●24日、中国や東南アジアなど21カ国は同日、中国が主導する国際金融機関「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)の設立に基本合意した。
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レコードチャイナ 配信日時:2014年10月25日 15時32分
http://www.recordchina.co.jp/a96302.html
21カ国によるアジアインフラ銀、設立に合意―中国メディア
2014年10月24日、新華網によると、中国や東南アジアなど21カ国は同日、中国が主導する国際金融機関「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)の設立に基本合意した。
北京の人民大会堂で開かれた設立決定の覚書を交わす式典には、各国の代表者が出席した。
AIIBは中国が最大の出資国になるとみられ、アジアの発展途上国などに水道、鉄道などの基礎インフラ整備に必要な資金を融資する。
参加国は
バングラデシュ、
ブルネイ、
カンボジア、
インド、
カザフスタン、
クウェート、
ラオス、
マレーシア、
モンゴル、
ミャンマー、
ネパール
オマーン、
パキスタン、
フィリピン、
カタール、
シンガポール、
スリランカ、
タイ、
ウズベキスタン、
ベトナム
中国、
の21カ国。
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レコードチャイナ 配信日時:2014年10月24日 2時50分
http://www.recordchina.co.jp/a831.html
景気減速の中国、
APEC財務相会合でアジアのインフラ整備に意欲も米国は批判―米メディア
2014年10月21日、米国営放送ボイス・オブ・アメリカ(中国語電子版)によると、21日に中国・北京で開幕した日本や米国、中国など21カ国・地域で構成するアジア太平洋経済協力会議(APEC)財務相会合で、中国の7~9月期の国内総生産(GDP)が前年同期に比べて実質7.3%増と減速したことが注目を集めている。
中国外務省の華春瑩(ホア・チュンイン)報道官は、今回の会議の目的について説明。
「アジア太平洋経済の金融の安定化、
地域経済における各業務での協力推進、
中国の改革徹底への決意を示すこと」
の3点であるとした。
中国の経済成長が減速している現在、中国が地域金融の安定化を図れるかどうかが鍵になる。
中国の商品、不動産価格は急速に下落している。
中国は大規模な基礎インフラ整備で成長を維持してきたが、中国政府は昨年、短期的な景気対策ではなく、経済改革の必要性を強調した。
今回の会議では中国のアジアインフラ投資銀行設立に関する提案も焦点となる。
アジア地域のインフラ整備に資金提供を目指し、いずれは世界銀行と肩を並べる組織にしたいと願っている。
中国は開設資金の半分以上を供出する計画だが、米国が同計画に批判を表明している。
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レコードチャイナ 配信日時:2014年9月29日 8時5分
http://www.recordchina.co.jp/a94796.html
中国経済は崩壊せず、「シャドーバンキング」は国内で吸収
=2050年、世界GDPの半分はアジアに―アジア開銀研究所長
2014年9月26日、吉野直行 アジア開発銀行研究所長 (慶応大名誉教授)は日本記者クラブで講演し、
「アジアの世界GDPに占める割合は2013年の38%から2050年には50%に拡大する」
と予測。
中国経済について、
シャドーバンキング(影の銀行)が原因で中国経済が崩壊することはない
、との見通しを示した。
アジアの世界GDPに占める割合は2013年の38%から2050年には50%に拡大する見通しだ
。アジアの持続的成長のためには
(1):政治的な安定と混乱のない社会情勢、
(2):マクロ経済の安定性、
(3):道路、空港、電力などインフラの整備、
(4):教育投資、医療の充実、
(5):資本・貿易の自由な動き、
(6):ガバナンスの確立と自由な動き
(7):成長の成果がすべての人に及ぶこと
―などが必要となる。
アジア各国では 貯蓄率が高いが、貯蓄が国内にとどまらず、欧米やシンガポールに預けられて、金利の安い国債などで運用され欧米が儲けている。
アジアには金利の高い短期資金が還流されて各国の繁栄につながりにくい。
膨大な国内貯蓄を国内投資への運用する必要がある。
そこで中国が提唱しているのがアジアインフラ投資銀行(AIIB)設立による資金供給である。
成長するアジアのインフラ構築を促進するためには、資金が足りない。
アジア開発銀行(ADB)が教育などソフト面への融資が中心になるのに対し、AIIBはハード・インフラに力を入れていくことになる。
中国の地方政府の財政収入のうち、土地関連は40%に達する。
シャドーバンキング(影の銀行)問題について、
地方の金持ちが投資したが、この人たちが損したもので、国内社会で吸収されている。
シャドーバンキング(の焦げ付きが)原因で中国経済が崩壊することはないだろう。
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レコードチャイナ 配信日時:2014年10月26日 7時20分
http://www.recordchina.co.jp/a96303.html
中国主導のインフラ銀、朴大統領が激怒?
