2014年10月3日金曜日

香港での抗議行動:習近平の「一国二制度」の危機感と焦り、武装警察の出動は?

_




 WEDGE Infinity 日本をもっと、考える  2014年10月03日(Fri) 
佐々木智弘 (防衛大学校人文社会科学群国際関係学科准教授)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4261

中国メディアは何を報じているか
香港での抗議行動への習近平の危機感、焦り

 2017年の香港特別行政区行政長官選挙で一般有権者による直接選挙、すなわち普通選挙を導入する。
 しかし全国人民代表大会は先日民主派など中国に好ましくない人物の立候補を事実上制限することを決定した。
 その結果、香港の学生や「民主派」らの抗議活動がエスカレートしている。

 これについて、習近平総書記が直接的に言及したことが公式メディアに掲載されたことは私が知る限りない。
 しかし強い関心はもっているようで、9月21日の重要講話での発言の一部がそのことを示唆しているように思われる。
 習近平はどんなメッセージを発したのだろうか。

■「協商民主」と「選挙民主」

 9月21日、中国人民政治協商会議成立65周年記念大会が開かれ、習近平が重要講話を行った(全文は『人民日報』2014年9月22日に掲載 http://cpc.people.com.cn/n/2014/0922/c64094-25704157.html)。
 この中で習近平は「協商民主」の重要性を強調した。
 「協商」という言葉は,日本語としてあまり使われる言葉ではない。
 話し合いとか協議などという意味に近く、「協商民主」は話し合い民主とか協議民主と訳される。
 ここでは中国語のまま協商民主とする。

 この協商民主は決して目新しい言葉ではないが、2012年の中国共産党第18回全国代表大会(第18回党大会)で強調されたことで特に注目されている。
 ここでいう民主とは、政策決定や指導者選定のような政治的選択に人々が参加することを指している。
 共産党は人々が話し合いによって選択に参加する協商民主を支持、強調しているのだが、これを選挙民主、すなわち選挙によって選択に参加することへのアンチテーゼとして掲げている。

 選挙民主は西側で見られるように選挙は利害対立を残し、政治的不安定を助長するが、協商民主は話し合いにより共通利益を最大化でき、政治的安定をもたらすという。
 共産党にとって協商民主は西側のような政治的多様性を認めず、一党支配を正当化するための提起ともいえる。

 習近平は重要講話で協商民主について、次のように発展させると言っている。

 「中国共産党、人民代表大会、人民政府、人民政協、民主党派、人民団体、末端組織、企事業単位、社会組織、各種シンクタンクなどの協商チャネルを拡大する。
 政治協商、立法協商、行政協商、民主協商、社会協商、末端協商など各種の協商の展開を深める。
 健全な提案、会議、座談、論証、公聴、公示、評価、コンサルタントとネットワークなどの多種の協商方式を構築する」

 この内容も決して目新しいものではない。
 しかし具体的な内容に習近平自らが言及したことに意義があり、話し合いによる安定第一の姿勢を示している。


■習近平が「選挙で投票する権利」の重要性に言及

 習近平の重要講話が興味深いのは、協商民主だけでなく、選挙や投票についても言及している点である。
 習近平は次のように発言している。

 「人民が民主の権利を享有するかどうかは、人民が選挙で投票する権利を有するかどうかを見なければならない。
 また人民が日常の政治生活で持続的に参加できる権利を有するかどうかも見なければならない。
 人民が民主選挙の権利を行使するかどうかを見なければならない」

 「選挙以外の制度と方式を通じて人民の代表を国家生活と社会生活の管理に参加させることも非常に重要である。
 人民が投票の権利を有するだけでは広範な参加の権利を有するとはいえない。
 人民が投票時にだけ目覚め、投票後に休眠期に入る。
 このような民主は形式主義である」

