●28日、米華字ニュースサイト・多維網は記事「中国本土でGmailへのアクセスが不可に=新たなネット鎖国の始まりか」を掲載した。写真はGmailの中国インターフェース。
サーチナニュース 2014-11-07 10:19
http://news.searchina.net/id/1548624?page=1
ネットでの言論統制を強化、
「コメント欄」について29サイトに「自律管理承諾書」に署名させる=中国
中国政府・国家互聯網信息弁公室(国家インターネット情報事務室)は6日、ニュース記事へのコメント書き込みの管理についての会議を開いた。
同会議で、
新華網、人民網、新浪網、搜狐網、網易網、騰訊網など、
29のニュース/ポータルサイト
が「コメント書き込み自律管理承諾書」に署名した。
同「承諾書」にもとづき、各サイトはユーザーのコメント書き込みについての管理を強化する。
新華社などが報じた。
サイト側は「承諾書」でまず、
★.ユーザーの実名登録
を徹底することを「誓約」。
さらに、すべてのユーザーに対して、コメント機能のサービスを利用する時には
(1)法律・法規、
(2)社会主義制度、
(3)国家利益、
(4)国民の合法的権益、
(5)社会と公共の秩序、
(6)道徳的風潮、
(7)情報の真実性
――を順守するよう求める。
コメント内容についての禁止事項として、サイト側はユーザーに対して、
(1)憲法で確定された(国家の)基本原則、
(2)国家の安全に危害を加える、
(3)国家の秘密を漏らす、
(4)国家の政権を転覆させる、
(5)国家の統一を破壊する、
(6)国家の栄誉と利益を損ねる、
(7)民族間の恨みを扇動し、民族差別し、(国家を構成する各)民族の団結を破壊する
――意見を発表しないように求める。
上記のようなサイト側の「要請」に応じないユーザーについては、警告、コメントの削除、一定期間の書き込み不能措置、アカウントの削除などと処置をする。
犯罪性を疑われたコメントは保存し、政府関連部門の調査に対しては、事実を報告する。
ユーザーによるコメント投稿についての管理強化の目的は、
「文明的、理性的、友好的、レベルの高い意見の交流鵜を実現する」
こととした。
国家インターネット情報事務室の任賢良副主任は、各サイトに「コメント書き込み自律管理承諾書」に署名させたことを、ネット上の「コメント」についての「法治化」と表現。
ニュースなどについてユーザーから寄せられるコメントを「牛の鼻」と表現し、
「法治化」により、「牛の鼻」を引いて管理せねばならない
と述べた。
任副主任は、
「国外でも多くの有名サイトが、コメントについて詳細な規則を制定している」
と主張。
サイト側が自ら、読者に対して禁止事項を明示しているとして、
「メデイァの自律性が、インターネット管理の重要な一環となっている」
と論じた。
**********
◆解説◆
任賢良副主任が言うように、西側諸国でポータルサイトを含めたネット・メディアが、ユーザーから寄せられるコメントの内容を管理しているのは事実だ。
ただし、「政治的権力とは一線を画した自主管理」という点で、中国における「自律管理」とは本質が異なる。
西側世界では、ネットメディアにかぎらず、メディアの言論の自由が大幅に認められている。
メディア側は、合法性や社会における責任などの観点から、言論についての自主規制を行う。
その「自主規制」の内容が批判を受け、メディア側が再修正することも不思議ではない。
独立した責任ある情報発信者として、メディアは権力を含めさまざまなものを批判/評価する立場であるだけに
「評価する者は、最も厳しい評価を受ける」
ことが適用されることになる。
そのため、メディアが
「偏向している」、
「事実とは異なる情報を発信」、
「われわれの社会には有害」
などと判断されれば、商業的にも成立しなくなり淘汰されていく場合もあり得る。
中国の場合、国家権力により、「メディアの自主管理」が“求められた”形だ。
「コメント書き込み自律管理承諾書」にも、権力批判は容認しない内容が盛り込まれており、西側諸国とはやはり、本質が異なる。
「承諾書」に盛り込まれている内容は、実際にはすでに「定着」しているとされるものだ。
当局側が改めて、多くのサイトに承諾書に署名させたことは逆に、
インターネットによる政権批判をなかなか抑えられないことに対して、
当局側が危機感を強めている証拠とも受け止める
ことができる。
』
『