「米国が韓国の参加を阻止した」―中国メディア
2014年10月24日、中国・米爾社区網は、中国や東南アジアなど21カ国が設立合意した国際金融機関「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)について、
米国がオーストラリアや韓国など同盟国の参加を「阻止」したため「朴槿恵(パク・クネ)大統領が怒っている」と伝えた。
AIIBはアジアの発展途上国の水道、鉄道など基礎的な社会基盤整備を目指し、中国主導で設立された。
半年ほどで正式発足する予定だ。
一方、米国は計画を妨害するため、オーストラリアや韓国など同盟国の参加を阻止することに成功した。
復旦大学米国研究センター副主任の宋国友(スー・グオヨウ)氏は
「韓国が設立の覚書に署名しなかったのは、背後で米国が動いているからだ。
米国は世界金融秩序における自らの地位を守るのに必死で、同盟国のAIIB参加を望まなかった」
と語った。
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レコードチャイナ 配信日時:2014年11月4日 12時12分
http://www.recordchina.co.jp/a96779.html
日本と韓国不参加のアジアインフラ投資銀行、
中国メディアが批判 「米国の煩悶を浮き彫りにした」
2014年11月3日、アジア21カ国の代表が先日北京でアジアインフラ投資銀行(AIIB)設立計画の合意書に署名した。
国際世論はどの国が署名したのかを注視するとともに、本来署名するはずでありながら署名しなかった国があることにも注意を払っている。
(文:賈秀東(ジア・シウドン)特約論説員、中国国際問題研究院特別招聘研究員。
人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
韓国、オーストラリア、日本は署名式に姿を見せなかった。
一方、ASEAN10カ国で欠席したのはインドネシアだけだった。
米英日韓豪メディアの報道を見ると、米国は一部の国のAIIB参加を阻止するため、陰で、しかし少なからぬ働きかけをした。
陰で小細工をしたことを米政府が公に認めることはないだろう。
火のない所に煙は立たない。
米側は表面上は「AIIB設立の考えに歓迎の意を表する」としているが、数々の兆候が示すように、実際には中国のイニシアティブとリーダーシップによるAIIB設立を甚だ面白く思っていない。
米側はAIIBについて「ガバナンスや透明性の国際基準を満たすよう強く促す」と公言している。
これは、AIIBはガバナンスと透明性の国際基準を満たしていないとする遠回しな発言だ。
だがこれは米国がAIIBに反対する本当の理由ではないだろう。
米側が真に懸念しているのは、AIIBが米国の追い求めているものを横取りし、世界銀行(WB)やアジア開発銀行(ADB)の地位を含む米国主導のアジア秩序に打撃を与えることだ。
AIIB設立の主たる目的は、アジア太平洋地域におけるインフラ融資の大きな不足を補うことであり、WBやADBなど既存の国際制度と競争することでも、ましてや米国を閉め出すことでもない。
「豊かになるには、まず道をつくる必要がある」。
これは中国の庶民の経験に基づく言葉だ。
アジアのインフラ改善は投資・貿易環境の改善、住民生活の向上、社会消費の増加を意味し、経済発展と社会の安定に寄与し、地域の統合に寄与する。
これが米国を含むすべての国にとってメリットがあるということを、まさか否定するのか?
