●7日、仏AFP通信によると、メキシコ当局が突然、同国の首都・メキシコシティとケレタロを結ぶ高速鉄道プロジェクトの中国企業の落札を取り消すと発表した。写真は南京高速鉄道。
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年11月7日 7時31分
http://www.recordchina.co.jp/a96885.html
中国の高速鉄道=「日本に大差をつけ、絶対的王者に」
―中国メディアが各国報道を紹介
2014年11月5日、環球時報は中国の高速鉄道に関する各国の報道を紹介した。
●5日、環球時報は中国の高速鉄道に関する各国の報道を紹介した。写真は南京市にある高速鉄道の駅。
さらに、日本ビジネス誌はドイツの報告を引用し、
中国の「中国南車集団」と「中国北車集団」が世界高速鉄道市場において49%を占め、日本と欧州企業に大差をつけ同市場の絶対的王者に君臨している
と報じている。
このほか、韓国・朝鮮日報は10月31日の記事で、中国が高速鉄道で台頭しているのは世界の覇権戦略と関係していると指摘。
朝鮮日報は報道で、
「高速鉄道は、建造国の基準に合わせて運行する可能性が高い。
そのため、中国は高速鉄道を通して、規則を守る側から規則を作る側に変わろうとしている」
と伝えた。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年11月6日 18時8分
http://www.recordchina.co.jp/a96909.html
中国の高速鉄道技術は「世界一」、米国もターゲットに―中国紙
2014年11月4日、環球時報(電子版)によると、中国は自前の高速鉄道技術を全世界に広めることを狙っており、ターゲットには米国も入っている。
中国の高速鉄道関連企業は年明け以来、世界市場に打って出るとたびたび表明してきた。
中国の野心は世界を驚かせ、メキシコ、セルビア、ジンバブエなどにも積極的に自国技術を売り込んでいる。
アジア、欧州などへ広い範囲をカバーする高速鉄道網の構築。
モスクワ、イスタンブール、シンガポール、アラスカなどを鉄路で結びたいのだ。
日本の新幹線技術が世界を驚かせて半世紀になるが、今や中国がそれに取って代わり、スイスの腕時計のように世界を代表する技術国になりたいと考えている。
中国の鉄道専門家によると、先進国と比べても中国の高速鉄道技術は遜色ない。
非常に優秀な技術チームを送り込み、いつでも着工できる体制をとっている。
先進国に比べて安価で工期も半分程度の短さで完成できるのだ。
韓国メディアも「中国の高速鉄道は建設能力、価格競争力でも世界一だ」と伝えている。
』
ウハウハムードの中国高速鉄道であったが、一転して奈落へ。
誰も中国の技術を信用していなかった。
「安かろう、悪かろう」
といったイメージしか持たれていなかった。
『
ロイター 2014年 11月 7日 16:55 JST
http://jp.reuters.com/article/idJPL4N0SX4SR20141107
メキシコ、中国勢受注の高速鉄道契約を破棄
[メキシコ市 7日 ロイター] -
メキシコ政府は6日遅く、ペニャニエト大統領が、中国国有企業を中心とする企業連合が受注していた高速鉄道建設をめぐる契約を破棄したと発表した。
同企業連合だけが応札していたことに批判が高まっていた。
メキシコ政府は新たな入札を行う方針。
』
『
jiji.com (2014/11/07-17:23)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014110700742
中国勢の落札白紙に=初の高速鉄道事業で-メキシコ
【メキシコ市AFP=時事】
メキシコ政府は6日、同国初の高速鉄道建設プロジェクトをめ
プロジェクトは、メキシコ市と製造業の中心地であるケレタロ間の210キロを結ぶもので、事業費は数十億ドル。
同コンソーシアムが唯一応札し、3日に受注が決まったが、メキシコのルイスエスパルサ通信・運輸相は地元テレビに対し、ペニャニエト大統領がこれを撤回し、入札をやり直すことを決定したと明らかにした。
同国政府は声明で、落札撤回は一つのグループだけが参加した入札の正当性や透明性に疑いの目が向けられるのを避けるためだと説明した。
同運輸相によると、日本や欧州、カナダの16企業が応札を見送った。
』
『
サーチナニュース 2014-11-08 13:11
http://news.searchina.net/id/1548787?page=1