 「人民は、選挙、投票を通じて権利を行使すること、人民内部の各方面は重大な決定の前に十分な協商を実行し、共同の問題でできるだけ一致した意見を取得することが、中国の社会主義民主の二つの重要な形式である。
 中国ではこの二つの民主形式は相互に取って替わる、相互に否定するものではない。
 相互に補充し、互いに補い合いよい結果となるもので、共同で中国社会主義民主政治の制度の特徴と優勢を構成する」

 習近平は選挙民主という言葉を発してはいない。
 しかし9月24日付『人民日報』に掲載された関連の評論員文章は次のように指摘している。

 「選挙民主と協商民主が相互補充であり、互いに補い合いよい結果となることが、中国の社会主義民主政治の制度の特徴と優勢を共同で構成している」

 この指摘からは、習近平が選挙民主を協商民主のアンチテーゼとは必ずしもとらえていないかのようである。

■香港での抗議活動へのメッセージ

 しかし、重要講話の中で
 習近平は選挙や投票の権利の行使を形式としてとらえており、
 どのような政策か、どのような候補者かといった選択という機能には言及していない。
 そのことは、評論員文章の指摘とは異なり、習近平は選挙民主を協商民主のアンチテーゼとして強く意識していることの表れである。

 それならば、なぜ習近平は形式としての選挙や投票の権利に言及したのだろうか。
 中国国内で選挙をめぐる改革議論が盛り上がっているわけではなく、むしろ政治改革論議に対しては引き締めが強まっている。
 これまで習近平自身が言及することのなかった選挙、投票の権利への言及は実に不自然なのである。

 このタイミングでの習近平の選挙、投票発言は、香港での抗議活動に対するメッセージのように思われる。

 『人民日報』はこうした香港での抗議活動を報じていない。
 そのような中での習近平の発言には、
★.行政長官選挙への投票は香港住民の権利として実施されるもので、
★.香港でも民主形式は維持されること、
★.香港の将来は選挙だけで決められるものではないこと、
★.抗議活動で騒ぐことは選挙を前にした今だけの形式主義にすぎないこと
などの含意を読み取ることができる。

■習近平の「一国二制度」の危機への焦り

 しかし、こうしたメッセージは香港の抗議行動を沈静化させることにはならない。
 むしろエスカレートさせるだろう。

 それでも習近平自身がこれまで発してこなかった選挙、投票にあえて言及したことは、香港での抗議活動に対する危機感の表れといえるだろう。

 この香港での抗議行動が問いかけていることは,
 中国共産党が「一国二制度」を遵守するかどうかである。
 そしてその成り行きは台湾統一と深く関係している。

 9月26日、習近平が台湾統一団体連合訪問団と会見した際、「一国二制度」について言及したことは偶然ではない。
 習近平は次のように発言している
(記事は『人民日報』2014年9月27日に掲載 http://cpc.people.com.cn/n/2014/0927/c64094-25746175.html)。

 「『平和統一、一国二制度』がわれわれの台湾問題解決の基本方針であり、われわれはこれが国家統一実現の最もよい方式だと思っている。
 われわれは最大の誠意をもって、できる限りの最大の努力で平和統一の見込みを勝ち取る。
 なぜならば平和の方式で統一を実現することが台湾同胞を含む中華民族の全体の利益に最も符合しているからである」

 「台湾での『一国二制度』の具体的な実現形式は台湾の現実の情況を十分考慮し、両岸各界の意見や建議を十分吸収することが、台湾同胞の利益を十分に配慮するための措置である」

 台湾が受け入れていない「一国二制度」について習近平が言及する必然性はなく、このタイミングで言及したのも香港での抗議行動と無縁ではないだろう。
 台湾にとっては香港での抗議は「一国二制度」に対する原則的なスタンスに影響を与えるものではないだろう。
 しかし習近平から見れば、
 香港での抗議行動のエスカレートが「一国二制度」のさらなる形骸化を台湾に印象づけることを避けたい
のである。