中国は発展の過程で数多くのノウハウ、資本、技術を蓄積した。
とりわけ国土が広大で各地の状況が千差万別であることから、そのノウハウはさまざまな国に適用可能だ。
AIIBの設立を提唱したことで、さらに多くの国際的責任を引き受け、アジア太平洋各国の互恵・ウィンウィンを実現するとの中国の意向がはっきりと示された。
米側は
「中国が責任あるステークホルダーとなり、国際社会にさらに多くの公共財を提供することを望む」
と口を開けば言う一方で、AIIBの設立に反対の立場でいる。これはいささか偽善的と言わざるを得ない。
中国側はAIIBの設立を提唱する過程において、AIIBと既存の多国間制度は相互補完的な関係にあり、アジア太平洋のインフラ整備のためにそれぞれ役割を発揮できると一貫して強調してきた。
もし今後成功すれば、AIIBはさらに多くの国々を参加へと引きつけ、国際協力の模範を示すことになる。
まさかこれが悪いことだとでも言うのか?たとえAIIBがWBやADBと何らかの面で何らかの競争を形成したとしても、良性の競争とすることが完全に可能だ。
国際的な事において独占は良くなく、覇権はさらに良くない。
いずれも発展環境改善のためであるのだから、いくつか競争があったとしても何の不都合があろうか?
アジアの発展におけるニーズにより良く適応するため、WBやADBの制度改善を呼びかける声がすでにある。
新たな制度であるAIIBの設立は世界金融ガバナンスを完全なものにするうえでプラスとなる。これは非常に有意義なことだ。
今回米国はAIIB問題について同盟国に圧力をかけ、同盟国自身が自国や地域にとってプラスだと思うことをせず、米国の考えに沿うことをするよう要求した。
これは横暴なやり方だ。このような同盟関係に基づく米国の「アジア太平洋リバランス」戦略の意義はどこにあるのか?
地域・国際的問題における米国の主導権を維持するためだけなのか?
時代は前進しなければならず、いくつかの国際秩序も時代に合わせて変わらなければならない。
米国による圧力はすでに一部の国に溝を生じさせている。
AIIBを支持する準備がまだできていないと言うのなら構わない。
だが間に入って妨害し、他国の参加を阻止するのは問題だと言わざるを得ない。
AIIBの設立に対して、米国が人前に出せる反対理由を持っているとは思われない。
米国の一部世論ですら、米国はAIIBに自ら参加すべきだと考えている。
問題は、AIIBに難癖をつけるのは、中国に対する米国の疑念や懸念、自らの主導権に対する憂慮を反映しているということだ。
米国にとってこれは振りほどくことのできない煩悶だ。
AIIBに対して米国は度量を大きくし、協力・ウィンウィンの考え方をし、ゼロサム思考や競争心理を減らすべきだ。
(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/TF)
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どうも最近中国のアジアでの影が薄い。
思惑通りには動いていかないというジレンマに陥ってしまっている。
それがベトナムから始まって、香港・台湾などで顕著に現れている。
中国得意の恫喝が有効に効かない時代に入りつつある、
ということなのだろうか。
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レコードチャイナ 配信日時:2014年11月7日 21時40分
http://www.recordchina.co.jp/a96913.html
中国主導のアジアインフラ投資銀行、参加すべきか悩む韓国―中国メディア
2014年11月4日、韓国メディアによると、韓国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)に加入するかどうか、米国は慎重に検討するよう呼び掛けている。
中国紙・参考消息(電子版)が伝えた。
中国が主導して創設を目指すアジアインフラ投資銀行だが、中国政府は10月24日にすでに20カ国と参加の覚書を交わしたことを発表した。
来年の年末までには正式な協定を調印する計画だ。
韓国政府は来年前半には参加するかどうかについて決定するという。
韓国・聯合ニュースによると、多くの韓国政府関係者は協定の文言に韓国の立場を反映させることが重要なため、参加するならば来年前半には態度を示し、その後の交渉に参加するべきだとコメントしている。
最大の懸念は中国の出資比率だ。
中国が圧倒的多数の出資比率を掌握し、
韓国がアジアインフラ投資銀行の決定に参与できない可能性も考えられる。
また、米国はアジアインフラ投資銀行は国際金融秩序に適合しないと批判、参加を検討する韓国に慎重に検討するよう呼び掛けている。
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WEDGE Infinity 日本をもっと、考える 2014年11月07日(Fri) 岡崎研究所
