2014年10月28日火曜日

エボラ出血熱(3):いよいよ日本に上陸か、これからケースがどんどん増えてくる

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2014年10月28日 02時01分 読売新聞 Copyright © The Yomiuri Shimbun
http://www.yomiuri.co.jp/national/20141027-OYT1T50113.html

エボラ流行国滞在男性、羽田で発熱訴え病院搬送

 厚生労働省によると、27日午後4時頃、東京・羽田空港に到着した乗客の40歳代男性が発熱の症状を訴えた。

 男性はエボラ出血熱が流行している西アフリカ・リベリアの滞在歴があり、同省は、男性がエボラ出血熱に感染している可能性もあるとして、男性を東京都新宿区の国立国際医療研究センター病院に搬送した。
 隔離病棟に入っているという。

 国内でエボラ出血熱の疑いのある患者が見つかるのは初めて。
 塩崎厚労相は27日夜、記者団に
  「エボラ出血熱は、(患者と)接触がない限りは感染しない。
 冷静に受け止めてもらいたい」
と話した。
 感染しているかどうかの検査の結果は28日に判明する。

 同省などによると、男性はジャーナリストで、8月から今月中旬までリベリアに滞在していたが、エボラ出血熱患者が多数いる病院などへは行っていないという。
 男性はその後、ベルギーに移り、ロンドン発の全日空機で入国した。
 発熱は、発症の目安とされる38度を下回っているという。

 同省では24日以降、空港での入国審査の際、全員を対象に、エボラ出血熱が流行している
 リベリア、ギニア、シエラレオネ、コンゴ民主共和国
の4か国に過去21日以内に滞在したかどうかを確認している。
 該当者には、患者との接触歴や38度以上の発熱、頭痛などの有無を調べることになっており、男性も羽田空港にある東京空港検疫所支所のチェックで分かり、搬送された。
 全日空によると、同便は乗客・乗員206人が乗っていたが、空港には足止めされていないという。


 これからこういうケースがどんどん増えてくるだろう。
 しばらくは後手、後手に、まわることになる。
 どこかで先手を打てる状態になるまで、日本は危機状態に入る
ことは避けられないだろう。







レコードチャイナ 配信日時:2014年10月28日 8時33分
http://www.recordchina.co.jp/a96419.html

アジアが直面するエボラ熱の恐怖、
貧困国に侵入すれば爆発的拡大も―台湾メディア

  2014年10月27日、台湾・中央社は、エボラ熱がアジアに持ち込まれる危険性が高まっているとし、迅速に検査・対応体制を打ち立てることが感染拡大を防ぐポイントだと報じた。

 アジア各国はエボラ熱を防ぐための対応を強化し、すでに空港での検査を実施し、隔離措置についても準備をしている。
 しかし専門家らは、エボラ熱がインドのように多くの貧困層を抱え、スラム街も多いうえ、公衆衛生にかける経費も不足している国に侵入した場合、被害は爆発的に拡大すると見ている。

 エボラウィルス拡大を防ぐ唯一の方法はウィルス感染患者のいる国との往来禁止だ。
 しかし各国の医師や専門家がアフリカでの救助をあきらめた場合、
 さらなるウィルス拡大を招くことにもなり、渡航禁止措置も無意味なものになりかねない。



 WEDGE Infinity 日本をもっと、考える  2014年10月28日(Tue)  村中璃子
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4376

エボラ防衛のハードル
「偽陰性」と「自己申告」
エボラ疑いの発熱男性 検査結果をどう見るか

 10月27日午後4時ごろ、羽田空港の検疫でリベリア帰りのジャーナリスト(45歳)に37.8度の発熱が認められ、エボラ出血熱感染の疑いで隔離されたとの報道があった。
 現段階では、ジャーナリストは日本人とも外国人ともいわれ、情報が錯綜している。

 エボラ出血熱の初期症状は発熱だけ。
 数日後に下痢や嘔吐(おうと)といった症状が出るころ、急激に感染力が高まる。
 現段階の発表によれば、症状は熱だけなので、仮に感染していたとしても、飛行機の同乗者が感染を心配する必要はまずない。
 空港に居合わせた人ももちろん心配無用だ。

 現在、国立感染症研究所(感染研)に検体が送られ検査が進められているというが、ここで行うPCRという検査で陽性が出れば、エボラとの確定診断がつく。
 一方、エボラの発症(通常は発熱)から72時間以内は、血液中のウイルス量が少なく、感染していても陰性とでる「偽陰性」が多いことが知られている。
 シエラレオネにある「国境なき医師団」のエボラ患者管理センターからの報告では、発症直後にPCRの検査を実施した14例中8例が偽陰性であったという(注:文末参照)。
 そのことを考えれば、最初の検査で陰性であっても、72時間は引き続き隔離し、検査を繰り返す必要がある。

■「まずは保健所」の意味

 アメリカでは感染しているが症状の無い「潜伏期」のリベリア人患者が、検疫をすり抜けて入国し、国内で発症した。
 今回、ジャーナリストは機内で発熱し、検疫で発見でききただけ、日本はさいわいだったと言える。
 今後も、検疫を通ってから発熱する症例や、機内で発熱する症例が出てくるだろうが、改めて気を付けたいのは渡航歴や接触歴などの情報が自己申告に基づかざるを得ないこと。
 アメリカで発症したリベリア人男性は最初に訪れた病院で、最近リベリアへ帰国したことも、そこで患者との接触があったことも申告しなかった。
 今日、羽田でエボラ疑いとされたジャーナリストの自己申告によれば「現地での感染者との接触は無い」。
 しかし、欧米でもこれまでに数名のジャーナリストの感染者がいる。
 「接触」の解釈と申告には個人差があるので、今後も自己申告の接触歴や渡航歴の扱いには注意する必要がある。

 感染研の10月16日の速報によれば、沖縄でも先日、60歳の男性がリベリアから帰国後10日してから発熱し、最寄りの医療機関を受診している。
 検査の結果、マラリアと判明したが、診断がつくまでの間、医療従事者たちは防護服を身に着けていなかったとして、院内感染対策の甘さが指摘された。
 27日夜、塩崎恭久厚生労働相は、流行地への渡航歴のある人が発熱した場合には、通常の医療機関を受診せず、まずは保健所に報告することを呼びかけた。

 エボラ出血熱の潜伏期間は長い。帰国直後の発熱であればエボラかもとすぐさま不安になるかもしれないが、時間が経てば、体調不良と渡航歴とを関連づけて考えられないことも多い。
 また、実際、帰国してから別の理由で発熱することの方が圧倒的に多く、受診してもきかれなければ「アフリカに行っていた」とは答えないこともあるだろう。
 エボラの潜伏期間は最長で21日。
 帰国後21日以内に始まった発熱はエボラの可能性があることを心にとめて、すみやかに報告してほしい。




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