2014年12月12日金曜日

「モラルなき乱脈相」に堕ち込んだ韓国(6):ウワサに右往左往する乱脈性、誰も真実を知りたがらないという気風

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 週刊誌レベル以下の内容で右往左往しているのが今の韓国の実情のようだ。
 日本なら
 『事実はどうなのだ、それを知らせろ!』
というのが、一義になるはずなのだが。
 事実がわかれば、ウワサは霧散する。
 霧として漂うだけで、誰も見向きもしなくなる。
 ウワサと事実の区分くらいはノーマルな思考ができる頭なら誰でもできることである。
 どうも、韓国ではそうはいなかいようだ。
 何しろ大統領府が事実を公開しない
 本家本元が事実を隠蔽するように動くとなれば、ウワサはウワサをよぶことになる。
 あの旅客船沈没時の大統領の7時間の空白など、バカバカしいの一語に尽きる。
 やたら隠蔽に走るから事がどんどん大きくなって、オヒレがついて拡散する。
 まさに「総体的乱脈相」といえる状態に大統領府自らがが引きずり込んでいる、ように思える。
 トップがそうだから、周りはそれをゴシップとして楽しんでしまう。
 事実は裏に置かれ、この楽しみをゲーム感覚のように受け取ってしまう。
 そういえば先年、ロウソクデモというのはあった。
 あれも、事実とは別のウワサによって引き起こされたものだが、韓国人は結構こういうのに飢えているのかもしれない。
 「イベントを欲しがる民族性」
なのかもしれない。
 周期的に感情の爆発、怒気の息抜きが必要な体質なのかもしれない。


JB Press 2014.12.12(金)  玉置 直司
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42426

韓国社会揺るがす「チラシ」爆弾
噂が大増殖、政財界にも深刻な影響

「チラシに出てくるような話が国全体を揺るがすようなことは、
 本当に韓国にとって恥ずかしいことだ」
 2014年12月7日、与党首脳との昼食会で朴槿恵(パク・クネ)大統領は強い口調でこう語った。
 日本語が語源である「チラシ」で韓国は大騒ぎだ。

 大統領が公式の場で口にした「チラシ」とは一体、何のことか。
 韓国の政界、産業界、メディア業界は、この「チラシ」の話題で持ちきりなのだ。

■日本語が語源の「チラシ」は自称「特ダネ情報誌」

 韓国には日本語が語源である単語があちこちにあるが、これもその1つだ。
 日本では最近は、新聞の折り込み広告などについて使うが、
 韓国では、主に証券、金融市場などで出回っている情報を集めた自称「特ダネ情報誌」のことを「チラシ」と呼ぶ。
 その実態はなかなか分からないが、ある大手新聞社の幹部はこう説明する。
 「最近はデジタル化されている場合が多いが、
 何年か前まではA4用紙サイズで60ページほどの分量があった。
 政界だけでなく、企業情報、スポーツ界、芸能界の話題など、何でも載っていた。
 『ここだけの話』が売り物だ。
 私がチェックしていたのは、週刊で購読料は月30万ウォン(1円=9ウォン)から50万ウォンだった」
 つまり、有料の情報誌だ。

 別の新聞社幹部は、何年か前にある「チラシ」の編集会議に出たことがあるという。
 「発行人は金融マン出身者で、私が出たのは『ネタ集め会議』。
 企業の渉外、広報、企画担当者、証券市場の関係者などが集まってお互いの情報を交換する。
 発行人がここで出た情報を、独自に確認して、情報誌を作成していた」
 こうした「チラシ」が韓国には数多くあるという。
 もともとは、証券市場で出回っていたため、企業ニュースが多かった。

 「チラシ」の信憑性に対しては、
 「当たっているのは30%から40%くらい」
という程度の評価が多い。
 大企業の広報マンは「企業関連の情報は、誤報が多い」と言い切る。そ
 れでも、「チラシ」を参考にする。
 政治、社会など内容が豊富だからだ。