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4404?page=1
経済協力と国境紛争、複雑な中印関係
米ブルッキングス研究所のリー上席研究員と、同研究員のタイソンが、National Interest誌ウェブサイトに9月28日付で掲載された論説で、
中印両国は経済面を中心に協力の余地が大きいが、
他方、国境紛争が両国の今後の発展にマイナスの影響を与える可能性がある、
と述べています。
すなわち、習近平は、中国とインドは「アジア経済の2つのエンジン」であり、両国が多極化する世界で指導力を発揮するため、経済的、戦略的関係を強化すべきである、と述べた。
習近平は、最近の訪印で、モディ首相との緊密な関係をアピールし、領土紛争の解決を求めると約束し、経済的、外交的協力の強化を訴えた。
モディは、経済開発の中国モデルを称賛し、インフラや製造業で中国のような発展を遂げたいと述べた。
習近平は、高速鉄道、工業団地の建設での協力を約束した。
重要な分野の一つは原子力発電の推進で、日米が協力を申し出ているが、
原子力事故の際、外国企業に多額の損害賠償を要求するインドの国内法のため、協力は進んでいない。
もしこの間、中国がインドとの協力の交渉に成功すれば、今後数十年にわたり、1500億ドルを超える原発開発に参加することになる。
中印協力の障碍となっているのが国境紛争で、
最近数百名の中国兵が実効支配線を越えてインド領に侵入し、キャンプを設営した。
この最近の事例は、
規模が大きく、習近平の訪印直前に起きたのが特徴で、中国の軍部、政府の中に国境紛争の継続を望んでいる者がいる
ことを示唆している。
中国が実効支配線をめぐって挑発を続ければ、中印協力の今後にマイナスの影響を与えるだろう。
習近平は、途上国の必要と目的により適うよう国際制度と規範を変えるという、中印共通の目的に向け、真剣に努力する姿勢を示さなければならない。
中国は経済、軍事面でインドを凌駕したが、この目的のためには平等の参加者としてインドに接しなければならない、と論じています。
(出典 Cheng Li & James Tyson“China and India: Asia's Budding Partnership or Growing Rivalry?”The National Interest;Sep.28, 2014)
http://nationalinterest.org/feature/china-india-asias-budding-partnership-or-growing-rivals-11361
* * *
インドは、その地理的、戦略的地位、経済大国としての潜在的可能性から、日米中いずれにとっても重要な協力相手ですが、インドにとって、日米と中国は相容れないパートナーというわけではありません。
その中にあって、印中両国が利害を共有するのは、まず経済であり、
経済協力の推進によって利益をより多く受けるのは、経済の発展で後れを取るインドの方でしょう。
論説は、モディは経済開発の中国モデルを称賛していると言い、確かに、インフラの整備では政府の役割が大きく、それは、中国モデルと言っても良いのかもしれません。
しかし、日本も、戦後、政府主導でインフラの整備を図っており、中国モデルというより、むしろ「アジアモデル」と言うべきかもしれません。
製造業では、中国は積極的に外資を導入して発展していて、特に中国モデルと呼べるようなものはありません。
インドも積極的に外資の導入を図ろうとしていますが、複雑な規制と煩雑な手続きのため、外国企業が二の足を踏んでいるようです。
インドが製造業の発展を図るためには、中国から学ぶのではなく、外資受け入れの国内体制を整備することが肝要でしょう。
安全保障面での中印の協力は、国境紛争で制約を受けています。
習近平は最近の訪印で、領土紛争の解決を求めると約束したとされていますが、最近の紛争は習近平の訪印直前に起きていて、論説は、
中国軍に対する中央政府の抑えが効いていない可能性を示唆
しています。
国境紛争が、習近平の発言通りに、近いうちに解決に向かうとは考えられません。
他方、インドは、核兵器国として中国とライバル関係にあり、また、中国はインドの宿敵パキスタンを支援しており、安全保障上、中国のパートナーになる立場にはありません。
むしろ、中国の高圧的な海洋進出には脅威を感じているでしょう。
しかし、そうだからといってインドが、あからさまな形での中国包囲網の形成に参加することも考えられません。
論説が言う、中印両国は、途上国の必要と目的により適うよう国際制度と規範を変えるという目的を共有している、という点については、確かに、中印両国はBRICSのメンバーであり、有力新興国としての立場は共有しています。