中国ショック!・・・
メキシコ大統領が高速鉄道導入を白紙撤回、
初の「歓喜の本格輸出」が振り出しに
メキシコ政府は現地時間6日夜、同国首都のメキシコ市とメキシコ中部ケレタロを結ぶ総距離210キロメートルの高速鉄道整備計画について、3日に発表した中国企業を中心とする企業連合(コンソーシアム)への発注を撤回することを明らかにした。
ニエト大統領の指示という。
「初の高速鉄道の本格輸出」と注目しただけに、中国ではショックと混乱が広がった。
中国国内では、「メキシコ国内の政治圧力のせいだ」との声も出た。
中国青年報、新京報、中国新聞社などが8日になり、次々に報じた。
メキシコのエスパルザ運輸通信相が現地時間6日夜、「ニエト大統領の数分前の決定」としてメディアに対して表明した。3日の発注決定を撤回して、改めて入札を行うようにとの指示だったという。
エスパルザ運輸通信相は中国企業を中心とする企業連合(コンソーシアム)への発注を撤回した理由として、
★.「高速鉄道建設プロジェクトに応札する企業が少なすぎたこと」や
★.「発注決定までの時間が不十分であり、落札までの過程における合法性や透明性に対する疑惑が発生することを避けるため」
と説明した。
メキシコ政府として改めて、数日内に同件について入札の公示を行う考えだ。
エスパルザ運輸通信相は「多くの企業に入札に参加してほしい」と表明した。
7日には中国メディアが、自国政府・商務部の報道官や駐メキシコ中国大使館に対して同件について事情を訪ねたがしたが、いずれも「まだ情報を得ていない」などの答えだった。
3日に受注決定と報じられた企業連合の中心は、鉄道施設建設大手の中国鉄建股フェン公司(中国鉄建)で、鉄道車両製造大手の中国南車も加わっていた。
中国鉄建や中国南車への電話はつながらず、会社幹部に連絡しようとしても「会議中」を理由に拒否されたという。
“独自技術の高速鉄道”が「初の受注決定」と、
歓喜をもって次々に紹介されてから1週間もたたないうちの“どんでん返し”となっただけに、
中国側でショックと混乱が広がっているのは確実だ
中国社会科学院ラテンアメリカ研究所の徐世澄研究員は新京報の取材に対して、
「高速鉄道建設プロジェクトは関連する金額が大きく、各方面から大きな注目を集めたため、(メキシコの)国内政治の圧力を受けたのだろう。
そのために大統領が(発注撤回を)決め、運輸通信省が明らかにしたのだろう」
と述べた。
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◆解説◆
中国への高速鉄道建設プロジェクトの発注を決断したとされるエンリケ・ペーニャ・ニエト大統領は1966年7月20日生まれの48歳。
大統領就任は2012年12月1日で任期は6年(再選不可)。
所属政党の制度革命党は社会民主主義を信奉する中道左派で、大衆路線を強調している。
発注撤回に至るまでのメキシコ政府内の具体的動きについては伝えられていないが、エスパルザ運輸通信相が理由として
「落札までの過程における合法性や透明性に対する疑惑が発生することを避けるため」
を挙げたことから、
★.実際には「合法性」についての疑いや批判の声が出ていた可能性がある。
中国鉄建総裁助理で中国鉄建国際集団董事長(会長)の卓磊氏は「受注決定」とされた3日の時点では、入札について「公示から締切まで2カ月しかなかった」と極めて短い時間しかなかったことを認め、中国鉄建を中心とする企業連合が「中国国内に200人、メキシコで200人」と、前例のない巨大チームを組むなど全力で対応したことで、独シーメンスなどが入札を断念したとは裏腹に、中国側は入札書類を作成することができたと強調した。
』
『
ロイター 2014年 11月 10日 07:00 JST
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0SZ0T920141109
中国、メキシコ政府の高速鉄道受注取り消しに「驚き」
[北京 9日 ロイター] -
中国国営の新華社は9日、メキシコ政府が国内高速鉄道プロジェクトをめぐる中国勢の受注を取り消したことについて、
「驚いている」
との認識を示した。国家発展改革委員会の匿名の報道官の話として伝えた。
報道官はメキシコ側の決定は同国国内の要因に帰するものだと指摘。
その上で
「(取り消しは)中国企業が関わっていることとは何ら関係なく、
中国政府としてはできるだけ早期にこの案件が適切に決着されることを願っている」
と述べた。
高速鉄道は首都メキシコ市と中部の都市ケレタロを結ぶ計画で、
