2014年11月24日月曜日

韓国を追い抜いた中国技術の実力(1):「欧米技術のコピー時代」は終わった、実力は完全に韓国より上に

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サーチナニュース 2014-11-23 22:51
http://news.searchina.net/id/1550746?page=1

中国の「コピー時代」は終わった!?
  科学強国の道を歩みつつある=独メディア

中国メディア・環球時報は17日、中国の研究開発費が欧州を抜き米国に迫っていることから、
「中国が欧米の技術をコピーする時代は終わった」
とするドイツメディアの報道を伝えた。

記事は、中国が研究開発費が2012年に2570億米ドル(約30兆円)と08年の2倍に到達、
一方4年間でほぼ変化のなかったEUの2820億ドル(約33兆円)に匹敵するレベルとなったことを紹介。
今年は3110億ドル(約36兆3000億円)を投じ、
初めてEU加盟28カ国の合計2920億ドル(約34兆円)を抜いたと伝えた。

さらに、経済協力開発機構(OECD)の経済学者が
「トレンド分析によれば、中国の研究開発費は2019年に米国を超える見込みだ」
との見解を示したことを紹介した。
★.また、12年の中国の研究開発費が国内総生産(GDP)に占める割合が2.0%となり、
★.英国、スペイン、イタリアを上回りドイツの3.0%、フランスの2.3%、イタリアの2.2%に迫る数値であること、
★.20年には2.5%まで高める目標を設定していること、
★.12年の特許申請数がドイツを抜き、米国と日本に次ぐ3位になったこと
などを示した。

  記事は、中国はかつて西洋から「世界の工場」と呼ばれていたが、近年は技術イノベーション大国へとしつつあり「羅針盤、火薬、印刷技術、紙を発明した帝国が、長い停滞期を経てふたたび科学強国の道を歩みつつある」と論じた。
そして、高速鉄道、スマートフォンなどの分野ですでに世界トップクラスの仲間入りを果たしているとした。



レコードチャイナ 配信日時:2014年12月14日 6時50分
http://www.recordchina.co.jp/a99010.html

研究開発分野で中国が韓国をリード、
世界の研究者に引用された論文4倍以上―韓国メディア

2014年12月12日、韓国紙・朝鮮日報によると、世界の研究者に引用された中国の論文は韓国の4倍以上で、研究開発費や研究型大学数でも韓国を大きくリードしている。
 中国紙・参考消息(電子版)が伝えた。

 韓国開発研究院が11日に発表した報告書によると、02~13年に世界の研究者が最も頻繁に引用した上位1%の論文のうち、
★.中国の論文が占めた割合は5.1%で、
★.米国(45%)、
★.英国(7.8%)、
★.ドイツ(6.2%)
に次いで4位だった。
一方、
★.韓国は13位(1.2%)
だった。
引用された論文の内容で最も多かったのは
★.材料工学(14.1%)で、
★.工学(13.1%)、
★.化学(10.3%)、
★.数学(10.9%)
が続いた。

発表された論文数では、中国は01~05年が25万2000編、06~10年が55万1000編で、2倍以上に増加。
韓国は10万5000編から17万編へと62%増加した。
韓国開発研究院国際政策研究生院の李周浩(イ・ジュホ)教授は、
「科学技術の実力は経済と直接的な関係がある。
中国製造業の猛追に注目するだけではなく、先端科学技術分野の驚異的な追い上げにも注目すべきだ」
と指摘した。

研究開発費も中国が韓国を大きく上回っている。
中国は05年に711億ドル(約8兆4300億円)だったのが、
10年には約2.5倍の1782億ドル(約21兆1400億円)へと急増。
一方、韓国の10年の研究開発費は528億ドル(約6兆2600億円)に過ぎなかった。

また、中国の大学の発展も注目に値する。
上海交通大学が毎年発表している研究型大学のランキングにおいて、12年の世界トップ500校の中に中国は37校ランクインしているが、韓国はわずか10校だった。

こうした事実は、
最高レベルの科学技術分野において、中国の実力がすでに韓国を追い抜いた
ことを意味している。



サーチナニュース 2014-12-16 22:21
http://news.searchina.net/id/1553945?page=1

中国の科学技術 実力は「完全に」韓国を追い抜いた!?=中国メディア

中国メディアの参考消息は12日、韓国メディアの朝鮮日報の報道を引用し、世界中にいる研究者たちが引用した論文のうち、中国人科学者が執筆した論文が引用された回数は、韓国人科学者の論文が引用された回数の4倍に達したとし、「科学技術の実力において、中国は完全に韓国を追い抜いた」と報じた。