しかし、国際システムと規範の変更に関しては、インドが目指していることの一つは、国連安保理常任理事国入りであり、この点ではインドは中国と利害を異にし、むしろ、インドは日本と利害が一致しています。
このように、中印関係には数多くの側面があり、包括的な特徴づけをすることは困難です。
ただ、中印の協力関係が、経済分野においては推進しやすいが、安全保障分野において困難であるということは、日本にとってプラスになることは間違いありません。
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レコードチャイナ 配信日時:2014年11月15日 9時33分
http://www.recordchina.co.jp/a97466.html
海上シルクロード銀行設立へ、中国は5兆8000億円出資予定―中国メディア
2014年11月14日、関連部門は現在、「海上シルクロードの銀行」の設立準備を指導中だ。
同行の設立準備に参加する主要機関には海上シルクロード投資基金管理センターがある。
同行の登録資本金は既定の50億元(約940億円)でさらに上乗せされる見込みだ。
現在、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の多くが同行の設立準備に参加の意向を示している。中国証券報が伝えた。
このほか地方レベルのシルクロード基金の設立準備も進められている。
▼民間資本でシルクロード銀行を
同センター関連部門の責任者によると、同センターは民間の基金会社であり、海上シルクロード銀行の設立に参加する目的には、シルクロード関連のプロジェクトに資金面の支援を提供することのほか、より重要なこととしては民間資本の立場で「1ベルト1ロード」(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)のプロジェクト建設に参加し、中国企業の海外投資において政府色を薄めることがある。
同責任者は、
「設立準備中の海上シルクロード銀行は、国内唯一の国が行う対外投資を代表する民間銀行になる。
国がシルクロード基金の設立をうち出すと、同行の登録資本金は既定の50億元にさらに追加されることになる」
と話す。
また同責任者は、
「今年7月、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)は民間のテスト銀行数行による設立準備作業を認可し、このことが海上シルクロードをめぐる商業プロジェクトに参加する民間資本に大きな信頼感を与えた」
と指摘しつつ、
「力を合わせて設立準備が進められている海上シルクロード銀行は関連部門の指導も受けている」
と率直に述べた。
業界関係者は、
「『1ベルト1ロード』プロジェクト建設の展開にともない、将来的には海上シルクロード銀行のような民間銀行がほかにも登場する」
と予測する。
▼アジアインフラ投資銀行の支援が拡大
「1ベルト1ロード」プロジェクト建設を支援するため、アジアインフラ投資銀行(AIIB)も市場化の役割を発揮し、関連プロジェクトの建設を支援する見込だ。
AIIBの狙いは「1ベルト1ロード」に関わりをもつ沿線諸国のインフラ建設に資金面での支援を提供し、経済協力を促進することにある。
「アジアインフラ投資銀行創設準備に関する政府間枠組覚書」の草稿によると、AIIBの登録資本金は1000億ドル(約11兆5550億円)に上る見込で、このうち中国が半分の500億ドル(約5兆8000億円)を提供する予定だ。
業界関係者の話によると、AIIBは政府が運営するアジア地域の多国間開発機関で、多国間開発銀行のモデルと原則を踏まえて運営が行われ、インフラ建設への支援を重点的に行う。
目下の作業計画によると、2015年までに参加各国による規定・ルールの交渉と調印が終わり、15年内に運営をスタートする予定だ。
このような「銀行+基金」というモデルは「1ベルト1ロード」への投融資の有効性を高める上でプラスになるという。
(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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「夢の様な話である」
「ホンマかいな?」
と首をかしげるが、きっと中国主導だからメンツにかけて実行されるのだろう。
これで失敗したら、中国はアセアンから総スカンを食らうことになる。
慎重に進めるだろう。
中国としてはアセアン諸国に海軍基地が欲しいという事情がある。
そのための一歩としての海のシルクロード構想があるとみられている。
『
ニューズウイーク 2014年11月28日(金)16時01分 ヘレン・クラーク
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/11/post-3476.php
中国版世銀に参加せずオーストラリアの本音
対中FTA交渉では積極的だが、それ以上中国近づくと米豪関係に傷がつく?