唯一応札した中国国有の中国鉄建 を中心とする企業連合が受注していた。
ただ、メキシコ野党の議員らは、政府が同企業連合を特別扱いしたと非難していた。
メキシコ政府は新たな入札を行う方針。
』
中国受注の経緯は。
『
ロイター 2014年 11月 4日 08:06 JST
http://jp.reuters.com/article/companyNews/idJPL4N0ST65Y20141103
メキシコ高速鉄道、中国勢が受注 シーメンスなどは見送り
[メキシコ市 3日 ロイター] -
メキシコ通信運輸省は3日、メキシコ市とメキシコ中部ケレタロを結ぶ総距離210キロの高速鉄道整備計画について、
唯一入札に応じた中国の鉄道建築総公司(CRCC) 率いるコンソーシアム(企業連合)が受注した
と発表した。
最高時速300キロで、1日平均2万7000人の乗客を輸送する計画。
当初はドイツのシーメンス やカナダのボンバルディア 、フランスのアルストムも関心を示していたが応札を見送った。
シーメンス幹部によると、準備に時間を要するため、時間的な猶予を求めていたが、受け入れられなかったという。
同省によると、プロジェクト費用は現時点で508億2000万ペソ(37億4000万ドル)。
契約時にインフレ率や外国為替レートを踏まえて見直す。
うち85%を中国輸出入銀行が融資するという。
一方、CRCCの声明によると、入札額は589億5000万ペソ。
うち同社が担当するのは3分の2に相当する389億6000万ペソの工事だという。
メキシコ政府はCRCCの金額について、最終的に政府に還元される付加価値税の数字が含まれると説明している。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年10月19日 7時50分
http://www.recordchina.co.jp/a95944.html
メキシコの高速鉄道プロジェクト、
中国企業が唯一の応札者に=日本企業は断念―中国メディア
2014年10月17日、中国網は記事
「メキシコ高速鉄道建設プロジェクト、中国企業主導のジョイントベンチャーが唯一の応札者に」
を掲載した。
メキシコ運輸通信省は16日、メキシコシティ・ケレタロ間高速鉄道国際競争入札の結果を発表した。
中国鉄道建築総公司を中心にメキシコ企業4社が参加したジョイントベンチャーが唯一の応札者となった。
日本の三菱重工、フランスのアルストン、カナダのボンバルディア、ドイツのシーメンスも入札を検討していたが、最終的には断念した。
プロジェクトは210キロの線路建設と列車製造を含むもので、中国鉄道建築総公司は43億ドル(約4600億円)の工費を提示した。
メキシコ当局は今年12月の着工、2017年の運営開始を希望している。
』
どこまで
「中国高速鉄道の悪いイメージ」
を回復できるのか。
中国としては国家総出で支援を実行していくことになる。
このままでは、悪評が定着してしまうことは是が非でも避けねばならない。
もしかしたら、メキシコはそれを狙っているのかもしれない。
まさに、中国としては突然、奈落に突き落とされたような感じだろう。
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年11月7日 19時27分
http://www.recordchina.co.jp/a97037.html
メキシコ政府、高速鉄道プロジェクトの中国企業の落札を取り消す―仏メディア
2014年11月7日、仏AFP通信によると、メキシコ当局が突然、同国の首都・メキシコシティとケレタロを結ぶ高速鉄道プロジェクトの中国企業の落札を取り消すと発表した。
鳳凰網が伝えた。
メキシコのヘラルド・ルイス・エスパルサ通信運輸相は、メディアに対して「ペニャニエト大統領が11月3日の入札結果を取り消し、改めて入札を行うことを決めた」と発表した。
同プロジェクトは、メキシコ史上最大規模のインフラプロジェクトで、日本の三菱、フランスのアルストム、カナダのボンバルディア、ドイツのシーメンスなど、世界の鉄道業界大手も入札に強い興味を示していたが、公示から入札までの期間が短く、国外企業は入札書類を提出できなかったという経緯があった。
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『
レコードチャイナ 配信日時:2014年11月12日 0時21分
http://www.recordchina.co.jp/a97252.html
中国の高速鉄道はなぜ外国に売れないのか?
