2014年8月27日水曜日

中国が国産OSを10月にも発売、マイクロソフトなどに対抗:2年内にウィンドウズXPから中国産OSに切り替え

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●27日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカ中国語版は記事「中国、国産OS開発を推進」を掲載した。早ければ今年10月にもパソコン用OSが発表される。2年以内にウインドウズに代わる主流OSになると関係者は意気込みを語った。写真は中国のパソコンショップ。


ロイター 2014年 08月 25日 13:55 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0GP08F20140825/

中国が国産OSを10月にも発売、マイクロソフトなどに対抗=新華社

 8月24日、中国国営新華社通信は、中国が米マイクロソフトやグーグル、アップル製の輸入基本ソフト(OS)に対抗するため、10月までに国産OSを発売する可能性があると報じた。

[上海 24日 ロイター] -
 中国国営新華社通信は24日、中国が米マイクロソフトやグーグル、アップル製の輸入基本ソフト(OS)に対抗するため、10月までに国産OSを発売する可能性があると報じた。

 米中間でサイバーセキュリティーに関して多くの問題が起きたことから、コンピューター技術分野で両国の緊張が高まっている。
 中国は現在、国内産業がマイクロソフトのウインドウズのほか、グーグルのモバイル機器用OSアンドロイドに追いつけるよう支援することに関心を寄せている。

 新華社は3月に設立された公式のOS開発組織を率いるNi Guangnan氏の話として、OSはまずデスクトップ端末向けが登場し、その後にスマートフォンや他のモバイル端末向けに拡大する計画だと報じた。

 Ni氏のコメントは当初、工業情報化省(MIIT)が運営する政府の公式業界紙、人民郵電ニュースが報じた。

 それによると、Ni氏は「中国産のデスクトップ向けOSを10月までに発売したい」と同紙に語った。
 中国独自のOSは既に存在するが、中国の技術と先進国の技術には大きな開きがあるとしている。

 Ni氏は中国国内で
 デスクトップ向けを1─2年以内、モバイル向けは3─5年以内に国産OSに切り替えたい
との考えを示した。

 中国は5月、政府にマイクロソフトの最新OSであるウィンドウズ8の使用を禁じた。
 このことは米国のハイテク企業に打撃となり、中国政府による自国企業を保護する動きではないかという懸念が強まった。
 マイクロソフトは独占禁止法違反の疑いで調査も受けている。

 中国は昨年3月、グーグルがモバイル端末向けOSのアンドロイドを通じて中国のスマートフォン業界を支配しすぎており、一部の中国企業を不公平に取り扱ったと指摘した。

 米諜報機関が「裏口」の非公式な監視ツールを米国製機器に搭載しているとエドワード・スノーデン氏が暴露した後で、ハッカー攻撃をめぐる米中両国の不信感は一段と強まった。
 米司法省は5月、中国軍関係者5人を産業スパイの罪で起訴している。

 Ni氏は、ウィンドウズの使用禁止は、中国の業界が自社システムを推進する上で大きなチャンスになるが、国内業界はさらなる開発と投資が必要だと指摘した上で
 「グーグル、アップル、マイクロソフトに対抗できる環境づくりが、成功のカギを握る」
と付け加えた。

*見出しを修正して再送しました。



サーチナニュース 2014-08-26 21:51
http://news.searchina.net/id/1541716

中国が「国産OS」発表か=中国メディア

 中国メディアの中国広播網は23日、中国工程院の倪光南院士の発言として、中国が米マイクロソフトや米アップルのオペレーションシステム(OS)に替わる国産OSを10月にも発表する可能性があると伝えた。

  中国はIT分野において先進国に大きな差を付けられており、記事はネットインフラやスマートフォンなどといったデバイス、OSに至るまで「基幹技術は他国の企業が握っている」と指摘。
  特にOSの分野においては他国の企業などが独占的地位を築いているとし、中国は国産OSの開発と産業化の推進のため、中国工程院の倪光南院士を主任とする「中国智能終端操作系統産業連盟」(中国)という組織をすでに立ち上げていると伝えた。
  中国政府がマイクロソフトのOS「Windows8」を政府調達の対象から除外したことについて、倪光南院士は「中国企業にとっては好機」であると述べ、
★.まずは2年内にウィンドウズXPから国産OSに乗り換えさせ、
★.3-5年内にパソコンから移動端末までカバーするOSを開発したい
と述べたことを紹介した。


 「上意下達」の中国で「下意上達」のシステムをつくろうとする、ということになる。
 まずは、パクっておいて、西側のレベルアップにしたがってそれに追随する形で修正を加えていくことになるのだろう。
 ソフトの世界も混戦模様になってきた。


レコードチャイナ 配信日時:2014年8月30日 23時50分
http://www.recordchina.co.jp/a93352.html

サヨナラ、ウインドウズ!
中国国産OSのリリース間近、2年以内に主流目指す―米メディア

2014年8月27日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカ中国語版は記事「中国、国産OS開発を推進」を掲載した。
新華社の報道によると、中国は現在独自の国産OSの開発を進めている。
最終的にはウインドウズ、アンドロイド、iOSに並ぶ世界的なOSに成長させ、パソコン、タブレット、スマートフォンのOS国産化を実現させたい構えだ。