●使い分け 開発銀行の共同設立では中国と距離を置きたいアボット豪首相 Olivia Harris-Reuters
オーストラリアは戦略上、この話には乗らないほうが賢明だと判断したらしい.
先月末、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立に参加しない方針を示した。
AIIBは、アジア諸国に対するインフラ開発資金の援助を目的とする。
インドやタイ、マレーシアなど21カ国が設立に合意し、北京に本部を置いて来年中の始動を目指す。
当初は意欲を示していたオーストラリアが不参加を決断したのは、明らかにアメリカと日本の圧力を受けてのことだ。
AIIB構想では、資金援助を通じて中国が支配力を強めることを懸念する声が高まっていた。
さらに、アメリカやその同盟国が出資する世界銀行やアジア開発銀行との競合が危惧され、日米はオーストラリアにこれらの機関で従来どおり貢献するよう求めている。
オーストラリアは近年、対外投資に後ろ向きになっている。
昨年も、開発援助を担当してきた独立政府機関のオーストラリア国際開発庁を外務貿易省に統合して独立性を失わせることを発表し、困惑を招いた。
そんなオーストラリアが、新たな開発銀行構想に積極的に関与する意思があるとは考えにくい。
AIIBは期待外れに終わるだろうと、元豪政治家のピーター・リースは米メディアで主張。
非効率でお役所的な
「銀行というより国連機関のような組織になりそう」
だという。
中国がAIIBによって、債務不履行に陥った国を操り、影響を及ぼすことを懸念する向きもある。
アジア諸国に軍事協力を求めたり、中国マネーの流入でソフトパワーを強化したりする狙いもあるかもしれない。
だが、アフリカから東南アジアに至るまで、中国は諸外国で既に数多くの大型プロジェクトに資金を投じている。
今更アジア開発銀行に対抗する新たな機関を設立する必要性に、疑問の声も上がっている。
オーストラリアが不参加を表明したことは、複雑な対中観を象徴しているようだ。
オーストラリアは中国と10年近く自由貿易協定(FTA)交渉を重ね、アボット政権は早期の締結を目指してきた。
一方で、貿易以外の分野で中国と密接な関係を結ぶことや、米豪関係を損なうような行動は避けている。
中国と貿易を強化しても戦略的には深入りしない
──それがオーストラリアの本音のようだ。
From the-diplomat.com
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2014年12月09日13時57分 [ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/752/193752.html?servcode=A00§code=A00
人口6億超のASEAN、
韓国にとって大切な交易・外交パートナー
東南アジア諸国連合(ASEAN)の価値が大きく高まっている。ASEANは地政学的に、太平洋とインド洋をつなぐ関門だ。伝統的に軍事・安保の面で戦略的な要衝地だ。韓国が輸入する原油の約9割も、ASEAN地域のマラッカ海峡を経由してくる。最近ASEANは急速な経済成長で魅力的な新興市場の1つに浮上した。経済成長率が年5%台に達するASEANは、経済協力パートナーとして世界各国からラブコールを受けている。ASEANは、来年末を目標に「ASEAN共同体」も推進している。領域内の協力強化を通じて地域発展はもちろん国際舞台での発言権をより一層大きくしようとしている。こうしたASEAN10カ国の加盟国首脳が11~12日、釜山(プサン)に集まる。韓国が用意した「韓国・ASEAN特別首脳会議」に参加するためだ。朴槿恵(パク・クネ)政権スタート後、国内で開かれる初めての多国間首脳会談だ。2009年に済州(チェジュ)で初めて韓国・ASEAN特別首脳会議が開かれて以来5年ぶりで、朴槿恵政権は今回の会議を通じてASEANとの協力をより一層強固なものにする計画だ。
◆GDP5%台の成長…新興市場で急浮上