低価格だけでは評価されないことに気付くべき―中国メディア
2014年11月10日、中国メディア・捜狐は
「中国高速鉄道はなぜ売れないのか?」
と題した記事を掲載した。
中国初の海外高速鉄道建設は、落札発表からわずか4日でメキシコ政府から一方的に白紙撤回された。
2010年からスタートした中国高速鉄道の海外への売り込みは、知的財産権の問題や中国での衝突脱線により一時中断したが、2013年に再開。
中国の最高指導者自らがセールスマンとなり、積極的に営業を続けてきた。
その結果、これまでに少なくとも19カ国と協議が行われ、トルコ、ベネズエラ、サウジアラビア、リビアの4カ国と高速鉄道建設の契約にこぎつけている。
だが、その中で最も建設工程が進んでいる高速鉄道はトルコのイスタンブール-アンカラ間の2期工事で、その距離は158キロメートルしかない。
今回のメキシコ政府による突然の契約破棄は、政治家や官僚の汚職や不正を糾弾する国民の声を反映したもので、メキシコ国内の政治的理由によるもの。
昨年10月に覚書を交わしたタイでの高速鉄道建設も、今年5月のクーデターで白紙に戻ってしまった。
中国が東南アジアの国々と建設を計画しているアジア横断鉄道も、ベトナムとの関係悪化により足踏み状態にある。
中国高速鉄道の売りは低価格にある。
このため、アフリカやラテンアメリカなど鉄道建設の資金調達に苦慮している国が中国の得意先となっている。
だが海外で鉄道を建設する際、労働者の現地雇用が絶対条件であり、中国よりも高い労働コストと労働者の技術力不足による施工期間の延長が全体のコストを引き上げてしまい、中国企業が巨額の損失を負担するケースもある。
中国の高速鉄道は確かに他の国よりも低価格だ。
だが、海外での鉄道運営を軌道に乗せるノウハウを中国は持っていない。
さらにフランスやドイツの技術を導入していることから知的財産権の問題も多く抱えている。
こうした問題をクリアしなければ、海外の高速鉄道建設に対する中国政府の単一的投資は、国内の債務危機を海外に拡大させる事態を招くことだろう。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年11月12日 13時27分
http://www.recordchina.co.jp/a97285.html
中国首相、メキシコの高速鉄道落札取り消しに遺憾
=「中国企業に公正な扱いを」―中国メディア
2014年11月11日、中国の李克強(リー・カーチアン)首相は、北京の人民大会堂でメキシコのペニャニエト大統領と会談し、中国の高速鉄道技術について,
「先進的で、安全かつ信頼性も高い。
コストパフォーマンスにも優れ、営業経験も豊富。
同分野での提携は両国に益のあるものだ」
と述べた。
中国新聞社が伝えた。
メキシコ高速鉄道建設事業の入札をめぐり、両国の企業連合による落札が取り消されたことについて、李氏は
「企業連合はメキシコ側の入札プロセスに従い、自らの競争力で落札に成功した。
この結果は公正で合法的なものだ」
と遺憾の意を表明した上で、
「中国政府は引き続き、メキシコでの高速鉄道を含むインフラ建設に参加する中国企業を奨励する。メ
キシコ政府が中国企業を公正に扱い、提携の推進において実質的な成果が上がることを願う」
と述べた。
』
『
サーチナニュース 2014-11-13 06:08
http://biz.searchina.net/id/1549373?page=1
中国が受注したかった「メキシコ高速鉄道計画」
真の目的とは?=中国メディア
中国メディア・和訊網は11日、
利益が出ないような状況にもかかわらず、中国がメキシコで高速鉄道の整備計画を受注したことについて、その理由について論じた記事を掲載した。
記事は、結果的に白紙に戻ったものの中国がメキシコ高速鉄道の整備計画の受注に成功した背景として、フランスやドイツ、日本などの企業がこのプロジェクトに関心を示しながらも、あまりに低コストかつ短い工期による建設を強いられたことで、入札に参加しなかったことを挙げた。
また、具体的なコストを挙げたうえで
「中国が今回の受注で利益を得るのは難しい」
と指摘。
にもかかわらず、どうしてこのような受注を取ろうとしたのかと問題を提起した。
記事は、その答えとして
「このプロジェクトには象徴的な意味がある」
と説明。
高速鉄道の世界進出には信用が必要であり、そのためには国外でのモデルとなるプロジェクトが必要であるとし、
「メキシコ高速鉄道は、中国高速鉄道が世界に出るうえでの踏み台なのだ」
と論じた。
そして、このプロジェクトが順調に完成して営業されるようになれば、借款を少しずつ回収することができるようになり、
「インフラ建設輸出を先行させれば、資本はあとからついてくる」
という“中国高速鉄道建設モデル”が構築されると説明した。
さらに、中国はユーラシア大陸の高速鉄道建設を特に重要視しているとし、
「メキシコの受注はユーラシア大陸への高速鉄道輸出の号令と言える。
中国高速鉄道がロシア、中央アジア、バルカン半島、東南アジアなどで姿をみせたときに、極めて大きな影響力を生むことになるだろう」
との見解を示した。
』
【描けない未来:中国の苦悩】
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