今年3月に発足したスマートデバイスOS産業連盟の技術専門家委員会主任の倪光南(ニー・グアンナン)氏は早ければ今年10月にはパソコン用OSが発表されると明かした。
その後、タブレット、スマートフォンとジャンルを拡大していく方針だ。
パソコン用OSでは2年以内、モバイルでは3~5年以内に国産OSを中国の主流にしたいと意気込みを語った。

特にパソコン用OSは今がチャンスだと倪氏は分析している。
中国ではいまだに主流のウインドウズXPだが、マイクロソフト社は今年4月にセキュリティサポートを打ち切り大きな衝撃を与えた。
一方で最新のウインドウズ8には中国人ユーザーの抵抗感も強いのが現状だ。
倪氏は1~2年の間は中国が独自にXPユーザーにセキュリティーサポートを行い、その後に国産OSに切り替えていくというロードマップを示した。

もっともその道は容易ではない。
単にOSの開発だけではなく、さまざまな機器で動作するかという適合性の確認やアプリの開発など取り組まなければならない課題は多い。



Newsweek 2014年9月17日(水)15時01分 [2014年9月 9日号掲載]
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2014/09/post-3393_2.php

外国企業排除を狙う中国産OSの限界
China Wants to Build a New Operating System. Will It Work?


●外国製テクノロジーへの依存は断ち切れるか Reuters

 外国製テクノロジーへの依存から自国を脱却させようと躍起になっている中国政府が、新たな試みに出た。
 中国独自のOSを導入すると発表したのだ。

 10月にも誕生するとみられる中国産OSはデスクトップ向けで、その後はタブレットや携帯電話にも対応する予定だという。
 工業情報化部の指揮の下、中国トップレベルのソフトウエアエンジニアである倪光南(ニー・コアンナン)が開発に参加する。

 この発表は、IT大手各社が中国市場への足掛かりに苦戦するさなかに行われた。
 中国政府は5月、マイクロソフトに対し、政府機関のコンピューターでウィンドウズ8を使用するのを禁止すると通達したばかり。
 8月にはマックブック・エアを含むアップルの10製品について、政府機関での購入を禁じた。

 外国のIT大手に向けられた中国の対抗心は明らかだ。
 「グーグルやアップル、マイクロソフトと戦える環境を整えているところだ」
と、倪は言う。
 果たして中国産OSはシェアを伸ばせるだろうか。

 ここ数年、中国は成功した外国企業を模倣して世界のインターネットサービスの「中国版」を次々と生み出してきた。
 09年から禁止されているフェイスブックに代わって中国版SNSの開心網(カイシンワン)が人気となり、同じく禁じられているツイッターの代わりに新浪(シンラン)微博(ウェイボー)は6億人以上のユーザーを獲得している。

 グーグルの前には検索エンジンの百度(バイドゥ)が立ちはだかり、かつてアップルが独占していたスマートフォン市場では小米(シャオミ)の製品が躍進する。
 それでもOSとなると話は簡単ではない。
 中国のコンピューターの推定92%がOSにウィンドウズを採用し、
 小米の製品を含むスマートフォンの85%でグーグルのアンドロイドが使われている。
 そのシェアは圧倒的だ。

 中国産OSは政府機関で半ば強制的に採用されるかもしれないが、中国国外で使うにはセキュリティー上の懸念が大きい。
 外国企業が協力するとも思えないから、外国製ソフトウエアとの互換性も問題になるだろう。
 つまり、ウィンドウズと同じように機能することは期待できず、国内ですら人気を得られない可能性がある。

 外国企業との競争に執念を燃やし、外国のスパイ活動に疑心暗鬼を募らせる中国政府にとっては、そんな犠牲など取るに足りないものかもしれないが。



サーチナニュース 2014-10-31 20:51
http://news.searchina.net/id/1547898?page=1

中国国産OSメーカー
「米国の競争相手から毎日3万回の攻撃受けている」=中国メディア

 中国メディア・新浪科技は28日、コンピューターの国産OS(オペレーティングシステム)普及を目指す中国で、国産OSメーカー「思普」の張龍会長が
 「毎日米国から3万回以上の攻撃を受けていたことがある」
と語ったことを報じた。

 記事は、28日に北京で開かれた中国OS利用普及会議に出席した張会長がインタビューに対して、10年間にわたるOS開発の歴史を振り返ったと紹介。
 そのなかで
 「サーバーが毎日米国から3万回あまり攻撃を受けていた。
 主な攻撃元は、OSに強みを持つ競争相手だった」
と語ったことを伝えた。
  また、張会長は以前マイクロソフトから協力関係構築のオファーを受けていたことも明かし、
 「申し出を拒否した。
 われわれは民営企業として、自分たちのやりたいことをやる」
としたことも併せて紹介した。
 記事は、かつては「門前払い」された
 同社の国産OSである「SPGnux」が、
現在では山東省、河北省、甘粛省、陝西省など11の地方政府機関や企業で大量に利用されており、中東や東南アジアの国々へも輸出されているとした。
 また、レノボなどと協力関係を結び、SPGnuxがインストールされた製品も生産されたと伝えた。  
  多くの政府機関が導入を進めていることで
 「国産OSに絶好のチャンスがやってきた」
と語る張会長は、現在の課題として国産メーカーの結束が弱く、マイクロソフトよりも力が及ばないことを挙げた。
 一方で
 「マイクロソフトは“張子の虎”だと思っている」とし、
 「SPGnuxのベースになっているLinuxの開発は全世界のトップレベルの人材が携わっている。
 われわれは全世界の知恵を集結しているのだ」
とも語り、今後の発展に自信を見せた。

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