記事は、韓国政府・開発研究院が11日に発表した報告書の内容として、2002年から13年までにもっとも多く引用された論文のうち、中国人科学者の論文が5.1%に達し、韓国はわずか1.2%だったと紹介。
  世界でもっとも多く引用された論文では、米国の論文で45%に達した。
  次いで英国が7.8%、ドイツが6.2%となり、中国は世界で4位になったと紹介。
一方の韓国は13位にとどまり、「大きな差をつけられた」と指摘したことを紹介。
また、中国の論文は材料工学や化学、数学などの分野で強さを見せたことを紹介した。
  また記事は、中国は論文の質・両の両面ですでに韓国を追い抜いたとし、
「01年から05年にかけての中国の論文数は25万2000編だったが、
06年から10年にかけては一気に55万1000編に達した」
とし2倍以上になったことを伝え、
一方の韓国は同期間中の論文数の増加数は62%にとどまったと論じた。
  また記事は、開発研究院の関係者の発言として、
「科学技術の実力は経済と直接的な関係があり、中国製造業が実力をつけてきていることだけでなく、驚くべき速度でハイテク技術の実力も向上していることにも注目すべきだ」
と論じた。



朝鮮日報 記事入力 : 2014/12/22 11:03
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/12/22/2014122200812_2.html

中国に渡る韓国の最先端技術、ブーメラン効果も

米ヒューレット・パッカード(HP)とデルが生産する高性能サーバー用コンピューターには、サムスン電子の「3次元V-NANDフラッシュメモリー」が記録装置として使われる。
V-NANDはフラッシュメモリーの中でも最先端製品だ。既存製品よりもデータ処理速度が2倍速いが、電力消費量は40%にすぎない。
現在地球上でV-NANDを生産している企業はサムスン電子が唯一だ。
サムスンはどこでV-NANDを生産しているのか。
実は主な生産拠点は京畿道器興ではなく、中国の西安工場だ。

9月初めにドイツのベルリンで開かれた欧州最大の家電展示会「IFA2014」で最も注目を集めた製品の一つがLG電子の「105インチ曲面超高画質(UHD)テレビ」だった。
このテレビにはLGディスプレーが京畿道坡州工場で生産した105インチ液晶パネルが使用されている。
これも最先端製品だ。LGディスプレーは同じ液晶パネルの生産を今月から中国・広州工場でも開始した。

■中国に先端生産ライン

半導体、ディスプレー、電気自動車用バッテリーなど次世代の先端産業の生産能力が急速に中国へと渡っている。

サムスン、LG、SKなど韓国の主要企業グループは、これまでは高価格の先端製品を韓国で生産し、中国は1-2世代遅れた製品の生産基地として活用してきた。
しかし、最近はその公式が完全に崩壊した。
最先端の生産設備を韓国より先に中国に設置するケースも続出している。

サムスン、SK、LGの各グループが将来の収益源と位置づけて育成中の電気自動車用バッテリーが代表例だ。
韓国には電気自動車用バッテリーだけを専門に大量生産する工場がない。
しかし、サムスンSDIは今年8月、中国・西安に電気自動車用バッテリー専用工場を設置した。
SKイノベーションも年内に年間1万台分の電気自動車用バッテリーを供給できる生産ラインを中国に設置する計画だ。

各社は
「巨大な中国市場の変化に迅速に対応するためには、現地生産体制の構築が欠かせない」
と説明した。
中国は既に自動車、スマートフォン、テレビなど主要品目で全て世界最大の市場だ。
その市場を無視できないとして、部品、完成品を問わず、先端設備が中国に渡っていく構図だ。

■技術も中国へ

問題は先端生産ライン設置の過程で、韓国製造業の強みである生産・工程技術が中国に流出する可能性が高い点だ。
西江大未来技術研究院のチョン・オクヒョン院長は
「韓国製造業の競争力は核心的技術というより
 優れた生産技術にある。
先端工場が中国に移転し、韓国の強みが中国にそのまま流出している」
と述べた。
中国は先端産業でも韓国に迫るところまで追い上げている。
既に中国の「ブーメラン効果」で苦しむ企業は少なくない。