 「チラシ」には怪しげな内容が多い。
 まったくの虚偽で、株価操作や名誉毀損として摘発を受ける例も少なくない。
 それでも「チラシ」が消えないのは、
★.「他人の知らない情報」を欲しがるニーズがあり、また、
★.「ある意図を持ってある情報を流布させたい」供給者がいる
からだ。
★.意図的に虚偽情報を流す場合もあるだろうし、
★.「愉快犯」のように本当の情報を流す場合もある。

■内容は玉石混淆、SNSの普及で爆発的に拡散

 大手企業の企画担当者はこう話す。
 「上司は常に『新しい情報』を求める。
 『チラシ』はだから、格好のネタ元だ。
 『チラシに載っています』と言って報告する例も多い」
 ときに「特ダネ」もある。

 大手紙デスクは言う。
 「11月末に発表になったサムスングループの防衛、化学関連4社の一括売却の話に近い情報が『チラシ』に載ったことがある。
 ただ、ハンファグループの生命保険会社との事業交換ということだった。
 正確ではなかったが、サムスングループが事業をハンファに譲渡するという意味では正しかった」
 「毎日経済新聞」(12月6日付)によると、サムスングループは2014年5月に「李健熙(イ・ゴンヒ)会長死亡説」というデマを「チラシ」に流され、大変な迷惑を被ったこともあるという。
 「チラシ」が、ごく限られた狭い世界で流通している間は、それでも大きな社会問題になることは多くなかった。
 問題は、ネット、特にSNS(交流サイト)の急速な普及で、「チラシ」の情報があっという間に爆発的に拡散してしまうことだ。

 大企業の広報担当者話す。
 「『チラシ』に間違った情報が載っても以前は見ている人も『業界の人』だけだった。
 問い合わせがあった場合、『間違いだ』と説明すればそれで終わった。
 今は、SNSを通してあっという間に何万人、さらに場合によっては、一気に数百万人に拡散する。そうなるともう手を付けられない事態になる」
 「『チラシ』も一応は、確認作業はしている場合が多い。
 これが、そのままSNSで拡散するのならまだしも、拡散する過程で誰かが勝手に書き換えて、まったく事実と異なる話が瞬時に広まってしまうことも多い」

 話を冒頭の大統領発言に戻そう。
 いったい、何が起きたのか。
 11月末、ある韓国紙が
 「青瓦台(大統領府)の機密文書が大量に流出した」
と報じて、韓国の政界やメディアが大騒ぎになった。

■青瓦台(大統領府)の機密文書が大量流出? 
 大手メディアも連日の報道

 この「機密文書」は、大統領の側近だったA氏の「動向報告」というもので、A氏が、青瓦台の秘書官と定期的に会い、今も政権に影響力を持ち、意思決定に介入しているとの内容だった。
 問題の本質は、
★.「機密文書」が流出したのかどうか。
★.流出したのだとすれば、どうしてそんなことが起きたのか。
★.また、その内容が事実かどうかだ。

 事件はすでに検察当局が捜査している。
 渦中のA氏は12月10日、検察の事情聴取に応じた。
 入り口で記者に囲まれたA氏は
 「火遊びをしていたのが誰なのか、すべてを明らかにする」
と強い口調で語った。
 捜査結果が出れば、いずれ真相も明らかになるはずだ。
 ただ、この報道を機にさまざまな情報が飛び交った。
 連日、大手紙が1面トップから何ページにもわたって、関連報道を続けた。

 「A氏は何者か」
 「A氏と親しい青瓦台秘書官3人が政権を牛耳っている」
 「A氏と3人の秘書官は、大統領の弟と対立している」
 メディアが大騒ぎする間に、さまざまな人物がインタビューに登場し、「政権内部での権力争い」について語り、騒動をさらに増幅させた。

