2014年11月15日土曜日

「中国発スーパー不況」はくるのか(1):’経済が世界の重荷になる日: 経済成長率が10年後には今の半分に

_

『
ニューズウィーク 2014年11月14日(金)12時39分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2014/11/post-3460.php

中国経済が世界の重荷になる日
中国の経済成長率が10年後には今の半分近くになると米有力調査機関が予測


●投資主導の終焉 工場やマンションの建設もピークを過ぎて Alex Lee-Reuters

 毎年のように記録的な高度成長を重ね、
 世界経済の屋台骨を支えてきた中国経済。
 だがシャドーバンキング(影の銀行)や巨額な地方債務などの問題が山積している。
 政府はGDP成長率目標を従来の8%から12年には7.5%に引き下げて軟着陸を目指してきたものの、今年7〜9月の成長率が7.3%と5年半ぶりの低水準だったことが先週明らかになった。

 これが中国経済停滞への予兆になるかもしれない。
 中国経済の成長率は25年までに今の半分近くに落ち込むだろうと、
 全米産業審議会(非営利のビジネス情報機関)は先週の報告書で予想した。
 主因は生産性の低下と改革の失敗だ。

 中国経済の
★.15〜19年の成長率は年平均で「5.5%」に、
★.20〜25年は「3.9%」程度にしかならない
と予想する。

 外国企業は中国が「長くゆっくりとした景気減速期」に入っていることを認識すべきだと、報告書は指摘する。
 「競争の性質は投資主導型の事業拡大から市場シェアの奪い合いへと変わった」
という。

 外国企業にとってはメリットもある。
 安価な労働力の供給が増えて大勢の従業員を雇いやすくなり、価格が下がるため企業の買収もしやすくなる。
 中国政府も「これまでになく親切」になるだろう。

 11年までの約30年間、中国経済は年平均10.2%という急速な成長を遂げてきた。
 07年の成長率は14%に達したものの、12年以降は成長が鈍化している。

 全米産業審議会の予想は、他の著名なエコノミストたちの見解とも一致する。
 IMF(国際通貨基金)も7月、中国は15年の成長見通しを6.5〜7%に引き下げるべきだと指摘した。

 サマーズ元米財務長官はこう分析している。
 「途上国では、経済の急速な成長は中断されることが多い。
 そのような非連続性は、成長率の変動の大きな要因になる。
 強い国家管理と汚職の蔓延、独裁的支配といった中国の特徴は、そうした経済成長の後退を、通常よりも起こりやすくする
と考える」

ミーガン・クラーク
[2014年11月 4日号掲載]
』

  中国経済は2008年のオリンピック、2010年の上海万博が華であった。
 以降、その成長は降下を続け、2012年には反日デモが転じて、社会不安の民衆の声となり暴動化してしまった。
 その後、中国はあらゆるデモを規制して抑えこんでいる。
 反政府運動に飛び火するのを防いでいるのである。
 成長降下を防ぐために、いろいろ手を打ってはいるが、ほとんど効果がない。
 反日デモで傷ついた日本は中国進出のトップランナーであるが、それが撤退を始めた。
 中国への投資金額はアセアンへのそれの半分以下にまで縮小した。
 上海実験区は閑古鳥が鳴き、
 習近平はイヤイヤでも日本との会談に踏み切りらざるをえない状況に追い込まれ
てしまった。
 この2年半の間に起きた出来事は、中国経済の心臓を直撃している。
 落ち込む経済、中国離れする外資、条件はどんどん悪くなってきている。
 中国はいま「未来を描けぬ大国」の域にはいりつつある。

『
2014.11.25(火)  Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42273

中国の成長率が2%に鈍化する?
アジアの新興経済大国の急成長を脅かす「平均への回帰」
(2014年11月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

中国の急成長に強い懸念、国際世論調査


●中国の成長率も、やがては平均に回帰するのか〔AFPBB News〕

 もし中国が年間2%しか成長していなかったら、どんな風に見えるだろうか?
 過去30年間の中国の経済成長を考えると、これはバカバカしいほど悲観的な疑問に思えるかもしれない。

 確かに、中国は多種多様な問題を抱えている。
 実際、中国経済はすでに減速している。
 だが、いったいどんな災難があると、中国の成長率がそれほど激しく落ち込むのか?

 米国の経済学者のラント・プリチェット氏とローレンス・サマーズ氏が共同執筆した影響力のある報告書によると、それは間違った質問だ。
 両氏にとっては、成長に関して
 「最も確かで顕著な唯一の事実」は
 約2%の「平均への回帰」だ。

■中国でさえ、上がるものは必ず下がる

 彼らいわく、近代史上、6%を超す「超急成長」が10年を大きく超えて続いたケースは稀だという。
 中国は市場原理を抑制することで、1977年以降、このトレンドに逆らい、恐らくは「人類史上」最も長期にわたる急成長を遂げてきた。
 しかし、プリチェット、サマーズ両氏は、上がるるものは、いずれ必ず下がると言う。