京畿道安山半月工業団地にあるソウル半導体の工場入り口には最近、「韓国で唯一のLED(発光ダイオード)生産基地を死守しよう」という横断幕が掲げられていた。
光を発する半導体であるLEDはテレビ、スマートフォンなどに使われる主要部品だが、韓国のLED産業の基盤は中国勢による逆風がほとんど破壊されてしまった。

過去には主要メーカーのLED工場は全て韓国にあったが、2010年にサムスン電子が天津にLED工場を設置。
LGイノテックも11年に広東省恵州でLEDの量産を開始した。
中国で生産した低価格のLED製品が韓国に逆輸入され、韓国に生産拠点を置くソウル半導体のようなメーカーは危機に追い込まれている。
ソウル半導体は今年第2四半期(4-6月)に株価が52週安値まで下落するなど苦しんでいる。

9月初めにドイツで開かれた「IFA2014」では、中国のテレビメーカー、TCLが世界で初めて「110インチ曲面超高画質(UHD)テレビ」を展示した。
画面のサイズ、曲面技術、画質という3つの面で韓国よりも進んだ製品を発表した格好だ。

同製品には中国地場の京東方科技集団(BOE)が生産した液晶パネルが採用されている。
BOEは02年にハイニックス半導体(現SKハイニックス)の液晶ディスプレー事業部を買収し、液晶パネル事業に参入した企業だ。
中国の大型液晶パネル産業の始祖はハイニックスと言える。
そうやって中国に渡った韓国の液晶ディスプレー技術は今や韓国を脅かしている。



朝鮮日報 記事入力 : 2014/12/23 11:36
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/12/23/2014122301569.html

中国特需今は昔、中国に泣く韓国製造業

 2000年代に入り、中国は韓国製造業の脱出先であり、なおかつ最大の輸出先だった。
 資金と人材も中国に押し寄せた。
 しかし、最近になって状況が一変した。
 中国の成長が鈍化し、対中輸出は減少している。
 先端技術を習得した中国メーカーが韓国企業を窮地に追い込むこともある。
 中国の人民元と観光客はソウルと済州島の路地裏にまであふれている。
 今回の企画では、完全に様変わりした中国が韓国に与える影響について点検し、対応策を模索したい。

 9月26日午前10時ごろ、蔚山市南区のSK油化の工場前を訪れると、道路を通るトラックは全くなく、オフィスの照明も大部分が消えていた。
 ゴーストタウンを思わせるほど静寂に包まれていた。
 合成繊維の原料である高純度テレフタル酸(PTA)を生産しているSK油化は今年7月から工場の操業を全面中断した。
 同社のイム・グハ生産チーム長は「中国産の製品が市場にあふれ、商品の販路がない」と述べた。

 蔚山石油化学団地は韓国の産業界でも有数の稼ぎ頭だった。
 1970-80年代には内需で、2000年代以降は対中輸出で巨額の収益を上げた。
 それが今では生き残りが危ぶまれる状況に追い込まれた。

 理由はただ一つ。
 中国市場に過度に依存してきたからだ。
 韓国企業は生産した石油化学製品の約45%を中国市場に輸出した。
 中国が最大市場であり「援軍」でもあった。
 しかし、中国企業が同様の製品を量産し、状況が逆転した。
 一例として、昨年93%だった中国のPTA自給率は、今年は100%を超える見通しだ。
 韓国企業にとっては災難に等しい状況だ。

 サムスン綜合化学、ロッテケミカル、SK油化、暁星などはPTAだけで2011年に37億ドル相当を中国に輸出したが、今年の輸出額は8億ドルを下回ることが確実視される。

 2000年以降、韓国経済は中国発の特需で潤ってきた。
 中国の高度成長と共に対中輸出も急増した。
 しかし、最近は状況が逆転している。
 中国企業の製造能力が急成長し、生産能力が伸びたことから、中国が韓国の製造業の基盤を揺るがす「ブーメラン効果」を生んでいる。

 韓国貿易協会のアン・ヒョンホ副会長は
 「最近1-2年、造船、重工業、鉄鋼、石油化学など伝統的な製造業分野の大企業が軒並み実績悪化と経営難に陥っている。
 その根底には中国製造業の台頭がある」
と述べた。
 これまで右肩上がりだった対中輸出も今年に入り減少に転じた。
 今年1-8月の対中輸出は前年同期比1.5%減の885億ドルだった。