 何が真実で、何が間違いなのか。
 とにかく、連日洪水のように関連記事が出た。
 「A氏と主要秘書官が定期的に秘密会合を開いている」
 「大統領の弟が尾行された」
 ドラマか映画か。
 こんなおどろおどろしい話が「政権内部の暗闘」として報じられる。

■騒ぎがこれほど大きくなった理由

 どうしてこんな大騒ぎになったのか。
 韓国は大統領は大きな権限を持っている。
 だから、政界、官界、産業界にとっては、
 「誰が大統領の側近で、人事や政策決定に影響力を持っているのか」
は、大きな関心事だ。
 これまでの政権では、
★.大統領の兄や息子、
★.同郷や出身校の先輩が「実力者」として実際、大きな力を持っていた
という。

 朴槿恵大統領は、「権力型不祥事」が起きることを強く警戒し、家族、親戚などを近付けない。
 「群れない」ことでも有名で、「側近実力者」が見当たらない。
 だから、よけいにいろいろな憶測が飛び交う。
 「誰が実力者なのか?」
は、「情報通」とされる人たちにとって、最も知りたい点だ。
 そこにA氏の名前が出てきたのだ。
 それも、「政権内部の暗闘」という味付けで出てきたんだから、一般読者の好奇心を刺激した。

 もちろん、大手紙はそれなりに取材をしたり、インタビューを載せる。
 ただ、そもそももともとの「機密文書」のネタ元、さらに「秘密会合」や「大統領の弟の尾行説」は「チラシ」に載っていた内容が多い。
 多くの読者が、SNSなどを通して「チラシ」が発端になった情報を見ているから、無視もできない。
 報道競争が過熱して、大手メディアにも「チラシ発の未確認」情報が乱舞した。
 その大半が、完全な誤りか、「噂話」にすぎないことが徐々に明らかになってきた。
 にもかかわらず、騒ぎがどんどん大きくなったのだ。

 大統領が、「チラシに出るような話が国を揺るがすようなこと・・・」が起きてしまったのだ。
 朴槿恵大統領は、A氏について
 「何年も前に自分のもとを離れた人」とし、
 弟についても「歴代政権で起きた家族や親戚関連の不祥事をたくさん見てきており、弟夫婦は青瓦台に近付くことができないようにした」
と述べ、
 A氏が政権に影響力があるとか、A氏と弟の暗闘説を一蹴した。

 「機密文書流出」に端を発した今回の騒動は、青瓦台が大手紙記者を告訴、これを野党が批判するなど、政界での争いにまで発展し、まだ完全に収拾する兆しは見えない。
 それでも、検察捜査が進めば、真相も明らかになり、沈静化するはずだ。
 だが、問題は、「チラシ騒動」の本質にある。

デマ拡散の規模とスピード、「沸点」の低さという韓国ネット社会の問題

 「チラシ」の情報が、SNSを通してどんどん拡散する。
 その間、「チラシ」情報にさらに何らかの情報がプラスされて急速に拡散する。
 内容によっては、爆発的に広まる。
 今回の一件だけでなく、韓国では、芸能人の恋愛結婚の虚偽情報、誤った企業ニュースが一気に拡散することが実に多い。
 筆者も、「企業ニュース」として、どう見ても「デマ」である情報をスマホで見せられたことが何度もある。

 福島原発問題についての「デマ」も何度も見せられた。
 こうした「デマ」が、拡散、増幅すると、時には、バッシングに発展してしまう。
 こうした
★.「デマ」の拡散規模とスピード、
★.さらに「沸点」の低さが、
韓国の深刻なネット社会の問題だ。

 「チラシ」の情報を、半分は疑いながらも、「本当ではないか」と思っているのが、ごく一部の国民に限られていないことも驚かされる。
 筆者に福島原発問題の「デマ」を何度も見せてくれた人物は、前職の政府高官だ。
 12月初め、筆者は、企業経営者、高位官僚、病院長と夕食を一緒した際、聞いてみた。
 「『チラシ』を見ていますか?」
 さすがに、購読料を支払っている人はいなかったが、全員が何らかの形で、頻繁に接しているという。
 高位官僚は、
 「知人が転送してくれるので、1日何度か見る。
 SNSを通して送られてくる『チラシ』がネタ元の情報まで数えれば、1日に何十本も来る。
 最近は、SNSで拡散する情報も『チラシ』というので、何がなんだか分からない状態だ」
と言う。