 両氏はデータを徹底的に調べ、2つの強力な結論を導き出した。
★.1つは、
 ある10年から次の10年の成長を予測するための統計的基盤はほとんど存在しないということだ。
 既知から未知を推定する外挿は、無駄な行為だ。
 あるいは、両氏の言葉を借りるなら、
 「現在の成長はごくわずかの予測力しか持たない」。

★.1967年から1980年にかけて、ブラジルは年間平均5.2%のペースで成長した。
 あの当時、その後22年間の1人当たり所得の伸びがぴったりゼロになると予想した人はほとんどいなかったろう。

★.2つ目の発見は、
 超の字がつく急成長のエピソードは、その
 継続期間のメジアン(中央値)が9年間
だということだ。
 中国は大きな例外だ。
 中国のそれに近い急成長の過去がある国は台湾と韓国だけで、
 台湾は32年間、
 韓国は29年間、
高度成長が続いた。

 プリチェット、サマーズ両氏によると、こうしたエピソードが終わった後の成長率の落ち込みのメジアンは4.65ポイントだという。
 もしそうなれば、中国の成長率は4%、インドのそれは1.6%に低下する。
 ほとんどの人の予想よりはるかに低い数字だ。

 この理論は、経済的、地政学的に、とてつもなく大きな潜在的影響を持つ。
 もし中国とインドが現在の成長軌道をたどり続ければ、現時点で11兆ドルの両国合計の国内総生産(GDP)は、2033年までに66兆ドルに達する。
 一方、もし完全に平均まで回帰すれば、両国合計のGDPは24兆ドルにとどまる。

 2人の著者は、なぜ中国やインドの成長率がそれほど急激に落ち込むのか説明する必要を感じていない。
 とにかく、実際そうなっているからだ。
 両氏の論法は、そうではないと説明する責任を楽観主義者に負わせている。

■平均回帰への反論、「繁栄の6つのキラーアプリ」はダウンロード可能

 考えられる反論は、いくつかある。
1つ目は、新興国に一般的に当てはまることだ。
 「収斂」の概念に従えば、貧しい国は豊かな国より速く成長できる。
 部分的には、それは簡単に手の届く果実があるためだ。
 例えば、非生産的な農村部の仕事からより生産性の高い都市部の仕事に人を移せばいい。

 また、貧しい国は豊かな国を真似ることもできる。
 車輪を改めて発明する必要はないのだ。

 ハーバード大学で歴史学を教えるニーアル・ファーガソン教授は「繁栄の6つのキラーアプリ」に言及する。
★.競争、
★.科学革命、
★.財産権、
★.医学、
★.消費社会、
★.労働倫理
だ。
 我々はすでに、これらが何かを知っているため、「ダウンロード」できるというわけだ。

 日本、台湾、韓国、シンガポールなど、いくつかのアジア諸国は多かれ少なかれ、欧米の生活水準に追いついた。
 もし、これらの国にできるのなら、ほかの国にもできるのではないか? 
 だが、
 平均への回帰は、そうした迅速なキャッチアップが不可能か、少なくとも非常に難しいことを暗示している。

 では、中国がこのトレンドに抗えることを示す具体的な理由や事情はあるだろうか?
★.第1に、中国はすでにトレンドに抗い、30年以上にわたって急成長を遂げてきた。
 プリチェット、サマーズ両氏は、そのために急激な減速の可能性がいっそう高くなると話している。

 だが、もしかしたら、逆なのかもしれない。 
 中国の指導者たちが逆境に打ち勝つ方法を見つけた可能性もある。

★.第2に、「BRICs」の名付け親であるジム・オニール氏が述べている通り、プリチェット、サマーズ両氏のデータは、中南米、中東、アフリカの概ね期待外れの経済によって歪められているのかもしれない。
 ひょっとしたら、アジアの経済国は、秘伝のソースを見つけたのかもしれない。

★.第3に、中国の長期的な景気拡大は、何十年間にも及ぶ混乱と最適には至らない成長の後に続いた。
 我々がいま目にしている成長は、長年抑え込まれてきた景気回復だと考えることもできるだろう。
 つまり、これは中国独自の平均回帰だということだ。

★.そして第4に、中国の規模は、スケールメリットと国内市場の規模という形で成長を持続させる優位性を与えてくれるかもしれない。
 もしそうだとすれば、これはインドにも当てはまる。

■「現在の成長に基づくと」という言葉を聞いたら、考えよ

 報告書を書いた2人は、
✖中国の成長率が持続不能だと考える理由を1つ挙げている。
 「制度機構の不備」、特に腐敗を抑制できないことだという。

 一部の人にとっては、この主張は新しいデータに身を包んだ古い批判だろう。
 中国は民主的でないから成長し続けることはできない、というわけだ。

 それでも平均回帰理論は、機械的な外挿に対する強力な是正効果を与えてくれる。
 プリチェット、サマーズ両氏は正しい。
 「現在の成長トレンドに基づくと」という言葉を聞いた時は必ず、立ち止まって考えるべきなのだ。

By David Pilling
© The Financial Times Limited 2014. All Rights Reserved. Please do not cut and
paste FT articles and redistribute by email or post to the web.
Premium Information
』

