2014年8月13日水曜日

日本の13年の対中投資:2/3に激減、中国の在留邦人減少、日本企業の中国離れ鮮明に

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レコードチャイナ 配信日時:2014年8月13日 6時10分
http://www.recordchina.co.jp/a92495.html

日本の13年の対中投資、関係悪化で大幅減
=「世界最大の市場を恥知らずの日本に提供するな」―中国ネット

11日、日本貿易振興機構がまとめた「世界貿易投資報告」によると、
 13年の日本の中国向け直接投資は前年比32.5%減少
した。
 一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは同2.2倍に急増。
 ASEAN向けが中国向けの2.6倍になった。

 2014年8月11日、日本貿易振興機構(ジェトロ)がまとめた2014年版「世界貿易投資報告」によると、
 13年の日本の中国向け直接投資は前年比32.5%減の91億ドル(約9300億円)だった。
 一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは同2.2倍の236億ドル(約2兆4119億円)に急増した。
 環球時報(電子版)が伝えた。

 12年は中国向けがASEAN向けを上回っていたが、13年は逆転して差が2.6倍まで広がった。
 日本メディアは日中関係の悪化や中国での人件費上昇がその背景にあると指摘した。

 このニュースに、中国のネットでは
 「世界最大のマーケットを、恥を知らず徳も信用もない国に提供し、利益を上げさせる必要はない」
 「日本は中国での日本製品ボイコットを回避するため、東南アジア経由で中国に輸出しようとしている」
などのコメントがみられた



レコードチャイナ 配信日時:2014年8月20日 8時10分
http://www.recordchina.co.jp/a92884.html

日本の対中投資がASEANに分散、
日中関係は「政冷経熱」から「政冷経冷」へ―英メディア

2014年8月19日、英BBCウェブサイトは、日本メディアが発表したアンケート調査で、日本企業の中国へ依存する心理が弱まっている一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)に投資が向かっていることが明らかになったことについて、「日中関係は“政冷経冷”の状態となった」と伝えた。
環球網が伝えた。

データによると、
 日本の2013年の対外直接投資は過去5年で最高となる1350億ドル(約13兆8500億円)
に達した。
そのうち、ASEANへの投資が236億ドル(約2兆4200億円)で過去最高を記録。
一方、対中投資は2012年から3割減の91億ドル(約9330億円)にとどまった。

報道は、
「2001~2006年の小泉政権期に日中関係が悪化し、政治関係では冷め、経済関係は熱い“政冷経熱”の状態となった。
2012年に日本が尖閣諸島(中国名:釣魚島)を国有化したことによる反日デモの影響や中国への投資リスク、コスト上昇などの状況も手伝い、カンボジアやラオス、ミャンマーなどの東南アジア諸国連合(アセアン)諸国に投資が分散していった。
その結果、日本では“政冷経冷”の状況と言われるようになった」
と伝えている。



レコードチャイナ 配信日時:2014年8月20日 9時6分
http://www.recordchina.co.jp/a92838.html

中国の在留邦人減少、日本企業の中国離れ鮮明に―海外メディア

2014年8月19日、日本メディアが実施した日本の主要企業106社を対象に行ったアンケート調査によると、日本企業は中国依存を弱めており、ASEAN(東南アジア諸国連合)への期待が高まっている。
英BBCの報道を環球時報が伝えた。

調査によると、昨年の日本の対外直接投資は過去5年で最高を記録。
特に対ASEAN直接投資は236億ドル(約2兆4200億円)と新記録となった。
一方で対中投資は3割減少し、91億ドル(約9336億円)にとどまった。
日本企業にとって中国はもはや必ず利益のあがる投資市場ではなく、政治リスクの大きい危険な場所だ。
中国は依然として経済成長を続けているものの、日本企業の視線はより高い成長率が見込まれ、親日的な南アジアへと注がれている

仏AFPは
 「日中に領有権問題が発生してから、中国の在留邦人は1割ほど減少した
と報道。
このところ日中関係改善の兆しが見えている原因のひとつに、
 日本の対中投資に中国が期待しているとする分析
もなされている。
だが、ドイチェ・ヴェレは
日本の対中投資は中国のGDPに比して少ないため、日本の投資が東南アジアに向かっても中国全体の発展には影響はない
との専門家の意見を紹介している。



レコードチャイナ 配信日時:2014年8月26日 10時28分
http://www.recordchina.co.jp/a93184.html

日中の経済貿易協力、「顕微鏡」でなく「望遠鏡」で見よ―中国紙

2014年8月25日、経済・貿易関係の短期的な冷え込みは、長期的な発展の見通しの暗さを意味していない。
日中両国の経済貿易関係を見るには、マクロ経済の発展という観点から出発してその長期的発展を「望遠鏡」で見通すべきであり、目の前の問題を「顕微鏡」で覗きこむべきではない。
両国の経済貿易分野の協力の可能性は大きく、経済貿易の協力は拡大していく傾向にある。
両国の経済界は、経済貿易関係の持続的で安定した健全発展を推進するために連携すべきだ。経済日報が伝えた。

近年、日本政府による尖閣諸島の「国有化」実施や安倍首相の靖国参拝(今年8月15日には代理人を介して祭祀料を奉納)などを原因として、日中両国の政治関係には深刻なダメージが加えられ、経済貿易関係にも多少の影響をもたらし、両国間の貿易と投資はどちらも減少している。
中国商務部(商務省)の最新データによると、今年1月から7月までの日本の対中投資は28.3億ドル(約2900億円)で、前年同期から45.4%減少した。
だが短期的な冷え込みは、長期的な発展の見通しの暗さを意味してはいない。
両国の経済貿易関係を見るには、マクロ経済の発展を出発点として、その長期的発展を「望遠鏡」で見通すべきであり、目の前の問題を「顕微鏡」で覗きこむべきではない。