2014年11月14日15時32分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/727/192727.html?servcode=A00§code=A00
習近平vsニューヨーク・タイムズ「言論の自由」舌戦
習近平・中国国家主席が
中国に批判的な海外メディアに対する制裁を続けると明らかにした
ことに対して、
ニューヨーク・タイムズ(NYT)が社説で
中国への批判論調を変えないと強調した。
習主席は12日午後、中国の北京人民大会堂でオバマ米国大統領との首脳会談終了後に行った共同記者会見で、記者から異例の質問を受けた。
NYTのマーク・レンドラー記者が
「中国当局がニューヨーク・タイムズなどの外国人記者たちの中国ビザの発行を拒否したのは不当ではないか」
と尋ねた。
習主席はこの質問に答えないまま次の質問のために中国人記者を指定し、一部の米国人記者たちはツイッター・フェイスブックなどに習主席の返答拒否を批判する文を載せた。
習主席は結局、記者会見の終わりごろに質問に答えた。
彼は
「言論メディアは中国の法と規定に従わなければならない」
と強調して次のように話した。
「道で車が故障すれば、車から降りてどこが問題なのか確認しなければならない。
あるイシューが問題として提起されれば、そこにはそれなりの理由がある。
中国のことわざに『鈴をつけた人が鈴をはずさなければならない(解鈴還須繋鈴人)』というものがある。
原因を知るには問題を見回す必要がある」。
するとNYTはこの日の社説で習主席の発言を批判した。
「習主席は海外メディアが(中国に対して)非友好的、論争的な記事を出せば処罰を受けると警告した。
ニューヨーク・タイムズは中国でも米国でも、どんな国でも政府の要求に合わせて記事を書くつもりはない。
記者たちに政府の好みに合う記事を書かなければいけないと要求するのは、権力者と何か隠しごとのある人だけを保護するだけだ。
自身を世界の指導国だと思う自信ある政府ならば、真実の取材と批判に耐えるべきだ」。
NYTは2012年、温家宝元首相の家族が27億ドル(約3兆ウォン)に達する不正蓄財をしたという疑惑を提起するなど、中国指導層の不正を告発する記事を掲載して中国指導部に嫌われていた。
これによって中国政府はNYTの英語版と中国語版サイトの中国内での接続を遮断している。
また最近3年間で6人のNYT記者たちが中国入国ビザをもらえなかった。
』
『
サーチナニュース 2014-12-09 22:19
http://news.searchina.net/id/1552991?page=1
世界の「インターネット自由度」
国際NGO発表に 「西側諸国の対中批判を体現」と共産党機関系メディア
米国に本部を置く国際NGO団体(非政府組織:non-governmental organizations)の「フリーダム・ハウス」はこのほど年度報告を発表、世界各地のインターネットの自由度が4年連続で低下していることを指摘し、
「インターネットの自由がもっとも制限されている国」について
中国、シリア、イラン
の三国を選出した。
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報(電子版)は6日、フリーダムハウスの報告に対し、「でたらめな内容」と批判する記事を掲載した。
記事は、フリーダム・ハウスについて
「資金の大半が米国政府が拠出している」、
「米国国防部と密接な関係をもつ団体」
などと伝えた。
さらに、
インターネットの自由については
「それぞれの国が違う基準を有して構わないもの」
と主張し、
「奇妙な順位付けで自由さを語るとは辻褄の合わないことだ」
と反論した。
また、中国には6億人を超えるインターネットユーザーがいるとし、ネット上では政治に関する議論が活発に行われていると主張。
「中国にインターネットの自由がないのであれば、多くのネットユーザーの存在や政治的な議論も行われるはずがない」
と主張した。
続けて、
「中国は確かにネット上において法律に反する言論についての管理を強化している」
とし、米国のネット企業などに対しても中国の法律を順守するよう要求していることを記事は認めつつ、
「中国のネット空間であっても、法の外の存在は容認されない」
との見方を示した。
また記事は、フリーダム・ハウスの主張は
「西側諸国と中国の価値観や政治上の手段の違いに起因するもの」
