォン)とサムスン電子優先株(103億ウォン)を売り越した。
この期間、外国人の売り越し金額のうち、およそ半分(49.3%)がサムスン電子株式に集中したのだ。
先週(8~12日)にもこのような売り傾向は続いた。
外国人投資者などは、先週一週間の有価証券市場で7483億ウォンを売り越し、このうち3397億ウォン規模のサムスン電子普通株を集中的に売り越した。
これは全体の売り越し金額の半分である45%に該当する。
』
スマホ市場はいつか飽和する。
当たり前のことで、そのことはサムスン首脳部は重々承知していただろう。
よって、スマホが衰退したあとの代替製品を開発していたかが問題になる。
いまのサムスンに残された商品は白物家電と半導体しかない。
白物家電は発展途上国が経済発展するための目玉で、いわばローテクであり、すでに完成された技術にすぎない。
半導体は半導体製造装置に価値があり、それが一端導入されればあとは製品が出てくるのを川下で待つだけのものにすぎない。
サムスンは次の製品に何を用意していたのであろうか。
ソニーはカメラをもってきた。
パナソニックは自動車部品をもってきた。
シャープは技術革新に邁進してアップルに部品を納めている。
任天堂の話はきかない。
サムスンは上記4社のどれに相当するのfだろうか。
2014.12.15(月) Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42446
シャオミ、インドでの販売禁止で国際化に黄色信号
(2014年12月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
特許紛争が急成長中の中国のスマートフォンメーカー、シャオミ(小米科技)の国際的な事業拡大計画に打撃を与えた。
同社はインドでの販売の一時停止を命じられ、利益率が一段と圧迫されることになった。
11月に実施した直近の資金調達で400億ドル超の企業価値を認められたシャオミは、中国での人気を他の主要新興国で再現しようとしている。
同社は4月、10カ国の外国市場に進出する計画を明らかにした。
■エリクソンとの訴訟、生産、販売だけでなく輸入も一時停止
だが、デリー高等裁判所での訴訟は、この海外進出がシャオミをさらに多くの特許紛争のリスクにさらし、他社がロイヤルティーの支払いを要求してくる可能性も示唆している。
他国と比べ権利を主張するのが難しい中国では、競合企業が支払いを要求する可能性は比較的低い。
ロイヤルティーの支払いを迫られれば、それが今度は利益に食い込むか、または端末価格を押し上げる恐れがある。
デリー高裁はスウェーデンのハイテク大手エリクソンとの特許紛争を巡る裁定で、エリクソンとの争議に関する追加審理を待つ間、2月まで販売を停止するようシャオミに命じた。
12月10日の高裁判決は、追加審理を待つ間、シャオミは製品の「製造、組み立て、輸入、販売、宣伝を行うことを禁止」される一方、インドの税関当局はエリクソンの特許を侵害しかねない携帯電話その他製品の「輸入を認めないよう指示」されたとしている。
一部の専門家によると、多数の独自特許を持たないシャオミなどのメーカーは、最終的にライセンス料のために原価が5~20%膨れ上がる可能性があるという。
シャオミは昨年、1141件の特許を取得したと述べているが、これはハイテク業界では大したことがないと見なされる数字だ。
エリクソンの訴訟は、シャオミが最大10カ国の外国市場に進出する計画を明らかにして以来、同社を標的とした最初の特許訴訟のようだと専門家は語る。
■進出先で経験するカルチャーショック
業界ロビー団体、携帯電話中国連合のワン・ヤンフイ事務局長は
「シャオミはインドでちょっとしたカルチャーショックを経験しているようだ」
と言う。
同氏によると、シャオミはインドで提訴された最初の中国スマホメーカーではないが、輸入が停止されたのは今回が初めてだという。
アナリストらによると、デリー高裁の判決は、スマホや機器を生産する他の中国メーカーに影響を与える知的財産訴訟の可能性について新たな懸念をもたらしそうだ。
その中には華為技術(ファーウェイ)、中興通訊(ZTE)、聯想集団(レノボ)などが含まれるという。
シャオミのインド代表、マヌ・ジェイン氏は、同社はまだ裁判所から判決の正式通知を受け取っていないが、会社の弁護団が「状況を評価している」と語った。
By James Crabtree in Mumbai and Charles Clover in Beijing
© The Financial Times Limited 2014. All Rights Reserved. Please do not cut and
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Premium Information
』
『
2014年11月17日14時56分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/806/192806.html?servcode=400§code=400
韓国、スマートフォン保有率世界最高…日本は意外な結果
韓国成人サラリーマンのスマートフォン保有率が世界最高水準であることが調査された。
17日、オンライン旅行会社エクスペディアは25カ国のサラリーマンを対象にスマートフォンの保有率を調査し、その結果を発表した。
今回の調査は、韓国会社員304人をはじめ、米国503人、カナダ1001人、インド500人、イタリア406人、ドイツ403人、英国408人、オーストラリア400人、日本302人など合計8556人を対象に実施された。
調査によると、韓国会社員はスマートフォン保有率94%で世界最高を記録した。
韓国についで
メキシコ(92%)が2位を占め、
その後を香港(91%)、
シンガポール(91%)、
タイ(91%)
アラブ首長国連邦(89%)
が続いた。
日本は51%で調査対象国のうち最下位を示した。
韓国は保有率の他にも海外出張や旅行時にもスマートフォンなどモバイル機器を持って行く比率が最も高かった。
しかし、会社でモバイル機器の費用を支給する比率は調査対象国の中で最下位であることが分かった。
』
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