 ある大手紙は、今の状況を「チラシ共和国」とまで書いた。
 どうしてこんなに威力を持つのか。
 「『カカオ』や『LINE』の爆発的普及で、韓国ではSNSが他国以上に頻繁に使われている」
 「ニュースが何でもネットで無料で見られる。
 大手紙のサイトの記事も、『噂話』も、スマホで出てくる情報はみんな同じように読んでしまう」

■経済紙社説の批評

 今回の一連の報道に経済紙は比較的距離を置いていた。
 「韓国経済新聞」は12月8日付の社説で
 「政治中毒に陥り、チラシに興奮する軽薄な社会」
と題した社説を掲載した。
 「青瓦台秘書室に対する(外部の)秘密ラインの介入や機密文書流出疑惑事件をめぐる騒ぎはさらに激しくなっている。
 闇雲な疑惑が洪水のようにあふれている。
 一方的な主張も横行している。
 重要な国政課題はそっちのけだ。
 浮薄な韓国政治のありようを露呈してしまった。
 メディアも噂社会、ゴシップ政治をあおっている。
 低次元の政治に中毒になり、チラシに狂奔するメディアという批判まで出ている始末だ」

 「チラシ」情報が韓国を徘徊している。


 どう読んでみても「バカバカしい」の一語につきる、としか言い様がない。 
 このレベルなのかと思ってしまう。
 事実を事実として判断する思考の基礎がない
のかとも思う。


2014年12月12日11時41分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/932/193932.html?servcode=100&sectcode=120

【コラム】大統領が問題だ=韓国

  「チョン・ユンフェ波紋」の終着地が表れつつある。
 流出の過程は輪郭が見える。
 文書内容も事実無根という結論に向かっている。
 捜査はこのように流れに乗っているが、それで疑惑を払拭できるかどうかは疑問だ。
 検察の説明には、釈然としない、もう少し糾明が必要な部分がなくはない。
 そのような部分をいちいち問い詰めたくはない。
 しかし必ず解明するべきことがある。
 「秘線(影の人物)」が国政に影響を及ぼしたかどうかという疑問だ。

  朴槿恵(パク・クネ)大統領としてはもどかしく感じるかもしれない。
 名前が挙がっている人物は以前から“お手伝い”のようなことをしてきた秘書だ。
 彼らが国政を壟断した“実力者”といえばあきれるかもしれない。
 それで「影の人物は珍島犬だった」という比喩までしたのだろう。
 しかし朴大統領ほど青瓦台(チョンワデ、大統領府)生活を長くした人もいない。
 権力の属性を誰よりもよく知っているはずだ。
 なら、いま提起される疑惑は簡単に済ませてはならない。

  金大中(キム・デジュン)元大統領が自宅軟禁から解かれた直後の1987年、数カ月間にわたり早朝に訪ねて朝食を一緒にしたことがある。
 訪ねた記者はしばらく筆者1人だった。
 すると東橋洞(トンギョドン)を出入りする政治家が接近した。
 このように権力は位置ではなく最高権力者との距離から生じる。

  朴大統領は「チラシなどに出る話にこの国全体が揺れるというのは大韓民国が恥ずべきこと」と述べた。
 実際に恥ずべきことは「揺れること」ではなく「チラシのような話」だ。
 そのような話を信じさせた環境だ。
 問題はチョン氏でなく朴大統領ということだ。