 習近平が形式としての選挙や投票の権利行使に言及したこと、さらに台湾からの訪問団に対し彼らが受け入れていない「一国二制度」に言及することは、香港の抗議行動への対応としては決して得策ではない。
 習氏の対応には焦りすら感じられ、習氏が強い危機感を抱いていることが分かる。

■香港の抗議デモを「違法行為」と認定

 10月1日付『人民日報』の4面に、評論員による香港での「セントラル占拠」抗議行動に関する論説「良好な発展の局面を大切にし、香港の繁栄、安定を守る」が掲載された。
 いよいよ党中央が収拾に乗り出すのではと思わせる論説の発表である。その主な内容は以下のとおりである
(http://cpc.people.com.cn/pinglun/n/2014/1001/c78779-25770425.html)。

★.「『セントラル占拠』は香港社会の基礎を破壊する」

★.「ごく少数の『セントラル占拠』人士は個人的な利益のため、法律をなき物のように見なしている。
 彼らは民衆を扇動し、あらゆる業種を妨害し、衝突を形成し、すでに香港民衆の正常な生活を深く妨げており、香港民衆の人身、財産の安全に対してすら脅威となっている。
 彼らのこのような違法行為は当然法律の責任を負わなければならない。
 このためわれわれは特別行政区の法に基づく措置を断固支持する」

★.「『セントラル占拠』の発起人、参加者はできるだけ早くあらゆる違法行為を停止するよう忠告する」

★.「香港では政府に批判や提言をする道は完全に通じており、いかなる人士ももし全人代常務委員会の決定に対し異なる意見があれば、完全に正当なチャネルを通じて訴えを反映でき、情況を疎通させることができる。

★.『セントラル占拠』という極端な方式に訴えるべきではない。

★.『セントラル占拠』は『疎通』ではなく、対抗である。
 今のようなごく少数の人士が頑として法治に対抗し、もめ事を起こすことを選択すれば、最後には自業自得で終わる」

 この論説で注目されるのは次の3つの点である。

 第1に、「セントラル占拠」行動を起こしたのは「ごく少数」の人士として、香港の一般民衆と区別している。

 第2に、「セントラル占拠」行動を「違法行為」と位置づけている。
 1989年の「六・四」天安門事件では学生らの抗議行動は「動乱」と位置づけられた。
 そのことを思い出してしまう。
 「動乱」までいかなくとも、「違法行為」と位置づけた意味は重い。

 第3に、香港特別行政区の措置は法に基づいているとして正当性を付与している。

 香港での抗議行動の中心人物を取り締まるための準備が着々と進められているように思われる。



ウオールストリートジャーナル 2014 年 10 月 3 日 09:30 JST
By ENDA CURRAN And JAMES T. AREDDY 原文(英語)
http://jp.wsj.com/news/articles/SB11102303130114484576704580190921254641894

香港の民主化デモ、中国軍が鎮圧の可能性も

 香港行政長官選挙の民主化を求めるデモ隊と警察との新たな対立の恐れが強まる中、香港警察、あるいは最後の手段としての中国軍によるデモ鎮圧の恐れも依然残っている。

 北京と香港の指導部は、香港の状況は香港自身が管理するとしている。
 香港の梁振英行政長官は9月30日、
  「香港社会に問題があるなら、
 われわれの警察力はこれを解決する能力があり、
 人民解放軍の出動は必要ないだろう
と述べている。

 香港では同28日夜、3万5000人の警官のうち約7000人を動員して、催涙弾と唐辛子スプレーを使ってデモ隊を解散させようとした。
 この措置を受けてさらに数千人がデモに加わり、デモ隊は別の二つの地区にも広がった。

 3日間は静かだったが、2日夜には、学生らが政府庁舎を封鎖するとし、これに対して警察が阻止するとしたことから、双方は再び対立するに至った。

 同時に、中国政府は反デモ宣伝を強化した。
.共産党機関紙・人民日報は2日、1面の論説で、香港でのデモは大混乱につながり、香港の経済と長期的な繁栄に打撃を与える恐れがあるとして、香港政府と同じ懸念を表明した。

