2014年11月10日月曜日

高速鉄道争奪戦(3):「永久磁石高速鉄道」って何?

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●(写真は新京報の6日付報道の画面キャプチャ)


サーチナニュース 2014-11-09 22:21
http://news.searchina.net/id/1548804?page=1

中国で「永久磁石高速鉄道」  試験運転に成功=中国メディア

 中国メディア・新京報は6日、中国初の永久磁石同期電動機による列車牽引システムを搭載した高速列車の試験運行に成功し、
 早ければ3年後には営業運転が実現する見込み
であると報じた。


  記事は、中国南車グループ株州電力機車研究所が研究開発した永久磁石による高速列車けん引システムが先日、国家鉄道検査測定センターによる地上試験をパスしたと紹介。
 中国南車基礎研究・プラットフォーム研究開発センターの許峻峰副主任が
 「永久磁石モーターは列車のけん引効率を高め、大量のエネルギーを節約できる。
 中国高速鉄道のエコロジー性、安全性、快適度といった面での優位性を高めることにつながる」
とコメントしたことを伝えた。
 許副主任はまた、フランス、ドイツ、日本なども永久磁石けん引システムの研究開発を実施する一方、中国に対する“技術的封鎖”で研究開発が進められなかったことを説明。
 研究開始が遅れたものの、現時点ですでに中国の技術が国外の尖端レベルに追いついたとした。
 そして、今回の試験運行の成功は
 「わが国が世界で数少ない永久磁石けん引システム技術を持つ国となったことを示すものだ」
と語った。
 記事は、同研究所が開発したシステムの特徴として、8両編成で6両必要だったモーター車の数が4両に減ることで列車全体のコストが下がるとともに、永久磁石の特性を利用することで誘導モーターシステムよりも9.61%のエネルギー節約を実現したことを紹介。
 さらに、永久磁石モーターは密閉式であり定期的なクリーンアップが不要であること、騒音が小さいことなどもメリットとして挙げた。
  そして、永久磁石けん引システムが直流システム、誘導システムに続く第3世代の列車けん引システムとして、今後の研究主体になるとする同研究所幹部の話を伝えるとともに、今後3年で商業化が実現するとの予測を紹介。
 ギアボックスのない直接駆動方式が採用できる永久磁石モーターが、これまで体積や重量、空間で大きな制限のあった軌道交通システムに革命的な変化を及ぼすことになるとする同研究所関係者の話を併せて伝えた。



レコードチャイナ 配信日時:2014年11月10日 6時50分
http://www.recordchina.co.jp/a97051.html

日独仏が技術封鎖を行ってきた列車けん引システム、
中国も早ければ3年後に実用化へ―中国紙

 2014年11月7日、中国南車集団株洲電力機車研究所が開発した次世代高速列車用永久磁石同期けん引システムがこのほど、国家鉄道検査測定センターの地上試験に合格した。
 記者が同研究所から得た情報によると、同システムを搭載した初の高速列車が、南車青島四方機車車両股フェン有限公司でラインオフした。今後は審査・試験の段階に入り、早ければ3年後に実用化される。
 新京報が伝えた。

 高速鉄道用永久磁石けん引システムの研究を担当している、中国南車ベース・プラットフォーム研究開発センター副主任の許峻峰(シュー・ジュンフォン)氏は、
 「これまで8両編成の列車は、6両に動力を取り付ける必要があった。
 永久磁石同期けん引システムを導入すれば、4両に動力を取り付けるだけでよく、2両分のけん引システムのコストを削減できる。
 永久磁石モーターの高効率という特長を活かすことで、列車のけん引の効率を高め、大量の電力を節約できる。
 同時に中国の高速鉄道の、省エネ・排出削減・安全性・快適度などの総合的な競争力を高められる」
と説明した。

 許氏は、
 「けん引システムは列車のコア技術。
 フランス、ドイツ、日本などは永久磁石けん引システムの開発を進めているが、中国に対する技術封鎖を行ってきた。
 中国はレール交通用の永久磁石の開発で出遅れたが、現在すでに海外の先進水準に追いつこうとしている。
 同システムを搭載した高速鉄道のラインオフは、中国が同システムの技術を把握する世界で数少ない国になったことを示した」
と語った。

(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)



サーチナニュース 2014-10-01 06:34
http://biz.searchina.net/id/1544763?page=1

日本のリニアモーターカーに「危機感」=中国メディア

 広西チワン族自治区南寧市と北京市を結ぶ高速鉄道が開通したことについて、中国メディアの上海商報は9月27日、
 「中国高速鉄道網が今なお拡張を続けていることを意味する」
と伝える一方、
 JR東海がリニアモーターカーのメディア向け試乗会を実施したことについて、
 「中国高速鉄道はこれまでの路線の放棄を迫られることになるかも知れない」
と論じた。