『
ロイター 2014年 11月 16日 14:10 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPKCN0J003C20141116

中国、持続可能な均衡のとれた成長が続く=国家主席

[北京 15日 ロイター] -
 中国の習近平国家主席は15日、国内経済について、力強く持続可能な均衡のとれた成長が続くとの見通しを示した。
 20カ国・地域(G20)首脳会議での発言。新華社が報じた。

 習主席は経済成長の機会を促す構造改革を進めることで、世界経済に一層の需要と投資機会を提供する意向も示した。
 中国経済が「新常態」に入ったとも表明。
 成長の勢いは強く、発展の見通しは明るいと指摘した。

 主席は中国が国際通貨基金(IMF)の「特別データ公表基準(SDDS)」を採用することも明らかにした。
 IMFのウェブサイトによると、SDDSは経済・金融データに関する透明性と情報開示を促進するための基準で
 「国際資本市場にアクセスを持っているか、いずれ持つかもしれない国々を導くために」
制定された。

 中国では地方政府が発表する経済指標と中央政府が発表する経済指標の整合性が取れないなど、統計の信頼性に疑問の声があがっている。
』

『
ロイター 2014年 11月 16日 11:36 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPKCN0IZ0EA20141116

中国経済に一定期間の痛み、影の銀行が主要問題=財政次官

[ブリスベーン 15日 ロイター] -
 中国財政省の朱光耀次官は、
 国内経済をより緩やかな持続的成長に向けるには「一定期間の痛み」が伴うとし、影の銀行が主要な問題だ
との見解を示した。
 20カ国・地域(G20)首脳会議に同行している同次官は記者団に対し、
 「長期にわたり積みあがった問題」
があるとした。

 そのうえで、国家主席が提唱した「新常態」というフレーズを繰り返し、
 成長速度を超高速から適度に速いスピードに切り替えている
と述べた。

 そのうえで、これまでに打った大規模な景気対策をこなしていくにあたり、一定の痛みを伴う期間のなかにあるとの見方を示した。

 影の銀行問題については
 「銀行業務の派生、つまり銀行の信託商品となっていることが大きな問題」
と指摘。
 しかし国内金融の規模に比べて影の銀行はそれほど大きくなく、「急激に拡大したことが最大のリスク」と述べた。

 次官は世界経済の成長速度は遅すぎ、均衡がとれていないと指摘。
 また米国に対し国際通貨基金(IMF)の出資比率などで早急に合意するよう求めた。
』

 中国の発想はよくわからない。
★.「新常態」とは成長速度を超高速から適正速度に切替える、ということのようである。
 つまるところ、経済は減速しはじめているということであり、
 その減速しつつある経済を「新常態」という
ようである。
 減速化経済が新常態になる。
★.世界経済の成長速度は遅すぎ、均衡がとれていない
とも言う。
 これもよくわからない。
 経済というのは、成長だけに焦点を合わせるものでもない。
 成長から成熟へ、安定へという流れもある。
 すべてはただ「右肩上がり」で推移するだけのものでもない。

『
レコードチャイナ 配信日時:2014年11月22日 22時6分
http://www.recordchina.co.jp/a97912.html

1~10月の対外投資は18%増加、対日128%増―中国

 2014年11月21日、中国経済網によると、中国商務部の沈丹陽(シェン・ダンヤン)報道官は18日に行われた定例記者会見で、今年1~10月には国内の投資家が世界の154カ国・地域にある海外企業4977社に直接投資を行い、投資額は累計818億8000万ドル(約9兆6600億円)に上り、前年同期比17.8%増となったことを明らかにした。
 前年10月に行われた大規模プロジェクトの影響により、ロシアへの投資が78.8%減少した。

 今年1~10月の国内投資家による154カ国・地域の企業4977社への直接投資は累計5031億5000万元に達した。
 米ドル建てで計算すると818億8000万ドルで同17.8%増加した。
 10月単月の金融分野を除く対外直接投資は425億2000万元で、米ドル建てでは69億2000万ドルとなり、同12.2%減少した。
 10月末現在、中国の非金融分野の対外直接投資は累計3兆8400億元(約6253億ドル)に達した。

 1~10月の中国本土から香港、東南アジア諸国連合(ASEAN)、欧州連合(EU)、オーストラリア、ロシア、日本など7つの主要エコノミーへの投資は608億2000万ドルに上り、同期の対外直接投資全体の74.2%を占めた。
 このうち
★.香港への投資は22%増、
★.EUへの投資は192.6%増、
★.日本への投資は128.6%増
となった。
★.ASEANへの投資は39億9000万ドルで3.9%増、
★.対米投資は41億9000万ドルで30.5%増、
★.オーストラリアへの投資は16.7%減
となった。
 前年10月の大規模プロジェクトの影響で、
★.ロシアへの投資は78.8%減少
した。

 1~10月の地方企業による対外直接投資は323億9000万ドルで同33.1%増加し、同期の対外直接投資全体の39.6%を占め、割合が前年を4.6ポイント上回った。

(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/TF)
』



【描けない未来:中国の苦悩】


_