 署名のないこの論説記事は、北京のこれまでで最も強い調子でのデモ批判だ。
 論説はj「こうした行動自体が民主主義と法治への冒とくだ」としている。

 英国が1997年に香港を中国に返還した際、中国政府は香港に配置された人民解放軍をどのように展開させるかに関する法律を施行した。
 法律は、
 香港政府が社会秩序を維持したり、災害救助の際に香港の同軍の支援を受けるための許可を中国政府に申請する権利を与えた。

 安全保障の専門家は、北京がその軍隊を送ることになるいくつかの理由を挙げた。
★.それはデモが暴力に発展し、香港の閉鎖につながるか、
★.デモが本土に拡大、ないし香港警察が混乱を鎮められなかったり、
★.あるいは警察がその命令に逆らった場合
だという。

 オーストラリア国立大学の中国専門家で、以前に警察官を含む香港の学生に法学を教えていたボージ・バッケン氏は
 「何年間も警官を教えた経験から言うと、非常に多くの警官はデモ隊を支持するだろう」
と述べた。

 英王立統合軍防衛安保問題研究所(RUSI)のアジア・フェロー、エドワード・シュワーク氏は、香港にいくつかの基地を持ち、その本部がデモ隊が集結している地区のすぐ近くにある
★.人民解放軍が香港警察の代わりになる公算は小さいとし、
★.考えられるのは同軍の傘下にある人民武装警察だろう
と述べた。
 人民武装警察は中国国内の民間騒乱などに出動する。

 シュワーク氏は
 「中国指導部が考えているのは、香港警察はここで使うべき適切な道具なのかどうかということだろう」
と述べるとともに、その代わりになるのは人民武装警察で、これが強力に対応できると信頼される可能性があると語った。

 米国の州兵に似た性格の人民武装警察はまず、盾や警棒、放水車、その他非致命的な装備で取り締まりを行うよう訓練されている。
 中国当局は1989年の天安門事件を受けて、発砲して人を殺す訓練を受けている軍隊の代わりとして、武装警察の拡充を図った。

 しかし、この組織名が示唆するように、武装警察は武器も持っており、新疆ウイグル自治区やチベット自治区などで実際にこれを使用している。

 武装警察の香港での活動について明確な規定はないが、アナリストは、その最大の活動の一部は香港の隣の広東省で行われていると指摘している。
 これは、大規模な経済と長い沿岸地帯、頻繁な境界越え、産業の農業地帯への進出に伴う緊張という安保上の必要性を主に反映したものだという。

 広東省では武装警察は24旅団に分かれ、
 香港から約75キロメートル離れた東莞の施設で訓練を受けている。
 一部の報告によると、警官たちは年に1カ月以上の訓練を受けているという。
 上海同済大学のXie Yue政治・国際関係論教授によると、広東省での公安支出はここ数年、省の歳入の約12%に達し、一部の貧しい内陸省の倍近くに上っているという。

 また、外国の推定では香港の人民解放軍は陸海空合わせて8000―1万人だが、通常香港内にいるのはわずか4000人だという。
 軍は香港ではほとんど目に付かず、時に軍用車両が走っていたりするだけだ。
 これは駐屯している軍人は市内では平服の着用が義務付けられているためだ。

 香港では人民解放軍の存在はセンシティブな問題だ。
 住民の多くは北京での天安門事件での流血を覚えており、毎年ろうそくをともした徹夜での集会が数万人が参加して開かれ、中国の指導部に対して同事件について謝罪するように要求している。



レコードチャイナ 配信日時:2014年10月4日 13時3分
http://www.recordchina.co.jp/a95158.html

香港駐留部隊は党に絶対服従を!
人民解放軍機関紙に異例のトップ記事―香港紙


●3日、香港経済日報は記事「人民解放軍機関紙に異例のトップ記事=香港駐留部隊に絶対に“共産党の指示を聞くべし”」を掲載した。写真はデモ参加者の数が減った香港の街頭。Hong Kong In-media提供。