  記事は、
 「成熟した鉄道技術を持つ日本はヒト・カネ・モノを大量に投入しリニアモーターカーの開発を進めている」
と主張、
 その理由として
 「日本国内の需要を満たすためではなく、海外の鉄道市場で中国と雌雄を決すために違いない」
と主張した。
  続けて、中国はすでに巨額のコストを投じて高速鉄道を整備しているとし、
 「仮に今からリニアモーターカーを普及させようとすれば巨大な機会損失と、回収不可能な埋没費用が発生することになる」
と主張。
 さらに、中国が既存のレール網を放棄し、新たに自国内でリニアモーターカーによる鉄道網を整備することは容易ではないとの見方を示し、
 「現有のレール網を活かし、高速鉄道の速度を上げる技術を開発しない限り、中国高速鉄道は将来的に競争力を失うだろう」
と伝えた。
 続けて、
 中国高速鉄道が2011年の事故発生以降、速度を落として営業している
ことを指摘、
 「速度を上げる努力をしなければ
 中国の高速鉄道産業は斜陽産業となり、
 日本のリニアモーターカーによる攻勢のもと淘汰されてしまうに違いない」
と危機感を示した。



レコードチャイナ 配信日時:2014年10月20日 17時42分
http://www.recordchina.co.jp/a95999.html

日本、品川-名古屋間のリニア着工認可、時速500キロ
=「国土面積と人口以外、中国は完敗」―中国ネット


●17日、日本政府は、JR東海が申請していた東京・品川と名古屋を結ぶリニア中央新幹線の工事実施計画を認可した。このニュースについて、中国のネット上にはさまざまなコメントが書き込まれている。写真は上海のリニアモーターカー。

 2014年10月17日、日本政府は、JR東海が申請していた東京・品川と名古屋を結ぶリニア中央新幹線の工事実施計画を認可した。
 19日付で北京青年報が伝えた。

 リニア中央新幹線は2027年に開業する予定で、全長286キロを時速500キロで走行、品川-名古屋を最短40分で結ぶ。
 総工事費は5兆5235億円で、45年に予定している大阪までの延伸を含めれば9兆円に達する。

 このニュースについて、中国のネット上にはさまざまなコメントが書き込まれている。

「日本は国土面積と人口で中国に劣る以外、ほぼすべての分野で中国に完勝だな。
 中国人は盲目的に自信を持ち過ぎてはだめだ。
 これが現実だ」
「日本の電子科学技術と工業は世界一流さ。
 認めざるを得ない」

「時速500キロって安全性に問題ないのか?
 まず安倍首相に試乗してもらおう」
「2027年の開業予定って、上海では10年前から営業運転してるだろ」
「他国の技術を導入した中国とは違い、日本は独自開発だろ」
「上海のはたかだが全長30キロ。日本は286キロ!」

「中国がマッハ2.5のリニアを開発するって話、その後どうなった?」



レコードチャイナ 配信日時:2014年10月21日 7時12分
http://www.recordchina.co.jp/a96025.html

最高時速505キロ、日本のリニア新幹線着工認可
=中国ネットはやっかみと称賛が入り混じる

 2014年10月19日、中国各紙は、日本の国土交通省がリニア中央新幹線の工事実施計画を認可したと一斉に報じた。

 日本のJR東海は今年8月、品川―名古屋間の工事実施計画の認可を申請。
 2027年の開業を目指し、総事業費5兆円の巨大プロジェクトが始動する。
 リニア新幹線の最高時速は505キロメートルで、品川―名古屋間286キロメートルの所要時間は、現在の約1時間30分から約40分に短縮される。
 超電導リニア技術が高速鉄道に導入されるのは世界で初。

 この報道に中国のネットユーザーは敏感に反応した。
 ネット上にはやっかみにもとれる皮肉たっぷりのコメントや、素直に日本の技術を称賛するコメントが集まっている。
 以下は主なコメント。

「あんなに狭い国土で時速500キロ?海に突っ込んで終わりだろ」
「90分が40分に短縮されて、いくらの経済的利益が出るんだ?」
「2027年?何を根拠に?
 中国の高速鉄道がすごいから焦ってるだけだろ」
「時速500キロで安全なのか?
 試運転には安倍首相を乗せろよ」

「やっぱり日本はすごい!」
「日本の話で良かったよ。
 中国だったらカネの無駄になるからな」
「日本には独自の技術がある。
 パクリの技術しかないのに、自国の技術だと厚かましく言い張るどこかの国とは大違いさ」


 ところで、
 「永久磁石高速鉄道」って何?
ってことだが、どうも
 永久磁石同期電動機鉄道
のことらしい。
それで調べてみたのだが、


永久磁石同期電動機とは? 鉄道撮影用語集
http://tsy.rp35.com/eikyujisyaku.html

永久磁石同期電動機 【えいきゅうじしゃくどうきでんどうき】
永久磁石同期電動機とは、界磁(回転子のまわりに磁界をつくること)に永久磁石を用いている同期電動機です。