  劉震竜(ユ・ジンリョン)前文化体育観光部長官の証言はいくつかのことを考えさせる。
 朴大統領が任命した長官も「秘線」が存在すると信じた。
 朴志晩(パク・ジマン)氏との葛藤は、朴氏がチョン氏を影の人物と信じたからだ。
 したがってメディアや国民を叱ることでない。
 なぜこういう状況になったのか。
 事実かどうかを問いただす前に、そのような構造から変える必要がある。

  このような噂は以前からあった。
 野党議員時代、候補時代にもあった。
 一人でできない重要な決定・発言・人事をしたが、公式ラインでは誰も知らないケースが一度や二度ではなかった。
 このため誰がそのような役割をするのかが、記者たちには古くからの宿題だった。

  野党議員なら非公式に助言を受けることをとやかくいう人はいない。
 しかし大統領は違う。
 大統領の決定は国政を左右する。
 検証されていない人が影響を及ぼせば大変なことだ。
 そのような考えが今回の問題の出発点だ。
 朴大統領がチョン氏を使うこともできる。
 そのためには位置を与えなければいけない。
 民間人は監査機関が調査することはできない。
 メディアの検証も避ける。

  最近、李明博(イ・ミョンバク)大統領時代のある参謀が、現政府初期の実力者と知られた首席秘書官と食事をし、「(大統領と)単独面談をしたことはあるか」と尋ねた。
 すると何も返答できなかったという。
 現政府では大統領と会うのが非常に難しいという声が多い。
 長官や首席秘書官も書面で報告するということだ。
 電話をしても短答型の答弁だけをして切ってしまうという言葉も出ている。

  朴大統領は夜遅くまで報告書を読むと語った。
 文書で伝達できる内容は制限的だ。
 さらに国政は試験の準備とは違う。
 具体的な事項をすべて知る必要もなく、覚える必要もない。
 長官と首席から話を聞いて重要な決定をすればよい。
 国政の方向もそのように整理しなければいけない。

  簡単なメモだけでは大統領の意向が十分に伝わらない。
 大統領の意向があいまいであるほど、側近の権力は強まる。
 大統領の表情・話し方・語調までが重要な情報となる。

  中国春秋時代、晋の刺客の豫譲は「士は己を知るものの為に死す(士為知己者死)」と述べた。
 普通の人として使った范氏と中行氏には普通に仕えたが、国父として仕えた智伯のためには命を捧げた。
 最高の人材として選んだ長官をどのように使うかは大統領にかかっている。

  大統領に会えない長官は力を発揮することができない。
 李明博政権時代、李東官(イ・ドングァン)広報首席秘書官が窮地に追い込まれた時だ。
 与党内でも交代説が出てきた。
 ある行事場所で李大統領が李首席秘書官を手ぶりで呼んだ。
 耳元で話して一緒に笑った。
 その後、与党内の非難世論が落ちついた。
 対話はささいな内容だったという。
 大統領に会うこと自体が力だ。
 チラシのせいにすることではない。
 報告書を遠ざけなければいけない。
 大統領がすべてのことを知ることも、することもできない。
 長官や首席秘書官に直接会って話を聞かなければいけない。
 大統領が最高の専門家として選択した人たちだ。
 その人たちに力を与え、パートナーとしてこそ成功する。
 扉を開いておいてこそ、側近が横行することはない。



レコードチャイナ 配信日時:2014年12月13日 20時17分
http://www.recordchina.co.jp/a99009.html

韓国の「陰の実力者」暴露した内部文書流出、
朴大統領の実弟が関与か―中国紙

  2014年12月13日、韓国検察関係者によると、朴槿恵(パク・クネ)大統領の元側近チョン・ユンフェ氏による政府人事への不当介入疑惑で、朴大統領の実弟、朴志晩(パク・チマン)氏も内部文書流出に関与している可能性があることが分かった。
 新快報が伝えた。