 先端産業分野も状況は似ている。
 サムスン電子の中国モバイルマーケティングチームは今年1月、サムスングループの「誇らしいサムスン人賞」を受賞した。
 同賞の創設以来、チーム全体による受賞は初めてだ。
 サムスンのスマートフォンが世界市場で首位(シェアベース)に立つ上で、毎年売り上げを倍増させてきた同チームの活躍が目立ったことが受賞理由だった。
 しかし、わずか5カ月後、サムスン電子は業績低迷の責任を問う形で、同チームのトップを更迭した。

 中国市場はサムスン電子にとって、「スマートフォンショック」の震源地へと一変した。
 中国ではサムスン製スマートフォンの販売台数が今年4-6月に70万台も減少し、中低価格の地場ブランドである小米(シャオミ)に首位の座を奪われ、2位に転落した。
 設立から4年もたたない中国企業との競争にさらされ、業績も急激に悪化した。
 中国サムスン関係者は
 「英雄が4カ月で悪者扱いされるようになった」
と漏らした。
 中国製造業による衝撃波が急速に韓国企業に打撃を与えている格好だ。
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朝鮮日報 記事入力 : 2014/12/23 11:39
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/12/23/2014122301606.html

安価な中国製品に苦戦する韓国重工業
中国鉄鋼製品が大量に流入、品質差なく価格面で太刀打ちできず
石油元売り・造船業界にも打撃
短期的な好調に酔いR&D後回し、専門家「産業の再編が必要」

 9月11日午後、釜山市にある甘川港の埠頭(ふとう)。フォークリフト4台が中国の天津港から入港した2隻の船から中国製の鉄鋼製品を降ろしていた。
 サッカー場の5倍を超える広さの野積場には、鉄鋼製品が人の身長の3倍ほどの高さに積み上げられていた。

 埠頭に積まれていた船舶用の厚板と建設資材のH形鋼は計9万5000トンで、韓国の中級クラスの製鉄所が1カ月で生産する量に相当する。
 25トントラック30台が野積場の鉄鋼製品を積み、慶尚南道・昌原と蔚山の造船所や全国の建設現場に次々と向かっていった。
 ある鉄鋼流通業者の次長は
 「野積場に積まれている鉄鋼製品は百パーセント中国製。
 韓国の中小流通業者が2-3年前から大々的に中国の鉄鋼を輸入している」
と話した。

 中国の特需で10年にわたり高成長を謳歌していた韓国の鉄鋼産業が、国内に逆輸出される中国製品に押され、根幹から揺らいでいる。
 鉄鋼だけでなく石油精製、石油化学、造船など、韓国の代表的な重工業がそろって中国のブーメランの直撃を受けている。

■韓国鉄鋼業界を揺さぶる中国製品

 東部製鉄が1兆3000億ウォン(約1350億円)を投じて2009年に完成させた忠清南道・唐津の熱延工場は、操業すればするほど損失が出るため、操業停止寸前の状態だ。
 韓国鉄鋼協会の関係者は
 「韓国に入ってくる中国製の熱延鋼板が唐津工場の製品よりも1トン当たり5万-6万ウォン(約5200-6200円)ほど安いため、全く勝負にならない」
と話している。

 こうした事態を招いた主因は、中国での鉄鋼供給過剰だ。
 中国の鉄鋼生産量は、
 03年の2億2000万トンから昨年には7億7900万トンと、10年で約4倍に増えた。
 韓国の年間総生産量(6610万トン)よりも10倍以上多い。

 中国の輸出鈍化などで余った鉄鋼製品は、韓国に大量に流入している。
 上半期の中国鉄鋼製品の輸入量は670万トンで、前年同期比で約34%増加した。

 両国の鉄鋼製品を比べても品質にさほど差はなく、むしろ韓国製より高品質の中国製品もある。
 鉄鋼業界の関係者は
 「超高圧ガスの移送パイプ用に使われる継手のない特殊鋼管は、中国製が世界市場で60%以上のシェアを占めている。
 中国は西部の天然ガスを上海など東部の都市に輸送する大規模な事業を実施し、特殊鋼管分野で飛躍的な技術発展を遂げた」
と話している。