とし、中国のネットユーザーはどれだけ中国のインターネットが自由かを知っているはずだと主張。
さらにフリーダム・ハウスのランキングのでたらめさは
「西側諸国の対中批判の過激さを体現している」
と主張した。
さらに、中国のインターネットの自由さについては検討の余地があるとしながらも、
「エドワード・スノーデン氏は世界のネットユーザーの英雄であるものの、米国にとっての政治犯であるという矛盾についても検討の余地がある」
と反論した。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年12月19日 16時28分
http://www.recordchina.co.jp/a980.html
中国の報道規制が再び厳しさ増す
=CNN記者「中国政府は見られているということを理解せよ」―独メディア
2014年12月18日、独ラジオ放送・ドイチェヴェレ(中国語サイト)によると、米紙ニューヨークタイムズは実例を挙げて、2014年は中国における報道環境がいっそう厳しくなったと伝えた。
10月には、北京で陳情窓口の取材を行おうとした記者が拘束され、14時間にわたって椅子の上で拘禁された。
この記者は記者証の更新期間を短縮されている。
また、8月には米AP通信の撮影クルーが機材を破壊され、携帯電話を没収されている。
40年以上中国で報道に携わっている米CNNのハイメ・フロークルス氏は、
「初めて中国を訪れた当時は一般市民との接触が禁じられるなど多くの障害があったが、
2008年の北京五輪の期間には大幅に規制が緩和され、
汚染や不正といったさまざまなことが報道できるようになった」
と語る。
しかし現在、中国政府は再び報道に対する規制を強めており、
★.その背景には政府の不安感や、
★.目に見えない上層部の権力闘争
があるのではないかと、フロークルス氏は指摘する。
「国が強大になれば人々の視線が集まるということを中国政府は理解しなければならない」
とし、
「中国はこれから面の皮をいっそう厚くする必要に迫られるだろう」
と話している。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年12月19日 21時10分
http://www.recordchina.co.jp/a99332.html
獄中にいるジャーナリスト世界最多は中国、
国境なき記者団の報告に中国紙が反論「まったくのデマ」
2014年12月18日、中国紙・環球時報はパリに本部を置く国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」が16日に発表した年次報告書の「獄中にいるジャーナリスト世界最多は中国」という記述について、「西側諸国が捏造(ねつぞう)したデマだ」と真っ向から否定した。
RSFによると、今月8日の時点で獄中にいるジャーナリストは全世界で178人存在。
国別では
★.中国が最も多く33人で、
★.次いでエリトリアの28人、
★.イランの19人
となっている。
この数字について同紙は、
「まったく根拠のないもので、同じメディアの一員として黙ってはいられない」
と憤慨。
「北京五輪のころからRSFは常に中国を攻撃目標にしている。
西側諸国が中国の台頭に不快感を抱いているからだ」
と指摘した。
同紙はさらに、RSFが公表した中国の獄中ジャーナリストの氏名についても、
「実在しない人間や、贈収賄や違法出版などの容疑で逮捕された人間の名前ばかりであり、中国政府が報道の自由を奪っているという印象を作り上げるためのデマだ」
と主張。
「RSFはまともな組織ではなく、西側諸国の利益のために作られた組織であり、ジャーナリスト保護のための組織ではない」
と批判している。
』
『
jiji.com (2014/12/29-17:40)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014122900428
Gメール送受信、ほぼ不可能に=中国当局、ネット規制強化か
【北京時事】
中国国内で米インターネット検索大手・グーグルが提供する無料電子メール「Gメール」を直接、送受信することがほぼ不可能になったことが29日までに分かった。
送受信不能になったのは27日からで、
中国当局がGメールに対する規制を強化した可能性が高い。