  2014年10月3日、香港経済日報は記事
 「人民解放軍機関紙に異例のトップ記事
 =香港駐留部隊に絶対に“共産党の指示を聞くべし”」
を掲載した。

 中国人民解放軍の機関紙、解放軍報は3日、1面トップに
 「“香港衛士”は強い信念を抱き、強軍報国の志を貫け」
と題した記事を掲載した。
 香港駐留部隊深セン基地で新入隊の兵士1000人に政治教育授業が行われたという内容で、人民解放軍は中国共産党の指示に絶対服従しなければならないと強調している。

 香港で普通選挙導入を求める抗議活動「雨傘革命」が続く中での記事だけに注目を集めている。
 香港では機動隊が催涙弾を使用する一幕もあったことから、人民解放軍が介入するのではないか。
 第二の天安門事件が起きるのではと懸念する人も少なくない。



サーチナニュース 2014-10-09 10:05
http://news.searchina.net/id/1545421?page=1

中国・習近平主席「共産党内での分派活動、利益集団結成は許さぬ」

 中国共産党は8日、「群集路線教育実践活動」の総括大会を行った。
 出席した習近平党総書記(国家主席)は「活動」が大きな成果を上げたと述べるとともに、党内での分派活動や利益集団の結成は許さぬと述べた。
 マルクス・レーニン主義を信奉する政党はそもそも分派活動を厳しく禁止している。
 あえて「分派活動」に言及したことで、
 習政権が強く進めてきた党紀粛正に抵抗する勢力が存在することを匂わせることになった。

  習主席は「重要訓話」として発言した。
 中国では指導者が方針や現状への評価を語る際に、しばしば用いられる表現だ。
  習主席は2013年6月に着手した「群集路線教育実践活動」が基本的に終結したと述べ、同活動が党紀の引締めで大きな成果を上げたと評価した。
 「腐敗」を理由として多くの有力者を摘発し、失脚させたことについては
 「指10本を傷つけるよりも、1本を切り落とした方がよい
と述べた。
 現状については、一部の指導幹部が党紀粛正に熱意を示していないと指摘。
 さらに一部の者は党紀について、緩みきっては収拾がつかなくなると認める反面「厳しくしすぎると、人の手足を縛り、仕事の活力に影響を与える。物事ができなくなる。
 ひどい場合には自分自身の評価にたいして悪影響が出る」と考えていると指摘し、「これらの認識はいずれも正しくない」と述べた。
  習主席は党紀粛正について「虚偽を行ったり、その場かぎりのやり方をしてはならない」と主張。
 「グループを作り分派活動をしたり、利益集団を作り利益の交換をすることは許さない」と述べた。

 **********

◆解説◆
  マルクス・レーニン主義を信奉する政治集団は通常、組織内にありながら中央の意向に賛同しないグループを厳しく処断する。
  中央の意思決定までには「十分な意思疎通と意見交換」を行うが、中央の方針が決まれば、完全に従い、全力で自分に課せられた任務を遂行せねばならないとの考えだ。
 共産党にとっていわば「常識」である分派活動の禁止にわざわざ言及したことで逆に、習政権が進めている党紀粛正に対する根強い抵抗勢力の存在を匂わせることになった。
  習近平主席は政権発足後、国家組織として中央国家安全委員会、党内組織として中央全面深化改革領導小組(中央改革全面深化指導グループ)を発足させ、いずれも最高責任者に就任した。  
 中国の胡錦濤前政権は、派閥争いなどの影響もあり、十分に強い指導力を発揮できなかったとされる。
 習主席は自らに権力を集中させ、政策の推進を徹底させようとしているかに見える。
 ただし、周囲が習主席に「ものを言えなくなる」状況が発生し、習主席の小さな判断ミスが大きな影響をもたらすリスクが増しているとの観測もある。
 習主席が連日、激務をこなしているのは間違いなく、体力面を懸念する見方もある。





_