韓国とASEANが初めて縁を結んだのは1989年だ。当時、双方は「対話関係」を樹立し、その後急速に発展した。2009年には自由貿易協定(FTA)が締結され、2010年に双方の関係は「戦略的パートナー関係」へと一層親密になった。
現在、韓国とASEANの関係で最も重要なイシューは経済と外交協力の強化だ。まずASEANは経済的側面で韓国にとって大きな意味を持つ。昨年、ASEANとの交易規模は1353億ドル(約150兆ウォン)だった。中国に続き2番目で、韓国の全体貿易額の13%に該当する。89年には83億ドルで過ぎなかった貿易規模は、過去24年間で何と16倍も増加した。韓国政府は2015年までに1500億ドル、2020年には2000億ドルに拡大するという計画だ。ASEANから得る貿易黒字は全体の60%以上を占める。今年も300億ドル以上の黒字を出すと展望されている。韓国の立場としてはこれを肯定的に受けとめているが、ASEANからは不満の声が出てきている。このため貿易不均衡が双方の関係を悪化させかねないという分析も出てくる。キム・ホング釜山外語大学タイ語科教授は「行き過ぎた貿易収支の黒字が続く場合、韓国・ASEAN関係にとって障害になる可能性もある」として「日本・中国のように大規模な借款を提供しにくい韓国の立場としては、ASEAN諸国が抱えている問題点の1つである教育不平等の解消などのために積極支援する案を検討する必要がある」と話した。(中央SUNDAY第404号)
専門家たちはまた、長期的観点に立った対ASEAN戦略が必要だと口をそろえる。そのうちの1つは韓国の経済発展のノウハウを伝授することだ。韓国開発研究院(KDI)がミャンマーで推進しているミャンマー開発研究院(MDI)は良い事例だ。韓国科学技術研究院(KIST)はベトナムでベトナム科学技術研究院(VKIST)の設立を支援している。セマウル運動もASEANの低開発諸国にとっては魅力的だ。ASEAN諸国がセマウル運動と類似の政策を進めるためには、韓国の政府レベルの支援が必要だ。
韓国経済に占めるASEANの比重は、いち早い経済成長率と同じぐらい急速に拡大している。韓国の海外投資規模でもASEANは米国と中国に続き3番目で、昨年は38億ドルに達した。特にASEANの建設市場は韓国の建設企業に着実に孝行息子の役割を果たしている。建設受注額の規模は昨年143億ドルで、中東に続き2位を記録した。
ASEANの立場でも韓国は5番目に大きい交易相手国だ。5年ぶりに再び特別首脳会議が開かれるのも、こうした双方の急速な関係の発展を反映したのだ。日本の場合、2003年に続き10年ぶりとなる昨年に特別首脳会議を開いた。チェ・ジョンムン韓国・ASEAN特別首脳会議準備企画団長は「韓国がASEANに対して持っている固定観念から打ち破らなければならない。もはや多文化家庭、移住労働者、韓流に熱狂する人々とだけ認識していてはいけない」として「5年前のASEANの全体経済規模は韓国と似ていたが、今は2倍以上大きくなった。今後数年で中国の半分に近い規模に成長するだろう」と話した。
外交面でもASEANは韓国にとって特別な存在だ。北朝鮮もASEANの10カ国すべてと外交関係を樹立しているためだ。特にミャンマー・ベトナム・ラオスなどは先月、国連で採択された北朝鮮人権決議案に反対票を投じるほど北朝鮮と友好関係を維持している。北核問題などを解決するためには領域内で最も影響力のある協議体の1つ、ASEANの支持が必要なのだ。特にASEANは、ASEAN地域安保フォーラム(ARF)、ASEANプラス3首脳会議、東アジア首脳会議(EAS)など領域内の協議体として核心的な役割をつとめているだけに、国際舞台で韓国にとってASEANは重要だ。
◆実益を取る「ASEAN中心性」外交学ぶべき
ASEANの外交戦略も私たちに示唆するところが大きい。韓国が中堅国家としての役割を強調する外交戦略を繰り広げているが、これまで特別な成果を得られなかった。ASEANの場合「ASEAN中心性(Centrality)」という独特の戦略で、大きな成功を収めているという評価を受けている。この戦略は、ASEANの主導権を維持しながら状況の変化に柔軟に対応して最大の利益を勝ち取るというものだ。ASEANが対話の相手国を持続的に拡大しているのも、この戦略に沿ったものだ。