長期的に見れば、日中両国は互いにとって重要な経済貿易パートナーである。
国交正常化以来、両国の経済貿易協力は緊密さを高め、深みを増してきた。
貿易額は1972年の10億ドル(約1000億円)から2011年の3449億ドル(約35兆9000億円)に拡大し、40年間で340倍の成長を実現した。
世界経済一体化の加速と中国経済の急成長に伴い、日中両国の経済関係は
「こちらにそちらがいる、そちらにもこちらがいる」
「切れないし、分けられない」
などと形容されるようになっている。
双方の経済貿易発展の分析は、「点」ではなく「線」に基づいて行わなければならない。
両国の経済貿易関係の発展とそれぞれの経済発展の傾向から考えれば、日中両国は経済貿易において大きな協力の可能性を持っており、経済貿易の協力は今後もさらに拡大していく傾向にある。

●.第一に、日中両国の経済は強い補完性を持っている。
両国は発展段階と経済構造がそれぞれ異なるため、幅広い協力の可能性が双方にある。
資源面では、両国の協力は互いに補い合う長所を持っており、相互利益の実現が十分に可能である。
繊維産業を例に取れば、中国は、原材料や人材、資本などで絶大な強みを持っている。
また消費水準が向上していることで、高級繊維製品への中国の消費者の需要も高まっており、市場の潜在力も期待できる。
日本は、新繊維の研究開発や応用技術で高い実力を誇る。
両国の協力は、新たな技術の新たな製品へとすばやく応用することを可能とし、その利益は相互的なものである。
日中両国の相互補完性が高い具体的な分野としては、環境経済や近代農業、自動車産業などが挙げられる。
自動車分野を見ると、中国の自動車消費は世界で最も大きな潜在力を持ち、中国市場の開拓は、日本の自動車メーカーにとって、国内で直面する生産力過剰や市場飽和などの問題を解決することにつながる。
農業分野では、耕地資源に限りがある日本は食糧自給率が40%と低いのに対し、広い国土を持つ中国は農産品の供給が豊富で、中国の農産品は日本の輸入需要を満たすものとなる。

●.第二に、中国のさらなる成長は日本の経済発展にとっての大きなチャンスとなる。
国際金融危機による低迷から日本経済はまだ脱しておらず、「アベノミクス」の効果も楽観できない状況を迎えている。
理論的にはどの国・地域も経済発展の周期の制約を受けざるを得ない。日本経済が1960年代に活発な青年期を迎え、1980年代に実力ある壮年期を迎えたとすれば、21世紀に入ってからの日本は余命短い老年期に入ったと言える。
中国経済は日本と比べれば、成長と発展の余地がまだ大きく、ちょうど青年期・壮年期にあると言える。
西部大開発や新型都市化などの戦略にも後押しされ、未発達地区の発展や都市人口の増加で消費市場は今後も拡大を続けると見られる。
日本企業にとっては大きなビジネスチャンスであり、日本経済に新たな活力を注ぎ込む源となり得る。

日中両国の経済貿易協力の動向は、アジア全体の経済発展にも影響を及ぼす。
世界経済は、絶え間ない構造調整の段階にあり、欧米などでは地域経済の一体化が進んでいる。
こうした状況下で、中国と日本は世界第二と第三の経済国であり、アジア経済の一体化においてこのアジアの二大国が果たす役割は極めて大きい。
地域発展という観点から言っても、両国の連携は、アジア全体の経済一体化を推進し、経済的な外部リスクに対するアジア地区の防御能力を高めるものとなる。

日中関係は現在、「政治も冷え込み、経済も冷え込んでいる」。
だが両国の財界人らは、双方の経済貿易が長期的に発展するとの見込みを持っており、協力の意向は依然として高い。
日本国際協力銀行の調査によると、中国市場は、日本企業の長期的なビジネス発展にとって2番目に高い潜在力を持っている。
日本開発銀行のデータによると、
70%以上の日本の大手メーカーは中国投資を緩めようとはしていない。
中国での投資を減少させている日本企業は多くが中小企業であり、日立やトヨタなどの大企業は中国での新プロジェクトへの投資を続けており、市場開拓への動きは止まっていない。
このことは中国経済の発展による巨大市場に対する関心を示すと同時に、世界産業という局面において中国が重要な地位を占めていることを示している。

日中の経済貿易関係は緊密で分かつことはできない。
両国の経済貿易関係の発展は双方の利益にかなう。
日本にとって中国の経済成長は発展のチャンスであり、中国にとって日本企業との協力強化は対外開放拡大のためのさらなる一歩となる。
日中の経済貿易協力は「顕微鏡」でなく「望遠鏡」で見なければならない。
両国の界は、経済貿易関係の持続的で安定した健全発展を推進するために連携する必要がある。
(提供/人民網日本語版・翻訳/MA・編集/武藤)


 「70%以上の日本の大手メーカーは中国投資を緩めようとはしていない
 ということは
日本大手企業の「30%」は中国投資からの撤退を実行している
ということになる。
 中国から儲けられるという判断の業種もあろうし、中国はあまりにリスクが大きいと判断する企業もある。
 顕微鏡でみれば日中の補完性と中国の発展は大きな意味がある。
 しかし、望遠鏡でみれば「30%撤退」はやはり超ビッグな日本企業の挙動ということになる。




【描けない未来:中国の苦悩】


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