 韓国紙・世界日報は11月28日、大統領府から流出した内部文書を基に、朴政権の「陰の実力者」と称される元側近のチョン・ユンフェ氏が大統領秘書らと定期的に会い、政府人事や国政に不当に介入していたと報じた。
 報道によると、チョン・ユンフェ氏は現在は政府の役職を務めていないにもかかわらず、政府人事などに対して大きな影響力を持っているという。

 検察関係者によると、ソウル地方検察庁は間もなく朴志晩氏に対し、内部文書流出問題について出頭して事情聴取を受けるよう要請するとみられる。
 朴志晩氏は朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領の実子、朴槿恵現大統領の実弟で、現在は無機顔料メーカーの会長を務めている。
 同氏にはチョン・ユンフェ氏の人事介入に関する内部文書を含め、100件以上の内部文書を持ち出したとのうわさもある。

 検察側はこうした報道について、朴志晩氏がチョン・ユンフェ氏に関する文書を読んだことがあるのか、情報部門や大統領府に対して自身に関連する文書を要求したことがあるのかなどを明らかにする目的があるという。



2014年12月15日10時11分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/007/194007.html?servcode=200&sectcode=200

青瓦台文書流出の核心部が途切れ…検察が困惑

  最終段階に入っている検察の「チョン・ユンフェ動向」文書流出捜査に急ブレーキがかかった。
 容疑者だったソウル警察庁情報1分室所属のチェ警衛(45)の自殺で、彼を連結の中心と見てきた文書流出ルートに対する検察の調査にも難航が予想される。

  チェ警衛の死亡が伝えられた直後の13日と14日、最高検察庁とソウル中央地検には緊張感が漂った。
 休日にもかかわらず全員が出勤した捜査チームの幹部・検事は、困惑の表情を隠せないまま経緯の把握に追われた。
 捜査チームの関係者は
 「捜査中によくないことが発生したことのは遺憾。
 故人の冥福を祈る。
 捜査の過程ではいかなる強圧行為や違法はなかった」
と強調した。
 今後の捜査に及ぼす影響については
 「真相究明に大きな支障が生じるとは考えていない」とし
 「確保された証拠と関係者の調査をもとに、予定された手続きで進める予定」
と説明した。
 しかし
 「文書作成者パク・グァンチョン警正(警視正)が青瓦台で出力して流出した文書を情報1分室に保管したし、これをチェ警衛とハン警衛がコピーして世界日報に流出した」
という検察の見方には支障が避けられなくなった。

  これまで知られた流出文書は大きく3種類。
▼「秘線」論争を触発させた「チョン・ユンフェ動向」文書
▼「朴志晩(パク・ジマン)-ソ・ヒャンヒ動向」文書
▼「青瓦台秘書官・行政官監察」文書--。
 検察はこのうち世界日報が4月2日に報じた「青瓦台行政官監察」文書について、パク警正が青瓦台から持ち出した文書をチェ警衛がコピーして世界日報に渡したと疑ってきた。
 このため、事件の核心である「チョン・ユンフェ動向」文書と「朴志晩-ソ・ヒャンヒ」文書もチェ警衛を通じて外部に流出したとみる構図だ。

  チェ警衛は検察の捜査と、12日にソウル中央地裁で行われた令状実質審査で、このような容疑を否認したという。
 パク警正が持ち出した文書はコピーしたが、該当文書に「チョン・ユンフェ動向」文書は含まれなかったという主張だったという。

  しかし検察は事件の本流である「チョン・ユンフェ動向」文書を流出させた部分に対する証拠が不足した状態で、「青瓦台行政官監察」文書流出に対する証拠などを前面に出し、チェ警衛、ハン警衛に対して拘束令状を請求した。裁判所はこれを棄却し、
 「現在まで犯罪容疑の釈明などからみて、現段階で拘束の必要性は認めがたい」
と明らかにした。

  結局“主犯”格であるパク警正とチェ警衛とハン警衛の共謀関係を明らかにできず、“従犯”格であるチェ警衛とハン警衛のみ2次流出容疑で拘束令状を先に請求したのが敗着という分析が出ている。




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