「ASEANプラス3(韓日中)」を通じてASEANは中国と日本が互いを牽制する力学構図を作った。その結果、日中両国がASEANでの影響力を拡大しようと努力したが結局、ASEANは依然としてその中心にいる。日中に比べて相対的に弱体である韓国も、その隙間を広げてASEANでの外交的な役割を広げようとしたが、今のところ成功的とは言えない。中国のグローバル・パワーが急激に膨張するとASEANはこれを牽制するために東アジア首脳会議に米国とロシアを編入させた。主導権を手放さないための妙手だった。ASEAN地域安保フォーラムには北朝鮮まで含めて包括的な安保協議体へと格上げさせた。(中央SUNDAY第404号)
最近、米国と中国が争うG2(主要2カ国)時代を迎え、ASEANの地位はより一層高まっている。米中両国が東アジアでの覇権掌握のためにASEANとの協力強化に多くの努力を傾けているためだ。韓日中など北東アジア3カ国が経済的に協力関係を維持しながらも微妙な対立と牽制構図の中に置かれているだけに、東アジアでのASEANの役割論はより一層力を得ている。専門家たちは現在のASEANが「中国vs日米力学構図」の中で最大の受恵者だと評価する。これは先月、中国北京で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議やミャンマーのネピドーでの東アジア首脳会議でも如実にあらわれた。オバマ米国大統領は「ASEANとの固い協力関係をベースに安保・貿易などの問題に共同対処しよう」と強調した。
◆米中覇権争いにASEANの価値高まる
日本の安倍晋三首相もミャンマーとフィリピンにそれぞれ260億円(約2400億ウォン)、200億円相当の借款提供を約束した。これに対する中国の対応も侮れない。李克強首相は「ASEANの基幹産業の発展支援のために200億ドル(約21兆9000億ウォン)の借款を提供する」と明らかにした。強大国がそろってASEANの歓心を買うために積極的な求愛攻勢を展開しているのだ。ASEAN加盟国はこれを積極的に活用している。これらの国から最大限の支援などを勝ち取るのと同時に、自身の価値を一層高めるという意図だ。このためASEANの行動は素早い。ASEANは来年末までに▼政治・安保▼経済▼社会・文化など3分野別の共同体の創設を推進している。欧州連合(EU)水準ではなくてもASEANが共同体を形成することになれば、より一層緊密な協力によってその影響力ははるかに大きくなるだろう。
オ・ジョングン建国(コングク)大学特任教授は「これまで米国・日本・中国に対する依存度が高かった韓国は、いまだにASEANの重要性をしっかり自覚していない面がある」として「経済大国として登場している中国と捲土重来の日本を牽制して対応するためにASEAN共同体を戦略的に活用しなければならない」と話した。
文化などソフト分野での韓国とASEANの協力強化も求められる。特に韓流の影響でASEANでの韓国の地位はいつになく高い状況だ。東南アジアではまだ『星から来たあなた』など韓国のテレビドラマが旋風的な人気を呼んでいる。これに後押しされて韓国語を学ぶ現地の若者たちも少なくない。韓国社会でもASEANの文化が浸透している。ベトナムのフォー(米麺)、タイのムエタイなどはすでに私たちになじんでいる。東南アジア出身の女性たちの結婚移民による多文化家庭も同様だ。人的交流も活発で、昨年東南アジアを訪れた韓国人は460万人に達した。全体海外旅行客の3分の1を占めた。
ペ・グンチャン国立外交院教授は「ASEANは来年末に国内総生産(GDP)が2兆ドル以上の単一市場を形成するものとみられる」として「ポスト・ブリックス(BRICS)市場として急浮上しているASEANは、韓国の未来成長の動力源になるだろう」と話した。(中央SUNDAY第404号)
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【描けない未来:中国の苦悩】
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