Permanent Magnet Synchronous Motorの頭文字をとってPMSMともよばれます。

モーター内で回転する部品である回転子に永久磁石を埋め込み、リラクタンストルク(界磁の磁気抵抗の非対称性によるトルク)によって回転します。

これによって、いままでの車両で用いていた誘導電動機では必要だった励磁電流(鉄心に磁界を生みだし磁力線のまとまりである磁束を発生させる成分)が、永久磁石同期電動機ではいらなくなりました。

励磁電流がいらなくなった永久磁石同期電動機では主電動機の効率があがりました。

効率があがったことで主電動機を全密閉構造とすることができ、同時に外気による冷却もいらなくなり騒音を低くできます。

これ以外にも、ちりとほこりが原因で主電動機の内部を汚したり傷めたりすることを防止できるほか、軸受の交換が主電動機本体をバラさずにできるため、こうした点でもメンテナンスを省くことができます。



wikipediaから
 永久磁石同期電動機(えいきゅうじしゃくどうきでんどうき、Permanent Magnet Synchronous Motor、PMSM)は、界磁に永久磁石(強磁性体)を使用した同期電動機である。

特徴
    誘導電動機・電磁石同期電動機などより高効率である。
    整流子・ブラシ・界磁励磁回路・スリップリングがなく、保守が容易である。
    界磁の損失による温度上昇がないことから、界磁温度上昇に対する保護が不要である。ただし、界磁に使用されている永久磁石のキュリー温度に近づくと保磁力が弱まる。
    回転速度が電源周波数によって決まる。商用交流の周波数は長期的に安定しているため、電波時計が普及する以前は商用交流式の電気時計が広く用いられていた。
    一方、速度を変化させる目的には専用の可変電圧可変周波数制御 (VVVF) インバータが必要である。
    起動・停止時に独特の音が鳴る。
    正弦波ベクトル制御を行うために、回転子の位相角を検出するためのホール素子等を用いたセンサーが使用されるほか、近年では、直流バスの過電流保護用シャント抵抗の電圧から交流電流を再現し、回転子位置をマイコンにて演算するセンサレス制御が主流になりつつある。
    矩形波による制御は、逆起電力を検出することで位相角を検出する方法が一般的である。


検索するといろいろ出てくるのだが、どうも電気に関する基礎知識がないとチンプンカンプンである。



サーチナニュース  2015年1月17日(土)6時37分配信
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0117&f=business_0117_007.shtml

高速鉄道車両に永久磁石のモーター、
「外国による技術独占を打破」と中国メディア歓喜
・・・ただし日本ではすでに実用化

 中国では14日から15日にかけて、多くのメディアが、永久磁石を利用したモーターを搭載した高速鉄道車両が走行試験を始めたと伝えた。
 見出しには「外国による技術の独占を打破した」などの文字が躍った。
 読者も「おめでとう。研究スタッフはご苦労様」などのコメントを寄せるなど祝賀ムードだ。

 中国の二大鉄道車両メーカーのひとつ「中国南車」が永久磁石同期電動機を搭載した車両を開発し、最近になり走行試験を始めたという。
 2016年まで累計30万キロメートルの走行試験を行った後、営業運転に投入する予定とされる。

 記事は
 「中国で初の『永久磁石高速鉄道車両』であり、わが国が、世界でも少数しかない永久磁石を用いた高速鉄道技術を掌握した国になったことを意味する」
などと紹介した。

 中国はこれまで、自国の高速鉄道について“自主開発”などと繰り返していた。
 今回の永久磁石同期電動機を搭載した車両の走行試験開始で、メディアは改めて「外国による技術の独占を打破した」などと強調した。

 寄せられたコメントで「いいね」が多いのは
 「おめでとう。
 研究スタッフはご苦労様。
 われわれは中国のエリートに学ぼう」、
 「強国はやはり、科学技術がもとになるな」などだ。
 しかし「日本の新幹線は1960年代に走り始めているんだぞ。
 中国はこれから、長い道を歩まねばならない。
 今これぽっちの成果があって、それでうぬぼれるのは早すぎと思わないか」
などの声も寄せられた。

 永久磁石同期電動機とは、一部に永久磁石を用いる電動機(モーター)で、効率がよいために電車などに利用すれば節電効果を得ることができる。
 日本では、新幹線(試験車両)のE954形電車やJR東日本E331系、東京メトロ16000系、同1000系、阪急8000系、同1000系、北大阪急行9000系などの電車が永久磁石同期電動機を用いている。

 永久磁石同期電動機に用いる永久磁石は、強い磁界を発生する必要からレアアースを素材に使う場合が多かった。
 しかし現在は日本などで、レアアースを用いない強力な永久磁石の研究に力が入れられているという。




【描けない未来:中国の苦悩】








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