朝鮮日報 記事入力 : 2014/12/23 11:41
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/12/23/2014122301614.html

韓国の主力輸出品目、中国猛追が脅威に

 自動車用タイヤの生産に使用されるゴム製品の一つ「インナーチューブ」は、2011年まで韓国が世界の輸出市場で37.8%のシェアを占め、中国(36.5%)を抑え、世界首位だった品目だ。
 しかし、翌年の12年には中国のシェア(37.2%)が韓国(35.2%)を逆転した。
 この間、韓国は鉄鋼、繊維製品をはじめ6品目で中国にシェア首位の座を明け渡した。

 韓国貿易協会国際貿易研究院によると、2012年時点で中国が世界シェア首位の品目は世界最多の1485品目で、09年の1231品目からわずか3年で254品目増えた。
 一方、韓国は07年の62品目から09年には73品目に増えたが、それをピークとして、12年には64品目へと減少した。

 韓国が現在世界首位に立っている品目も中国勢に脅かされている。
 12年に韓国がシェア首位だった64品目のうち、中国がシェア2位に付けているのは12品目で、米国(8品目)、ドイツ・日本(いずれも6品目)を上回っている。
 業界では
 「このままでは数年で韓国のシェア首位品目は半減する可能性が高い」
と話した。

 特に主力の輸出品目であるメモリー半導体をはじめ7品目では、中国が3ポイント台のシェア差で韓国を追い上げている。
 メモリー半導体では韓国(23.9%)、中国(20.7%)とわずか3.2ポイントの差しかない。
 合成ステープル繊維(2.6ポイント差)、流入式変圧器(2.6ポイント差)、鉄鋼材・鋼管(2.4ポイント差)で韓国が小差で優位を保っている状況だ。

 韓国貿易協会国際貿易研究院のオ・セファン首席研究員は
 「これまで軽工業が主力だった中国が電機・電子、重化学などの輸出割合を増やしている。
 韓国は数少ない品目に依存しており、中国の浮上が大きな脅威になる」
と警戒した。



2014.12.24(水)  Financial Times 
By Demetri Sevastopulo
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42509

JUKI:世界の服飾産業で活躍する最高峰のミシン工業用ミシンで世界首位、
日本の製造業の隠れた成功物語
(2014年12月16日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 中国南部の各地に点在する工場では、何百万人という中国の若者が、日本、韓国、欧州、米国の消費者のために来る日も来る日も衣料品を生産している。
 こうした労働者の多くにとって――絶対に手放せないスマートフォンに次いで――最も重要な装備は、JUKI製のミシンだ。

 東京に本社を構え、1947年にミシンの製造を開始したJUKIは、中国からバチカンまで世界約170カ国に顧客を抱えている。
 例えばソニーなど、日本の台頭と同義語だった大手メーカーの一部は輝きを失ったが、
 JUKIは日本経済を支える目立たない企業の好例だ。

 JUKIは30%の市場シェアを持つ業界トップ企業で、多国籍小売企業向けに生産を手掛ける衣料メーカーの間で特に人気が高い。
 「これは個人的嗜好で、クルマを選ぶようなものだ」。
 自社で使用するミシンの9割以上がJUKI製だという中国の衣料品製造企業KTCのゲアハルト・フラッツ社長はこう話す。
 「けれど、JUKIのミシンは荷馬のような信頼性がある」

■顧客との親密な関係構築が成功のカギ

 ブルックスブラザーズやバーバリーを得意先に持つ香港の衣料品メーカーのTALは、使用しているミシンの少なくとも8割がJUKI製だと言う。
 TALの会長で、香港の衣料品業界の大物であるハリー・リー氏は、JUKIの成功の秘訣は、顧客との間に築いてきた密接な関係にあると話している。

 JUKIの縫製機器事業の責任者で、仕事時間の半分を顧客訪問に費やしている宮下尚武氏も、顧客との関係の重要性――同社が栃木県の工場の敷地内で作っている梅酒を飲みながら関係を育むこともあるという――とJUKIの対応の速さを強調する。