中国ではこれまでも、グーグルの検索エンジンや、Gメール送受信専用サイトに対するアクセスは困難な状態が続いていた。
順調にアクセスするためには、当局のネット規制を乗り越える「VPN」と呼ばれる仮想プライベート・ネットワークの利用などが必要だった。
中国国内では、秘密保持面でGメールを信頼する人が多い。
Gメール専用サイトにアクセスできなくても、パソコン、スマートフォンのメールソフトを使えば、Gメールも利用できたため不便はさほどなかったとされる。
しかし27日からはメールソフトでも送受信できなくなった。
』
『
ウォールストリートジャーナル 原文(英語)2014 年 12 月 30 日 02:26 JST
http://jp.wsj.com/news/articles/SB11830278223449663699704580367352964637746
【北京】
中国で、米グーグルの電子メールサービス「Gメール」が使えない状態になっている。
グーグルに圧力をかけ続ける中国政府の仕業のようだ。
グーグルのウェブサイトで閲覧できるトラフィック情報によると、26日からGメールへのアクセスが急激に減少し始めた。
これまでGメールを使ってきた端末でも、接続が阻止されているもようだ。
グーグルの広報担当者を務めるタージ・メドウズ氏は29日、「われわれの側に問題はない」と述べた。
インターネット上の情報を統制する中国の国家互聯網信息弁公室は29日、コメントの要請に回答しなかった。
外務省の華春瑩報道官は毎日行われる定例記者会見で、この問題を認識していないと話し、政府は
「中国で意義深い事業に従事する外資企業を常に歓迎している」
と付け加えた。
中国当局はネットに流れる情報に目を光らせ、理由を明かさずにウェブサイトやサービスへのアクセスを阻止したり、解除したりすることがある。
Gメールが中国で再び利用できるようになるかどうかは不明だ。
Gメールを含むグーグルのサービスは、天安門事件からちょうど25年となる今年6月にもアクセスが制限された。
だがその時には、インターネットブラウザを通じた利用ができなかったものの、マイクロソフトの「アウトルック」やアップルの「メール」など、第三者が提供する電子メールソフトでGメールを使うことができた。
今回は第三者の電子メールソフトからもGメールを利用できない状態だ。
グーグルは2010年、インターネット検閲を避けるため中国本土から撤退する方針を示し、政府との衝突が表面化した
。結果的には中国事業の大半の拠点を香港に移したが、その後は本土向けのサービス提供が断続的に途切れている。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2014年12月30日 7時24分
http://www.recordchina.co.jp/a99878.html
中国、新たなネット鎖国を発動か
=全土でGmailへのアクセスを切断―米メディア
2014年12月28日、米華字ニュースサイト・多維網は記事
「中国本土でGmailへのアクセスが不可に=新たなネット鎖国の始まりか」
を掲載した。
中国は厳しいネット検閲を採用していることで有名だ。
特に海外の大手サービスが狙い撃ちにされることが多く、ツイッターやフェースブックがアクセスできない状況が続いている。
グーグルの無料メールサービス・Gmailはアクセスしづらい状況が続いていたが、27日から完全にアクセスできないようになった。
従来はメールクライアントソフトを使えば送受信可能だったが、そうした手法も使えなくなったため多くのユーザーが混乱している。
規制が強化される約2週間前、15日正午頃にGmailに対するアクセスが一時的に解禁されたことがあった。
GFW(グレートファイヤーウォール)と呼ばれるネット検閲システムが改修される際、しばしば一時的な規制解除が観測されている。
今回もシステム改修に伴い規制が強化されたものと推察されている。
また今回のGmail規制は予告されていたとも指摘されている。
中国官制メディアの環球時報は16日、
「グーグルの一時解禁がもたらした思考」と題した記事を掲載。
海外の大手IT企業に譲歩させ、中国の国情に合致した、すなわち検閲を受けいれたサービスを開発しないかぎり中国市場への進出はできない
と論じていた。
』
【描けない未来:中国の苦悩】
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