 「TALで問題が起きたら、ハリー・リーが知らせてきますよ」。
 宮下氏は冗談めかしてこう言う。
 「長年にわたる関係の中で、何度も呼び出されました」

 東京株式市場に上場しているJUKIの出発点は第2次世界大戦だ。
 1938年、日本軍が当時最もよく使われていた小銃を使い果たしてしまった時、日本語で「銃器」と呼ばれる九九式短小銃を生産するために、小規模業者が集結して組合を組成した。
 戦後に銃器の需要が消滅すると、JUKIは家庭用および工業用ミシンの生産に切り替えた。
 JUKIは社名を維持したかったが、漢字は「銃器」ではなく「重機」とした。

 JUKIは回路基板に電子部品を搭載するロボットも製造しているが、
 売上高の73%を稼ぐ縫製機器事業は、世界の繊維産業のトレンドを見る機会を与えてくれる。

 1970年、JUKIは、当時世界の繊維産業の中心地だった香港に初の海外子会社を設立した。
 その直後に欧州へ、後に米国へと進出した。

 東京西部にあるJUKI本社で、宮下氏は、JUKIは1976年に中国市場に参入したと語る。
 中国全土に32工場を持つ国営の衣料メーカーに対する供給契約を勝ち取った時のことだ。

 1979年に鄧小平が経済改革を実施した後、JUKIは受注を伸ばしていく。
 この傾向は、香港企業が中国本土へ生産拠点を移したことに伴って継続し、1997年のアジア金融危機を受けて加速した。
 「それまでは、中国は改革を始めていたが、依然として資本とインフラが不足していた」
と宮下氏は言う。

 ウォルマート、ナイキ、アディダスなどの企業は、中国政府が通貨危機から自国を守ったこと、そして安価な労働力がふんだんに存在することを理由に、中国の安定性が向上したと考えた。

■一時は5割に達した中国事業のシェア、
 人民元上昇や人件費高騰で急減

 「当時の中国の状況は、今とは全く違いました
 ・・・工場が人員を1000人募集する求人広告を出すと、工場の門の外に1万人集まった」。
 宮下氏はこう振り返る。
 中国への工場移転が進むにつれて、
 JUKIの世界売上高に占める中国事業のシェアが上昇し始め、2000年には5割を達成、2000年代は概ね5割程度で推移した。

 状況が一変したのは2005年のことだ。
 中国はドルペッグ制をやめ、緩やかな人民元上昇を容認した。
 それを受け、製造原価が増加した。

 そして2008年、中国は新しい労働法を導入した。
 新法導入で労働者は条件改善の恩恵にあずかったが、人件費は急激に跳ね上がった。

 「コストが膨らみ、人民元の値上がりが続き、利益が減り始めた」
と宮下氏は話す。
 「小売業者は中国での事業が難しくなってきたと言い、
 注文を徐々に東南アジアへ移し始めた」

 現在は、JUKIの売上高全体の25%が中国だ。
 過去数十年間で、JUKIは順調に世界展開を進め、日本企業で一番のライバル、ブラザー工業を引き離した。

 現在、JUKIは新たなライバルからの挑戦を受けている。
 世界市場で12%のシェアを持つ中国企業JACKである。

 宮下氏はバングラデシュに出張した際、昔からの顧客企業の社長が工場を案内し、ミシンの稼働状況を見せてくれた時のことを思い出す。

 「社長は工場にあるすべてのミシンがJUKI製だと言ったんですが、工場に足を踏み入れた途端、JACK製のミシンだと分かりました。
 全く同じフォントでこっちはJUKI、あっちはJACKなんですよ」。
宮下氏は笑みを浮かべながらこう語った。

 同氏の話では、工場から新品のJUKI製ミシンがすぐに壊れたという苦情の電話があったが、聞いてみると、工場のミシンはJUKI製品ではなく、中国のほとんどのミシンメーカーが拠点を置く浙江省台州市の企業が生産したものだということが分かったケースがたびたびあったという。

■偽ブランド商品との戦い

 こうした例は多くの外国企業が中国で直面する登録商標の模倣という問題を浮き彫りにしている。
 「JUKLという中国企業があったんですが、提訴したら消えていきましたよ」
と宮下氏。

 香港と上海に20年以上駐在し、JUKIの中国事業を構築してきた同氏によると、他の中国企業もこのゲームに参加しようとしているという。

 福建省の某企業は、ライバル企業のブラザー(Brother)の社名とよく似た「Brosister」というブランドを生み出した。
 「彼らは本当に驚くような名前を思い付くものです」
と宮下氏は話している。


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